林道日記(OFF-ROAD・DIARY)

ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。



林道日記
(OFF-ROAD・DIARY)
068



昭和35年に開通した真名畑八溝林道
林業の機動化、大量輸送を
自動車によって賄おうと画策した
一大変換だった。


しかし、
八溝山の一翼を担う茨城・栃木県は、
新たな付加価値を求め・・・挫折。

そして森の道路計画は、
根底から覆されたのだった。

このContentsは、適当に増殖します。
2015.3 写真及び追記 
     
2009年7月版 写真&コメント=アイボリー
    
2014年4月版 写真&コメント=ライトブルー




ここも、福島を代表する林道だろう。
真名畑から登ってくるロングダートがこの峰越林道だ。


延長7421m(笑w 林道の管理は塙町、流石林業の町だ。


当日は終点から入るいつものパターンだ。
入って直ぐに登山道がある。


●抱き合せ販売の行方?
 何故尾瀬とは違うのか?

 1979年にTVアニメーション「鬼道戦士ガンダム」が放映され、この時初めて、後に百数十種類を数える程となるプラモデルが当時300円で株式会社バンダイから発売された。
 いわゆる「ガンプラ」の歴史的第一歩である。発売開始の1980年の発売から2010年3月末迄の全シリーズ累計販売はなんと4億個だ。
 30年の進化の果てに、ついには1/114スケールで手の指まで動く迄に"深化”(リアルグレードシリーズ)する。
 当時こぶしごと付け替える仕様だったガンダム関連プラモは超品薄で他の商品と抱き合わせ販売と呼ばれる商法でプラモ屋の店先で売られていた物である。



登山道は棚倉町管轄。幾つもの思惑が絡み合う尾根沿いの林道。


4月一週目の真名畑八溝林道積雪は15〜20センチ。
通行は可能なのだろうか?



春浅い終点のスカイラインは色付きも遅い。


長い直線で八溝山の北側を貫く。
聞こえはいいが、単に北は福島県側だからだ。


いわゆる馬の背の尾根づたいに林道は続く
この区間でざっと2Kmはあるかな?。


 抱き合せ販売の片割が、同じバンダイ(参考)の「さらば宇宙戦艦ヤマト」シリーズのバルゼー空母とかならまだいい。この際戦艦アンドロメダならむしろラッキーだろう。
 ロボダッチシリーズ(参考)とか、今で言う明らかに中国系だろお前と思わせる訳の判らんネーミングが「モビルフォースガンガル(参考)「グズ」ズク」だか何だから始末が悪い。
 しかも今頃になって当時神でも要らないそんなプラモがマニアの間で高額引き取りされているのが妙に悔しい今日この頃である。

 最初から思い切り脱線しているが、真名畑八溝線にもそんな匂いを感じるのは、多分MRだけだ
(爆
 八溝の場合、抱き合せの内容は実に中途半端だ。
 歴史的と言えるかどうかは迷うところだが、その山頂には八溝嶺神社と謎の展望台、茨城県側の八合目辺りには日輪寺があり東坂二十一番札所を名乗るところからも、そもそも山岳信仰の山であった事が伺える。
 何より、福島県と茨城県や栃木県でまともな開発構想や連絡協議をしつつ開発したとは思えない。
 福島県側のほぼ大部分を占める棚倉/塙町はこの広大な山々をそこから北の阿武隈山系の開発に沿って、戦後に一大パルブ原料生産地にしようと画策し、夢半ば破れようとも頑張っている様に見える。
 茨城県や栃木県はその風光明媚な環境から那須の様な観光も取り入れた形で開発を模索する。しかし温泉などの観光資産に乏しい事から、やはり棚倉/塙同様に普通の森林開発も同時進行する。その結果、昭和40年代に認定された茨城県道28号線も、まるで林道に舗装した様な道路で交互通行もままならず今時の舗装林道のていたらくのパイオニアと言える。



「そして、山頂への登山道」林道を2Kmも歩くのか?
まあここから頂上まではさほどでもないのかな?


真名畑八溝線の竣工は戦後である。
昭和35年前後に組みまれたコンクリート要壁が多い


強風による倒木多数なれど通過は可能。
路肩の残雪は30センチくらい。ギリギリ。


ハッキリ言って真名畑八溝林道の方が道幅も広い道なのだ。


おおっと?直線の終わりにも歩道がある?幾つもの登山ルートがあるのだろう。
 そもそも森林開発と観光開発は相容れないのではないか?とMRは考える。
 また、異様に未開通県道の多い地域は県ごとの足並みが揃わない典型例としてとも言えそうだ。
 福島県も尾瀬ケ原の様なリキを入れる事も無く、市町村に任せきりと言う現状もあるのだろうか?。

TouringMapple2010.3版は勿論林道表記。広域地図にも大抵掲載される大型物件では在るが・・・



風の通り道ではこのとおり(爆


林道竣工記念碑だった(爆 
こんな所に立っているなんて全然知りませんでした。否、知らない振りしてただけかも。


裏には「沿革」がある。
事業に尽力したお名前が刻まれる。


正面に「開通記念」
「真名畑八溝林道」達筆である。

いよいよ下りです。
山頂付近はまだ冬の佇まいだ。

基幹峰越連絡林道
 
真名畑八溝線
計測総延長:32.1 16.27Km
(起点真名畑K196から八溝山K248終点まで。終点の標識では7.421Km)
 舗装区間 : 2.44Km
 未舗装区間:13.83Km
概要
 福島県「林道のあゆみ」によると真名畑八溝線の開設は昭和35年とされ、県内の林道の中では戦後比較的早めに車道目的で開削された林道である。
 また当時から森林鉄道ではなく
林道の規格で設計され、その後改変も無く当時のままで移推したと思われる。
 真名畑川を遡上するこの林道には、その源流部分の尾根にあるコーナーにその林道開通記念碑がある。
 また、基幹林道の名の通り、この林道をメインに幾つかの林道が接続される「ハブ林道」でもある。

(2014追記)
 終点の表記に因れば、逆算して7.4Km先と言えば途中の舗装路の手前であり福島県道196号線から茨城県道248号線までの1/3程しか無く、その内約6kmが未舗装路となる計算だ。



なかなかの角度で下りる林道(爆 
路面にカントがあるので不用意な制動で軽く車体がスベッてゆく。


「春よ・・遠い春よ」
思わず目がいく"路肩の桜"ってけっこう危険かも?(TwT;)


真っ赤に朽ちた標識がいい味出してるな。
見事にガードレールは無い。


下るにしたがって若葉が萌えてゆく。
途中傾斜のきつい部分には、
コンクリート舗装が成されている。


 八溝に初めて訪れてからもう二桁を迎えるが初めて走った時から印象は勿論の事、路面状況も殆ど変わらない峰越え"高速"林道である。
 また栃木県道・茨城県道や棚倉町管理の登山歩道(参拝道?)も絡んで人や車が多く、山の中と言えど気の抜けないエリアを持っている。

では、逝ってみよう。
 当日に限らず、MRがこの林道を訪ねる際は、ほぼ99%終点の八溝山山頂から入っている。
 これは、旗宿金山林道厨川林道大森林道・久慈川/中ノ沢林道(現県道377号八溝線)という順番に入ってくるからだ。
 初めて走ったときに真新しかった林道終点の青看板は10数年の時間距離を凌いでペンキの白も流れ、というか職業柄「スコッチカルフィルム使ってやれよ、標識なんだから」とツッ込みたくなるイキオイである。
 流石に下地の青はフィルム貼りで塗料と違う均一的な退色を見せている。
入口から先はズバリ福島県、いま標識を撮影している路上は茨城県道248号線と思われるが、
実はこの県道も完抜されていない不通区間である。
 放棄された県道と言うより廃道と言うべきか?(同じだおなじ>俺)
 この撮影位置からも登山道の出入り口が見える。



「春が来た」路肩の崖崩れがいい感じを演出する、
下る毎に深く成る春の気配、まさに里山の春だ。



「倒壊地方」路肩の崖崩れがいい感じすぎる!。
越えられるかな?



「断念する(爆 仕方ない、冬に戻るとするか。


「分岐?土場?」
中間の土場には、沢の支流とともに
別な林道が分岐する。
あちこちに野営の跡があるなぁ。

 
実はこの登山道は棚倉町管轄で、山頂に向かうにはこの真名畑八溝林道を約2Km近く歩かなければならないのだ。

北沢林道、延長1.2Km。ゲートは閉鎖済みだった。

 当然、我々も通行人には十分気を付けなければならない。
(と言いつつ、去年は思い切り突っ走っていた様な・・・)


真名畑八溝線           北沢林道(一般車通行止)「北沢林道、分岐アリ」ゲートは通年通行止めの様だ。


「またしても分岐アリ」橋の名前は失念。(爆

真名畑八溝線           畑の沢林道(一般車通行止)
「すぐもう一個、分岐アリ」こちらは畑の沢林道の起点。
奥で鬼ヶ頬鎌田線と繋がっている。(爆


 まあとにかく、福島県に再突入してみよう。手前200mで舗装が切れると、超フラットで長い直線が多い馬の背とも呼べそうな稜線区間だ。
 見通が良いため対向する乗用車やジムニーなども結構速度が出ている。
 道幅はお世辞にも広いと言えないがそれでも茨城県道よりは広く、また片側が崖面で見通しも利くので、地図で読む通りの開放感ある林道である。

 だが頂上付近は登山道併用なので対向車プラス歩行者にも注意となると、バイクと言えども道の占有幅はほぼ一杯だ。
 目出度く山頂への歩道が現れ過ぎたと思って安心したら先の山から人がひょっこりと現れて驚く。馬の背の最後にもう一つ登山道が在るらしい。
 どうやら昭和30年代の登山ブームの際に造られた道のようだ。

 真名畑川を遡上するこの林道には、その源流部分の尾根にあるコーナーにその林道開通記念碑がある。八溝山から入ると、馬の背の登山道併用区間を過ぎて標高が殆ど変わらないままの南に張り出したコーナーだ。
(2014追記)

そしてこれを過ぎると、林道はいよいよダウンヒルに突入してゆく。
 下り初めて気が付くのはガードレールが殆ど見当たらない事だ。どう考えても崖下の高さは先ほどの尾根沿いの直線辺りと良い勝負なのだが、流されてカントの係ったコーナーといい、なかなかに戦意を掻き立てる。


畑の沢(はたのさわ)林道ゲート前。
付け入る隙がない。



お馴染み
「水源涵養保安林」の案内図がある。




「現在地を再確認」紅い●が欠けている所が現在地。


カーブミラーが遠い、狭いコーナーが続く。


途中、だだっ広い土場に出る
北側の土場は貯木を始めた所だったのか?。


沢沿いの狭い岩場を抜ける。


実際に間伐作業を行う所も在った。
平日は注意が必要である。

 
そう思いつつ林道の真ん中で写真を撮ってる俺。
「きれいだ」
 登る朝日が若葉を照らし、緑が萌えるとはまさにこの事なのかと思い違いしてしまう程の美しさである。


路上には排水路らしきモノは無い?
言うなれば林道自体が排水路?


 そして皆さんの予想通り、危ないダウンヒルなのに思わずカメラを構えてMRが撮影した瞬間!愛機ニコTが立て直し不能な領域でコーナーに突っ込んで仕舞ったのだ。
「おおおおおっ!」
 一発ガツンとリアブレーキを噛ましてアクセルを開けた刹那、マシンは弾ける様に斜め前方方向の路肩の山際に振り飛ばされる。
勢い余ったリアタイアが法面の根元を乗り上げる。
 路上の石に摺ったステップから離れた足が直接地面を捉え、法面に駆け上がってそのまま倒れようとするTTRを蹴り上げる。

 「左コーナーなら逝ったな」
 林道はそのまま狭い沢伝いの地形をウンザリする程にネチネチと踊り続ける。ダート区間も10Kmを越えてまずまずの長さだ。


路上には排水路らしきモノは無い?
言うなれば林道自体が排水路?


 林道から傾斜角が無くなり、沢沿いの風景から里山の田んぼが見える頃にやっと林道フラダンスから解放されたのだった。
 下り始めの辺りが町境なのだが、下りの塙側には終始路肩にガードレールはない。あんな崖際で何故・・・?と、擦れ違った軽トラではたと気がついた。



若葉に染まる美しい林道。「でも狭い!」(爆!!



南に向かってS字に道は続く。


ダート終了。真名畑の集落に入る。

「そうか、キャブオーバーだからだ」
 キャブオーバー、つまりトラックでエンジンの上に運転席のある車を指す、今時のバス/トラックはほぼ全部だろう。構造上同じホイールベースなら積載スペースを大きく採れるが、
人間はフロントタイヤより前に座るフォワードコントロールとなる。
 狭くリーチのない林道を走る為には短いホイルベースの車で。時としてアウト側のさらに外側に運転席を振る事に因って曲がって行く訳だが、ガードレールがあると障害になって曲がれなくなるのだ。

 改めて
聖書で確認すると、ダート全長が14.2Kmと記載がある。お薦め林道表記は丁度部落の末端辺りがだ、それらしい林道標柱は無かった。
もっとも、終点の表記のまま延伸無しなら、ここは違う林道の筈だが?

そして県道129号線に合流。
MRはついに起点標柱を見つける事が出来なかったのだ。

(なんでなんだろう?>俺)



「ここも林道か・・・」
のどかな真名畑の至る所の路地は総て林道なのだな。


調査日(09/7/20)の状況:
 路面状況は基本的に良。徹底的な砂利ダートを基本にカントのついたガレガレの路面が皆様のお越しをお待ちしております。
 でも、初めての方は登りからの方が宜しいかと?
二回目以降はひたすらダウンヒル!
勝負が下りですゼ旦那!
ただ、タイヤは万全に逝きましょう。ホント、滑り出したら停まらないし、アスファルト部分もガッツリ砂利や砂が乗ってるので逝き易いです。改めて申しますが、ガードレールが無い上に休みはレジャーの普通車も多いので様注意です。

調査日(10/5/5)の状況:
 見当たらない起点標柱、本日も未発見です。路面状況は前回と変わらず。相変わらず砂利多いです。


調査日(14/4/6)の状況:
 バイクでは初めて冬季閉鎖中の真名畑八溝線にチャレンジ。
 倒木など冬季中に良くあるアクシデント程度で通過が可能かと思いきや、なんと土砂崩れで通行止め、通過できませんでした。
 この時点では冬季通行止めの表示しかなく、5月GW明けには崖崩れ通行止めと表記が変わったようです。
 今回は初めて林道開通記念碑を確認、両手じゃ済まないくらい来てる定番林道なのに初めて確認しました。
夏場なんて雑草で全然見えないよ、この碑!
 土砂崩れ現場以外の路面状況はやや不良。荒れ目が好きな人には堪らない路面状況です。あと残雪は最大深度で30センチ、これは倒木除けの際に寄せた法面側の積雪量です。いわゆる吹き溜まりですね。
 標準は10センチ前後なので十分バイクで走れます。下、砂利だし。雪が降ってから一台も車が走ってないのでアイスバーンが無く楽しい雪中行軍でした。



「鬼ヶ頬 鎌田(鎌田)林道」起点とある。
10Km以上の遠回りなんだがな。



「県道に合流!?」起点となる真名畑の部落入口。手前が県道196号線だ。



八溝・表郷林道群03
大森林道
/県道377号線八溝線
(旧久慈川林道)
八溝・表郷林道群06
高内林道/戸中林道高内支線/
 高内林道細窪支線/戸中林道