「Part-3 9年目のXLR250R(1995)」
TTR-250Reidは確かに良いツーリングマシンだ。
しかし、初期型XLR250Baja同様、絶対的な動力性能には不満がある。セルモーター付きで評価は高いが、比較すると走破性と安定性にはXLRに分がある気がする。
2002年末、そのTTR-250Reidが事故に遭い、車両をバイク屋さんに引き上げて貰った際に巡り在ったのが、現在所有するXLR250R(95)改である。
3週間後、バイク屋に代替え車両の話が出たときに紹介されたこの車体はほぼ最終型、足回りも当時のXR250Rと同じ物が奢られたモデルである。因みに96年春には新型のスーパーXR250が登場、国内型はセル付きで投入されたはずである。
「正直、ちょっと物足りない、力無いからねぇ」
「整備は終わってるので試乗してみてくださいよ、面白いから」
乗ってみると少々アンバランスな印象、妙に排気音が大きい気がする。
こんなに加速トルクがあったっけ?自分の記憶が不安になる。申し訳無いと思いつつ、
思い切ってダートも走ってみる。
「面白いでしょ?これバクダンはいってんですよ」
はあぁ、これがバクダンのフィールなんですね、初めてだったけど何となく納得した。
XRより暴力的というか直情的というか…荒々しさがあり、ちょっとどっかんターボっぽい。これから比べるとXRはまだ紳士的である。信頼性は未知数だが、安定性はバイク屋が口頭ながら保証した事で10ウン万円で引き取る事にした。因縁の3台目、決め手は即納可能でこのパワーと1万1千という走行距離だった。DT125でも書いたが、オフバイクはまずパワーである。