林道日記(OFF-ROAD・DIARY)

ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。




長い長ぁ〜い入遠野林道群の入口(出口でもいいけど)は、県道20号線から始まる。
こんなヘアピンのど真ん中に林道の入口があるとは恐れ入る。
経線もへったくれもないものなぁ。


キャプこのContentsは、適当に増殖します。ション
林道日記(OFF-ROAD・DIARY)048-1


●20年前から延伸進化してきた“林道の形をした「群体」”。
 林道に限らず、道路は生物である。いや、この場合の読み方は「いきもの」ではなく「ナマモノ」と言える。
 当然、それぞれの営林署や民営林は理由があって道路を延伸したり閉鎖してるわけだが、ご多分に漏れず「山は有限」であり、奥深く開発の果てには詰まるところ生育状況の順番に、春先に羊毛を刈り取られる羊のように10年単位で順繰りに禿げ山を作りつつ展開してゆくしかない訳だ。
 開発が一段落すると、二次・三次と回を重ねるごとに、さらに山深く険しい所に開発は移ってゆく。
 ここもそんな代々の開発が道を生み、また林業以外にも畜産などの振興増進が更なる林道の開削を呼び、異なる目的の林道が複雑に絡みあう地区となっている。先ほど「生き物」と形容したのは、これに四季の表情を加えると、来るごとに違うアプローチをすれば、同じ林道群に足を運んでいるのに見るたび違う表情に出会えるのだ。
故に、群体と化した入遠野林道群は実に深い味わいを持つと思われる。

 さて、この林道群の主幹となるのはどれか?と問われれば、やはり一番古いであろう「松折林道」「椚合松折林道」だろうし、他の林道はその延伸接続林道であろうが・・接続する枝道が多く、未だ総延長は不明な林道群で在ると言えよう。
「TouringMappl」の前身である二輪車ツーリングマップ(1992/当時の記載延長は現在の半分程度)にも掲載される林道へのアプローチルートである。

昭和44年竣工、当時は勿来営林署管轄
TouringMapple2005.3版におすすめ掲載。

●盤木沢林道
区間総延長:約3.6Km(全線未舗装)
概要
 県道20号線田沢字川西を起点に硯石林道・宮沢林道に接続する基本ルートの一つ。網の目のように張り巡らされた林道群の最も西側、県道20号線沿いに展開している。


ガッツリと設置される各表示板。
写真右手のギボクに打たれる銘板が林道標柱だ。
お馴染みのデフォ仕様である。


写真右手(東に向かっていて南側)は崖。
勿論ガード等の安全装備はない。
実は左手は伐採道となるY字路である。


伐採道と言うには支線と同じ仕様?
左右に倒れて居るのは林道ゲートである。
この辺にはこういう廃伐採道が幾つも存在する。


水路が埋め込んである。
小さいながらも道路崩壊を引き起こす水に対して、
十分な警戒が見て取れる。


 距離は比較的短いものの、林道群の中で県道からのアクセスが最も容易である。林道は名前通りに盤木沢の沢筋に沿って進み、途中で尾根沿いに盤木沢を渡って進んでゆく。


盤木沢橋。
沢の名前なんて地図にないので、橋を渡って初めて解る。
重要なランドマークだが、林道では橋名の記載のない橋も多い
46年2月竣工、橋は掛け替えられているようだ。

 路面状況は良好、道幅は1.5車線程度、排水路も確保されているが、数とキャパには若干不安も残る。
 崖側には全く安全装備はなく、落ちるならなるべく樹木のある所にしておきたい。
 標識類もきちんとしていて待避所もあるが数は少ないので、普通車が対向してくると戻らなければ成らない所もある。オフバイクは勿論問題はない。



盤木沢橋を渡る。奥に沢に沿って登り続ける
伐採道もある。実はあっちが旧道?


林鉄を彷彿とさせる緩やかな直線部分もある。



うねうねと地形に沿って開削された林道、覆い被さる雑木林。
崖側には林越しに遠く入遠野の部落が点在して見え、涼しい若葉の香りが吹き抜ける・・。
美しい・・・。


調査日(07/7)の状況:
 どちらかと言えば、近道的林道。時間に追われて、でも通っておきたい峰越えルートの近道として重宝します。さほど景色に恵まれていませんが、時折崖下に見える民家がホッとさせますね。
 15分程度の短い時間で通過できますが、往復30分でも誰にも会いませんでした。


水路が足りないために大雨が降ると路面の流される場所もある。
走るなら大雨の跡の大荒れか?。



倒れつつも使命を全うする標識たち。


宮沢・硯石林道合流点の近くに土場と建物。
事務所の方はまだ使う予定がある風情だ。

盤木沢林道の入口にある案内板より。各林道の配置が見て取れる
良く見ると
盤木沢林道と松折林道の記名が間違い。
盤木沢林道と書かれた林道は宮沢林道である。

盤木沢・宮沢・硯石の各林道が揃うY字路。危うく通り過ぎる所だった・・(汗
林道で地図を見ながら走るのは止めよう、危険です。因みに宮沢林道のみ、ここが起点となる。





キャプこのContentsは、適当に増殖します。ション
林道日記(OFF-ROAD・DIARY)048-2



県道20号線のほぼ最標高地点にポツネンと分かれる道がある。
一瞬
「旧道か?」とも思うが・・・「チゲー辛」


●宮沢林道
区間総延長:約5.3Km(全線未舗装)
概要
 県道20号線田沢字川西を起点に硯石林道・宮沢林道に接続する基本ルートの一つ。網の目のように張り巡らされた林道群の最も西側、県道20号線沿いに展開している。



この日は土場の案内も確認できた。
相変わらず解らない県道表記も健在。


 
起点位置が盤木沢・硯石林道の末端に位置することから、近年(といってもS53)に新規開削された林道と思われる。ちなみに1992年二輪マップには影も形もない。(つーか、盤木沢と硯石も繋がってないよ・・・)

 因みにここ(最初の写真位置)は起点/終点ではない。ここは沢山林道軒点であるが、沢山林道が最終的に県道135号線に出る舗装林道であるかの確認は取れていないし、何より20号線側には標柱もない(核爆。
 従って、宮沢林道の終点側は沢山林道に接続している事になる。
 宮沢林道は先ほどの硯石/盤木沢林道のY字路が起点となりこの林道に接続の後、県道135経由で国道19号線三和町下市萱沢渡の交差点に出る最長ルートとなり、今後紹介する椚合松折林道から始まる一連の未舗装路の最西端と言う訳だ。

 県道20号の分岐点から2Km程で最初の分岐点がある。
 それにしても、頼むからヘアピンで道路繋げるの辞めろ!と言う感じだ。


尾根に向かって走る林道は舗装済み。
しかし4割近くが濡れていて、よく滑るので注意。


よくよくヘアピンの真ん中に繋げるのが好きなんだ。写真右が本道左が入遠野トンネルの上に出る「大滝沢林道」(未見)への分岐道。


舗装路とは思えない程荒れている。



また舗装?と思ったら、お次はゲートだ。
方向、位置からみてこれ(写真右折)が宮沢林道の終点だろう。


入定林道もそうだが、もうちょっと解りやすい経線にして欲しいもんだ。
例の土場の案内板もここにあった。



真っ赤に燃え尽きた林道表記。
しかし林道名は確認出来なかった。

どうやらこちらの道はトンネルの上に出るようで、土場もその辺だろう。
 やがてT字路に出ると、恐らくここは右折で南東に林道は向かっている。
 一応こちらの思惑通りと考え、空いているゲートから突入する。ここもいわゆる土場で、ナンバーの無い重機でここに木材を集め、ナンバーのあるトラックに木材を積み込んで里に下ろしたのだろう。
 林道は砂利が厚く撒かれていたが、さほど使われた様子もなく、単車では少々足を取られ気味な状況だ。走ると埃が舞い上がる。単車で登ると、まもなく山頂尾根沿いのスカイラインとおぼしき区間に出る。


盤木沢から比べると、
整理された「木材工場」という感じだ。


若干雑木林気味だが・・・。
ほぼ尾根上なのに視界が開けない。



おおっ。これぞ日本の林業!というポスターの背景に使われそうな写真。
尾根沿いの林道は下り始める。


 
しかし、植林された杉林達にものの見事に視界は遮られ、下界は全く見渡せない。
 そして皮肉にも宮沢に合流した林道は、沢に沿って下り始めて仕舞うのである。
 沢が出てくる頃になると道路にもわき水のような湿潤区間が現れ、放置するとやがて路肩にも崩落が現れ、全体的に路肩が軟弱になってしまう。
また、下りの川沿いの路面になると、砂利引きが殆ど見られない。
 そんな訳で、盤木沢ほど多くない水路部分が少ない、安定した林道であるようだ。

調査日(07/7)の状況:
 路面状況は良。県道の入口から宮沢林道終点ゲートまでは舗装路ですが漏水が多く、苔や草も多く、大変滑りやすいので注意である。つーか、宮沢林道よりこちらの方が正直危なかった。
(笑w
林道自体は問題ないです。
適度な直線とブラインドコーナーが楽しめます。あまり展望はないけど。


林道の竣工は昭和53年とある。この時点でも管轄は勿来営林署。
でも盤木沢から比べるとリッパだよなあ。



程なく宮沢沿いに道は寄り添って走る。
道路と沢の高低差が無くなると、所々路肩が崩壊している。


やがて例のY字路に到着。
今日の所は盤木沢に戻る。


Y字の奥には案内板があり、道と方向に迷うことはない。ただ、盤木沢林道は表示されていない。

つづく!
次回からついに本道たる松折林道へのアプローチ・・・。