林道日記(OFF-ROAD・DIARY)

ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。



県道60号線戸中峠を介して厨川(くりやがわ)林道に接続する。
その古さから、棚倉町側でも鉱山開発が有った事を匂わせる林道だ。


キャプこのContentsは、適当に増殖します。ション
林道日記(OFF-ROAD・DIARY)047-2


比較的新しい林道標柱。最近の林道なのか?と裏書きをみる。


はい〜?
昭和11年って、表郷側の金山林道より2年も古いぞ!

●古き良き林道のお手本。
 開発はこちらが先か?

 表郷村の金山林道はかつてこの山中にあった黄金沢鉱山金山工業所のために改良された林道と思われる。
 林道はその後戦後のパルプ増産の際に他の二つの林道と繋がり昭和60年代に営林署の統廃合で正式に林道となって現在に至っている。

 林道の成り立ちとしては、まず鉱山開発を主な目的として金山林道が造られ、これを南側の厨川林道を介しての県道60号線戸中峠に繋げている。

TouringMapple2005.3版未掲載!それまでには林道表記すらない。


県道にはY字状に接続する。
まるで後から県道が出来たかのように。


50mほど奥に林道標柱がある。

しばらくは直線のダートが続く。
所々湿っているがさほどではない。


やがて明るい谷に出る。
水路等の設備はあるが管理はイマイチの様だ。



広い貯木場に出る。どうやら今も営林活動は盛んなようだ。山が荒れなくて良い


 戦後旗宿側も開発が始まりやがて犬神ダムから西に延びる支線が旗宿側の林道に合流。
 しばらく個別の林道であったが営林署の統合整理などに伴い、現在の「旗宿金山林道」が誕生した。この基幹林道統合に伴い、金山林道が短縮され、旗宿金山林道経由で厨川林道に接続されたようだ。
では、厨川林道を走ってみよう。

●厨川(くりやかわ)林道
区間総延長:約3.7Km
(舗装0.6Km/未舗装3.1Km)
概要
 犬神ダムを中心として表郷に続く北側の林道、西の白河の関/旗宿に連なる西の林道。そして八溝に繋がってゆく南側の林道、県道60号線戸中峠の東側から表郷村に直接向かうルートが本件の厨川林道である。
 現在も盛んに営林活動が行われており、棚倉町側に伐採した木材を卸しているようだ。大型のトレーラーが入る貯木場まで、または貯木場から各土場まで、平日はトラックが出入りするので注意が必要である。


昭和30年代に植えられたであろう杉が、
道路を囲んでゆく。

かつての色を失った「警笛鳴らせ」の標識が哀愁を帯びて起っている。



早朝、朝日を浴びて木々が輝く林道を走る。
時間にも依るが、爽快な気分を味わえる林道だ。





「支線がある!!」地図に無い道が延々と刻まれている。
気温が上がり始めると「羽根系」の昆虫が空に飛び始める。キケン。



残念ながら片道林道、何処かに繋がっていると面白いのだが。
正式名称は「厨川林道第二支線」。
何処かで聞いた様な名前だな・・?


かつての土場がある。
建物を解体しない所を観ると再利用予定か?。



このコーナーがヘアピン形状の最後辺りか?このあと林道は一直線に沢と共に峠に進んでゆく。


 林道は全体的に長く緩やかに繋がる直線と唐突に高度を上げる葛籠折れのブラインドコーナーで構成される。
 前者はまるで森林鉄道か鉱山用トロッコ列車のような経線のそれで、付けられた初期の標識類に廃レールが使われていたりすると、嫌が応にも気分が盛り上がる。
 後者のブラインドはいかにも自動車用林道の作りであり、ここだけ観れば車道以外の何者でもない。
 林道自体は雑木林的な所を走るが、見回すと間違いなく植林場のど真ん中であり、林道が年代別植林の境界線の役目を果たしている。



標識も側溝も健在だ。
むしろ道路の上の方が荒れてないな。


上り詰めた所が峠となる。
二つ背あわせに標柱が立つが、なんとここが双方(厨川・旗宿金山林道も)終点である。


道幅は十分、路面状態も良い。


 程なく林道は名もない峠に掛かる。
仮にここを厨川峠としよう。(いいのか?それで?)
 この峠は二つの林道の終点標柱が起つ珍しい情景を見ることが出来るが、標柱同士は僅かに間隔を置いて起っている。ここで疑問だが、このわずか10m程に路線名が付いているのか?ちょっと気になる今日この頃である


調査日(07/7)の状況:
 林道の路面が問題ではない。そんなのはどうでもいい。
 この日は早朝と言うこともあって杉林の中で迎える朝は気温も低く実に快適であった。
 だが、日当たりの良い場所には問題のスズメバチとアブがたむろしていたのだ。彼らと目を合わせないように写真撮影するのは大変でした。
 林道通過後、ジムニーのフロントグリルには巨大な虻と蜂が数匹刺さってまスた。コワ〜。



厨川林道終点標柱。
鉄製1.2mm程度の角パイプに塗装される。
文字はフィルム切り文字。
豪華塩ビ製の屋根を持つ。


キャプこのContentsは、適当に増殖します。ション
林道日記(OFF-ROAD・DIARY)047-3



何もない。何もないけど現在の金山林道の終点はココでしょう。
写真のジムニーがいる位置が統合前の旗宿林道の終点と思われます。


●本命!
 古き良き林道のお手本。

 金山林道はかつてこの山中にあった黄金沢鉱山金山工業所のために改良された林道と思われる。
 黄金沢金山は天正年間の発見と言われ、その最盛期は江戸時代である。
佐竹藩によって開発され一時3000軒もの長屋があり、産出する金・銀は江戸幕府も手厚く保護したようだ。明治になって採掘が再開され、大正・昭和と稼働したが、現在は閉山している。
 犬神部落の起点標柱に記された刻印には昭和13年とあり、その後鉱山に電気を送るために大正8年、金山電気と言う会社(TUKA様@街道Web/福島県の発電所参照)が発電設備を企画したようだ。
 これが現在の犬神ダムかどうかは不明だが、現在のダムは灌漑用と思われる。
 林道はその後戦後のパルプ増産の際に他の二つの林道と繋がり昭和60年代に営林署の統廃合で正式に林道となって現在に至っている。
 この林道の歴史に見る図式は、主に会津地方の鉱山に多く見られる傾向と思われ、管轄営林署こそ違えど同じ対応をしていると思われる。


T字路旗宿側から県道60号戸中峠方面(南)を見る。
足下に小さな立て札がある。


旗宿・金山線、厨川林道側からT字路を観る。


犬神ダム。現在は灌漑用ダムになっている様である。
林道沿いには採石場があり現在も稼働している。



●林道金山線
区間総延長:約4.4Km
(舗装0.6Km/未舗装3.8Km)
概要
 福島県下で1〜2位を争いそうな古い林道。表郷村(国道289号線)から黄金川沿いに南の県道60号線戸中峠に向かう林道である。現在でも全長の8割は未舗装のままであり、後年に出来た厨川林道・旗宿金山林道と共に犬神ダムトライアングルを形成する林道であります。


林道はダム防堤西側に繋がる。
防堤施設200m手前から舗装。



防堤を過ぎると二連のヘアピンコーナーで急激に標高を下げる。



●金山林道
(旗宿金山林道終点〜金山林道起点間)  
 
旗宿金山林道の終点T字路から表郷村に戻る区間は例の採石場の為路面が大変汚れている状況である。
晴れの時は粉塵、雨の日には泥濘な水溜まりが出来て、しかも回避困難な位置にありやがります。
 しかし、猫の額ほどの林道は間もなく犬神ダム本体の防堤区間に入り、ここからは曲がりなりにも全線中唯一の舗装区間となる。
 ダムを過ぎ直角コーナーとヘアピンコーナーを繋いだ読みにくい経線の舗装路はジムニーをたちまちダム下に導く。
 ダムの放水路に掛かる重さ9tというファジーな重量制限のあるコンクリート橋を渡ると金山林道の起点標柱が見えてくる。

 当初、全く期待していなかった金山林道も標柱確認で
竣工昭和13年、県内では森林鉄道が謳歌する頃、何らかの理由であえて車道林道として誕生したらしい事で、俄然Close-upしてしまいました。

調査日(07/7/)の状況:
 路面状況は不良。春雨前線の影響で林道は水びだし。車を降りて撮影したくても、まっとうに乾いた所が一つもない!まさに「泥だらけの林道」でしたが、この泥は嫌だな〜(T^T)
 砕石を運搬する車やナンバーのない重機が走っていたりしますので対向車や重機の動きには十分注意が必要です。

調査日(07/8/)の状況:
 路面状況は不良。晴れの日にも拘わらず路面状況が変わらないのはナゼ?
そして、アブもスズメバチも相変わらず大変元気で、もう車の外に出たくないよぉ〜。


直角コーナーを繋ぐコンクリート橋。
橋の名前を失念した。


起点標柱。ざっと4代目位だろうか?。


これが最初にMRを震撼させた竣工年月日。
管轄は白河営林署名である。