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HONDA XLR&XR250"Baja"

写真の一部を、本田広報部Web資料館「Press Library」よりお借り致しました。


「本田内燃機関の礎〔HONDA AirCool DNA History〕」



プロローグ


 よく語られる事だが、

ホンダというメーカーはエンジン屋であって、ホンダの乗り物は
その内燃機関及び動力伝達システムの研究開発の結果が、
たまたま車やバイクの形をしているだけと言われる。
連綿と続くエンジン開発の中、10年単位で基本構造やエンジン構造が変わらない、または僅かな改良程度で済んでいるのはスーパーカブとXR/XLRシリーズ、CB250クラブマン位だろう。
華やかなF1や大資本でまわる乗用車開発の足下で
いまも生産され続ける空冷単気筒エンジン達…。
創始者、本田宗一郎の目指した空冷単気筒は、いまも僕の手に息づいていた。




その「エンジンありき」の進化?

僕の個人的見解である。

昔のホンダは「こんなエンジンを造ると、こういう事が出来る」という発想で乗り物を造って居たのではないか?と思ったのは、ツインリンクもてぎのホンダ博物館を見学した時であった。
 普通なら「こういう目的の乗り物を開発する。それにはこういう特性のエンジンを造ろう」

と考えるのが妥当である。


ベンリィSL175

XLRのルーツを辿ると1968年のベンリィSL175にまで遡る。(広報部Web資料より)
ベンリィのエンジンはタフで未舗装路もよく走るようなのでオフ車にもしてみました!
ここからエンジン特性にあわせた利用方法がチョイスされ始めているのでは?(当時はみんなそんなものかも?)ちなみに当時はスクランブラーと呼ばれている。


SL250S

1972年にホンダは満を持して
形のルーツとも言えるSL250S(輸出車両名XL250)を発表、販売する。
空冷単気筒OHC4バルブエンジン、プライマリーキック方式、小型軽量なフレームと脚周り、アルミリムに大径ブロックパターンのタイヤを装着し、バッテリーやヘッドライトを脱着式にして、簡単に競技車両化出来る事など、その方向性は現在と殆ど変わらない。
要するにベンリィの車体ではエンジン性能を生かし切れないので、専用の車体を造ったわけだ。


XL250S(MD-03)
1978年、
北米市場での販売で得たノウハウをフィールドバックさせ、より高出力で安定性の高いエンジンの要求に応じ、ホンダはエンジン、車体を全面新設計したXL250S(輸出車両と同名)を発売する。
高い吸排気効率を得るため、2本ずつの吸排気弁と2本の排気管を持ち、始動の容易なデコンプ機構を組み込む。高回転の振動を押さえる2軸バランサーは軽量なダイヤモンドフレームを可能とした。高い悪路走破性と高速巡航性を備えたXL250Sはたちまち市場を席巻し、一時代を築く事となる。


XL250パリ・ダカール(MD-03)

また、タフネスでメンテナンス性の高いエンジンは1982年のパリダカでのワンツーフィニッシュで実証され、海外でも多くのユーザー獲得に貢献する。この年、現在のXR-Bajaのご先祖様と言うべきXL250パリ・ダカールが発売され、その後のエンデューロ・ツーリングに対するスタンスが明確化したモデルとして誉れ高い。
現行XR-bajaと同じ趣旨である長距離対応21Pビッグタンク、荷役性を高めるリアキャリア、35W/36.5Wハロゲンヘッドランプが標準装備された。その後リアサスペンションがモトクロスレーサーからのフィールドバックであるプロリンクへと変更され、車体強度が飛躍的に向上する。


XLX250R(MD-08)

1983年、
ホンダの空冷単気筒技術の頂点とも言えるRFVC(Radial Four Valve Combustion Chambar /放射状4バルブ方式・燃焼室)空冷OHCエンジンを搭載するXLX250Rを発表・販売する。
プロリンクで武装したXL250Rの車体はより高出力のエンジンに十分対応出来る為、さらなるパワーを開発されるコトとなる。


XLR250(MD-16)

1985年、
ホンダの空冷単気筒技術の頂点とも言えるRFVC空冷OHCエンジンを搭載するXLR250Rを発表・販売する。これがお父さんにあたるのか?
プロリンクで武装したXLR250Rの車体にフロントディスクブレーキを装備し、エンジンパワーに見合ったストッピングパワーを身につける。


 
そして、1986年、
シングルキャブレターに加速ポンプを組み込んだ、僕が乗るXLR250R(MD-20/22 輸出名XR250R)が誕生するのだ。




↑雄勝町町営放牧場より石巻、女川方面を望む。思えば最後のロングラン。




I M P R E S S I O N

 
前置きが大変長いが、都合3台も乗り継ぐと言いたい事も多くなるとお考え頂きたい。



Part-1 僕のXLR250R(1992) 

Part-2 涙のXR250R(1995)

Part-3 9年目のXLR250R(1995)

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