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林道日記(OFF-ROAD・DIARY)

ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。





県道377号八溝山線に戻る。

このContentsは、適当に増殖します。


「支線分岐がある」
鹿ノ又橋で軌道は対岸に支線分岐と言われているが?







久慈川林用軌道(多分)鹿ノ又支線分岐橋台、残存。


昭和35年11月竣工の文字が踊る。
つまりその1〜2年前に軌道は終了か?。




林道日記(OFF-ROAD・DIARY)086-3



3.6Km、林鉄の痕跡があればいいのだが?。ゲートは封鎖されている。


「昭和38年起工」起工かよ!
あ、でも棚倉営林署とある。


「久慈川林道、鹿ノ又支線」
延長3.59Km。幅員4m

 
"軌道から県道に昇格した林道"の、かつての支線である。
概要
 森林鉄道ファン
(誰だそれ?)にして「八溝三大林用軌道」と目された「久慈川林用鉄道」が元になっている林道郡である。
とは言っても資料に乏しく、戦前から在ったのか?戦後いつ頃まで稼働していたのかも定かではない林用軌道なのである。
 ただこの中で、真名畑と久慈川の軌道は車道に転用されていたらしいのだ。しかし手元に路線図がない為、その区間や位置も正確な所は今のところ不明である。
 久慈川林用軌道は、それでも真名畑より橋台の遺構などがあるらしいが、余程の林鉄眼が無い限り判らないようなものらしい。
(何だか「らしい」ばかりの解説だな)

 MRに至っては、やっと「元林鉄」という着眼点に気づいて、改めて写真を撮り直した訳である(威張るなよ>俺)。
 
こうした理由から林用軌道がらみの「林道日記に付帯した現状痕跡の確認」程度の掲載であり、コメントは全て"現状からの推察"である事をあらはじめお断りしておきます。
 
 TouringMapple2014.3版に林道として掲載。現在は通行止である。

若荷林道 鹿ノ又線   (旧久慈川林道分岐、起点/終点土場)
総延長:13.5Km(全線未舗装)


「道の広さは特筆」軌道当時の3倍の広さがありそうな道幅。


「絵に描いたような林道だな」
確かにこの傾斜は林鉄っぽいが?。


「土場がある、林鉄痕の陰もない」
お、水源涵養地図がある。


「あれ?こっちには"若荷林道 鹿ノ又線"とある
久慈川林道が県道に昇格した後、編入されたのか?。


「これは・・要壁?」
さて、これは車道遺構か?林鉄の産物か?。

 
概要
 先に記したが、当ページで完抜きでない林道を扱うのは異例である。
 
まさに免罪符!ハッキリ言って林鉄ネタ特例措置と言えますね。
それもこれも、初めて出会ったのが福島県最大規模を誇る原町森林鉄道のせいです。漠然と林道を走るから、林道の成り立ち、変遷を着眼とするよい機会でありました。

 残念ながらこの久慈川林用軌道については軌道敷設図(路線図)が手元になく、はたして今回採り上げた支線が軌道跡かは確認のしようが無い状況ではありますが、それ以前の問題として
「現地の路線図ではァ!新たな主幹林道名イィイイィィィ〜(byシュトロハイム)という事で愕きました。果たして、コノ「若荷林道」とは何処にあるのか!

取り敢えず主幹林道は棚に置いて、トワイライトゾーンマニュアル6にある記載に沿って見に行ってみよう。
 入口にはゲートが在りますが、入ってくれと言わんばかりに端はスカスカ、難なく進入致します。
 

長いな、100mはあるぞ。
道の傾斜は林鉄とも道路とも取れる。


見事な組込。石が揃っている所を見ると、
戦後昭和の石積みか?。



「長く高い要壁が続く」沢に沿って直線が続く。


「貯木場かな?」林鉄の線形だよなあ、どうみても。


 名前の如く、久慈川支流の「鹿ノ沢」に沿って鹿ノ沢林道もゆるゆると登ってゆく。
 上下左右にうねりが在る程度の、殆ど直線と言っても差し支えないような通成は、原町森林鉄道馬場線と同様に森林鉄道由来を感じさせるものである。
 この林道が他の二つの支線と決定的に違うのは
「繋がっている」事である。
 林道は八溝山に向かって鹿ノ沢を右側に従えて共に南下してゆく。南下と言えば聞こえが良いが、実際には緩やかに八溝登山をしていた。


橋の欄干には「金山澤橋」とある。
大分痛んでいるなぁ。


「昭和39年10月竣工」林用軌道廃止2年後ぐらい?の竣工。


 やがて、鹿ノ沢と交差する直線で土場らしき広場に出会う。
コンクリート橋にはデフォルトなガードレール製の欄干があり、その両端には
「金山澤橋」の名前と「昭和39年10月竣工」の銘板が付けられている。

 だが、雅?な名前の橋はここだけで、この土場の奥にある再び沢を渡る橋の欄干には
昭和41年竣工「第3号橋」である。だがまあこれすらいい方で、この先の橋には名前どころか欄干すら無いのである(爆笑w。
 さて、この3号橋を過ぎると川を挟んだ対岸には妙な平場が現れる。
「これがトワ6にある林鉄遺構なのか!」などと林鉄の中心で叫んでみたりする。
 因みに帰りに改めて見ると、この3号橋から道は枝分かれしているよーな気がしている。無論確信はないので、個人的な妄想路線である。


ガードレールの欄干がいい味だ。
昭和40年代の林道の橋にデフォルトな仕様だ。


「昭和41年3月竣工」。
手前の金山澤橋から2年後に竣工。


「第三号橋」だと?。
この先、3.2.1と繋がるのか?マジか?。




「対岸に妙な平場がある!」軌道跡?。


「う〜ん!気になる!」やっぱ軌道跡?。


「ここは車道っポイ」ウン、これはハナから車道だろう。

 
 さらに砂利道を暫く走ると、三度目の土場が現れるが・・・?。
 「なんだ?これは?」
 道路が2段に成っているように見えるが、よく見ると妙に平たい。軌道敷きの跡にしては川との高低差が殆どない。まるで25mプールだ。
 「もしかして貯木プール?」
よく見るとプールの上流、下流には水路とおぼしき回廊にも見える。
 しかし残念ながら、沢との接点は氾濫によって流されたかの様で、どうなっていたかは想像も出来ない。


さらに奥へ進む。


「なんだこれは!」
林用軌道由来の遺構なんだろうが、なんだ?。


 果たして、軌道時代の物か?それ以降の物かも判らない。
 大分崩れているが。プールは石組みで積まれ、その荒積みから戦前か戦中と思われるが、さてさて?。
 大体、水中貯木場の根拠が無い。しいて言えば長期保存のための貯木か、上流から川で木材を降ろしたかの理由ぐらいしか見当付かないし。

 まあここは
ナゾは謎として棚上げし、さらに奥へと進むと土場の終わりにこれまでで最大の支流と本沢は合流点があり、そこにPCコンクリート橋が架かっていた。  
 「恐らくこれが第二号橋」と推測委された。
つーか既に欄干すらなく、番号付けが合っているかどうかも判らない。ここには、道として重要なアイテムがあった。側には「八溝山ふれあいの森遊歩道」の案内板が兼職されていたのであった。
 成る程、この案内板の裏の崖に伝うようにロープを手摺りにした道が急激に階段で登っていた。嘘か誠か?地図ではほぼ一直線に真名畑林道に繋がる仕様だ、本当なのか?


 真名畑林道側の「遊歩道3」の入口、ついついバイクで入って行けそうで怖い。


第二号橋を越える。
橋の下は鹿ノ又本沢ではなく、流れ込む支流である。


遊歩道から俯瞰する。
写真右下にあるのが遊歩道案内板。


「八溝山ふれあいの森遊歩道」"遊歩道3"
真名畑八溝林道までの全長は1.031km。周辺はゴヨウツツジ群生地とある。



「第一号橋」林道の一番奥にあるPCコンクリート橋。
ここから先は昭和41年以降に延伸された
"真性"自動車用林道だ。


 
 それより県道377号線が妙に短い林道に見える。因みにこの崖を登ると確かに平場にはなっているが、その傾斜はなかなか手強いと思う。

 さて、この案内板の先で林道は再び沢と交換し左右が入れ替わる。
この橋が「第一号橋」と思われる。
そしてここが、林用軌道はこの辺が終端と思われます。
何故なら、ここから道は急に急坂となるのだ。この傾斜は林鉄では有り得ない、まさに車道林道なのだ。
 森林鉄道、いや鉄道では考えられない傾斜で道は真っ直ぐに八溝山頂に向かって突き進んでゆく。標識やガードレールなどは一切無いが、さりげなく等間隔に路側帯があって車両の交換が出来る。先程の案内板に「久慈川源流」と書かれた沢は、鬼のような落差を幾つもの滝で織り込んで車道と同じペースで同じく八溝山に向かっていた。
 やがて「カタクリ群生地」と書かれた先に巨大な蛇腹管を飲み込んで広がる最終土場が現れた。


 真名畑林道側の「遊歩道3」の入口、ついついバイクで入って行けそうで怖い。



ラストにモーレツな登り坂となる。
唯一の安全装備ともいえる路側帯がある。


それも絵に描いたような一直線だ
山頂に向けて一直線と言う所か?



「八溝山ふれあいの森遊歩道」"遊歩道2"
真名畑八溝林道までの全長は1.067m。林道の終点で合流する。


"遊歩道1"はドコ?
真名畑八溝林道終点から山頂までの354mが「遊歩道1」である。


 土場自体も傾斜があり、TTR269改が普通にスタンド出来ない。デッドエンドの先にはさっきと同じ「ふれあいの森遊歩道」の看板が立っていた。
 ここから原流は本当に小川となって遊歩道と共に八溝山を目指していた。
 何故か随分痛んでいる案内板には
「遊歩道2 L=1.067m」とあり、丁度真名畑林道の終点三叉路に届いていた。
 残念ながら車道連絡とは行かなかったが仕方ない。MRは踵を返して次の極楽沢に向かった。


水源と共に道は続いている。
看板類がいい味出していますねぇ?。


調査日(15/5/4)の状況:
 基本的に
通行止めです。
 
路面状況は良。基本的に破綻はなく、実に優雅で伸びやかな林道、車道として貫通していないのが惜しいと感じる良い里道です。
ただ、路線系統が変わって、久慈川林道の替わりに主幹林道となった「若荷林道」がこの地図には在りませんでした。
 また、鉄道廃線路としても路線図も無いことも手伝ってあまり見るモノがありませんが、ここが、あそこが、という妄想が膨らむラインはやたらめったらあります。特にあのナゾのプールは未だに何だか判りません。
 まあ、バイクや車はともかく、山チャリには使い勝手の良いレイアウトかも?などと思う今日この頃です



八溝・表郷林道群03
大森林道
/県道377号線八溝線
(旧久慈川林道)

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