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林道日記(OFF-ROAD・DIARY)

ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。






このContentsは、適当に増殖します。

福島県
指定作業路








生まれも育ちも
福島県
御墨付き?


林道日記(OFF-ROAD・DIARY)089



福島(険)道363号線(旧銅山林道)旧鉱区内にある。


舗装が途切れる所にある、広場の様な三叉路。


●ここも周回路のひとつ、でも多分歴史の道。
●銅山林道銅山作業道
 総延長:7.4Km(全線未舗装)
TouringMapple2015.3版に掲載は無し。

概要
 旧八茎鉱山は現県道363号線となった旧銅山林道が貫いている。
 県道を登って行くと現在の「新八茎鉱山株式会社」の敷地を何気なく通過してゆく。
 舗装道路の左右は鉱山設備が立ち並ぶが道幅が狭くなると旧鉱山区域でフェンスには立ち入り禁止の看板が立ち並ぶ。
 やがて視界が開けると山肌に無数のコンクリートが並ぶ広場が在る。
 この県道はかつての専用鉄道線と重複しているが、現場で見れば立ち並ぶコンクリート塊が塞がれた坑口なのか選鉱所の基礎なのか?鉄道の搬出場の遺構なのかと楽しい妄想が膨らんで来る。
 そのまま登って行くと道はこの上にある千軒平に至る長い上り坂に突入して行く。
 千軒平は今でこそ沼だが、かつてはここに鉱山夫の住宅が見渡す限り軒を連ねた事から「千軒」の名が在る。
 問題の作業道は、登り始めの旧鉱山の端っこにその分岐がある。
 入口から未舗装路で、しかも見る限り道はUターンして再び坑口のある山に戻るかの様な線形だ。

道並びにあるフェンスの奥は溜め池らしい。
 この時点ではピストン止む無しと見たが念のためGPSを覗き込むと?
「ん?繋がってるな」
 そして少し登るとこの道が当時何らかの理由で重要な道であった事が予想された。


県道363号線八茎四倉線は
かつての鉱山鉄道の末裔である。


それが……。

 それが登り口にあるこの標識である。


作業路につき関係車両以外の進入禁止「福島県(マーク大)
さらに支柱にも「福島県」のダメ押し。



 これは福島県が県道(県指定作業道)に設置する通行止め看板だ。
 MRの知る限りここと、相馬中村街道(旧県道4号線、現国道115号線旧線卒塔婆峠)でしか見た事が無い非常に貴重な標識と思われる。
 無論この標識の設置基準などは判っていないが、
初めてろくに錆びてない綺麗な標識を見た(爆。
 
これはこの林道の生い立ちを読み解く重要な因子である。



狭いと言うより「細い」
ウネウネと森を振り分けてゆく。


「ここだけ広い」ヘアピンのまん中に在るのは排水路。


では行ってみよう。

 偉そうな事を書いたが、基本的には通過可能な普通の山道である。
 ただ、作業道と言うだけ在って、標識から先の規格が普段の林道から一回り小さく、登坂斜度もキツいのが特徴だ。普通乗用車は多分無理、特に旧鉱山の敷地を臨む区間は一度坂道で停まってしまうと再発進は無理だろう、
完全軽虎四駆仕様だ。
 先ほどヘアピンだけやたら広かったが、多分交互通行の為の待避所も兼ねているのだろう。


さらに小さくターンする作業道。
普通車の通行は困難を極めそう。



光りと供に曲がる道本線?は写真右から手前に曲がって来る。
直進に見える道は実は枝道。
路面にはブレーキング&ターンの轍が多数ある。みんな下ってるのか?


倒木で通行止め、引き返す。何処に繋がってるんだろう?。




再び本線を登る、変わらず細い。



圧倒的存在感を示す一本の轍。
これがレコードラインか?


微妙なラインで下りはじめる作業道。
そして……

 そんなつづら折れを少し登ると地図に無い三叉路が現れたので、取り敢えず通行の気配のない方へ右折する。
 しかし100m程入ってすぐに倒木がありその先も人が入った気配がないので引き返す。
 再び三叉路に出るとやはり通行量は一目瞭然、三叉路なのだが完全にヘアピンコーナーの轍の付き様で、
その殆どはかなりの高速で曲がるバイクである。
 山自体は全然低いというか山頂に近い所から始まるのであっっというまに尾根筋の様な道になる。
 ピークは殆ど無いのだが、山の様子が変わって、いわゆる鉱山の敷地から出た様な気がする(笑
 そんな尾根道がゆるやかに下り始め暫く進むと、超鋭角な三叉路に合流?して道は終了する。
この時点で、一体何処に出たのか全く判らないMRであった。



そして合流!一体何処に繋がった?

 
そしてこの合流だけ何故か泥濘になっている。
 さらにこの鋭角三叉路にも
あの標識が建っていた。



それとも電柱の管理道が「県指定」では……ないよね。



林道日記(OFF-ROAD・DIARY)089-2



アンモナイトセンター前をいわき方面(南)へ。
KLX125見えますか?


谷地温泉石川屋さんの南隅に入口が在る。小さな防火用水が目印?。


■銅山林道5-2
 銅山無線中継所管理道

概要
 銅山無線中継所管理道はまさに読んで字の如く、銅山の裏「新八茎鉱山株式会社」の北側の山の山頂に建つ無線基地に繋がる道である。
 いわきアンモナイトセンターのある市道、谷地温泉石川屋さんの南側十字路がその入口である。
交差点の角に小さな防火用水池がフェンスに囲まれて在る。
 その交差点を山側西に曲がって行く。部落の端で山に登り始めると舗装が途切れる。


林道の入口とは思えない広い入口から、
道はまっすぐ伸びる。。



舗装はここまで。可も不可も無い平凡な林道だな。


 
ここから山頂迄は普通の砂利道だろうと推測する。
 何故なら山頂?には電波塔が建ってるくらいだから、建設資材を運び上げる為に大型トラックが入れるそれなりの規模の道を開鑿した筈である。途中は例の作業道とも合流している。
今回初めて電波塔まで行ってみる事とする。

さあでっぱつ(出発)だ!
 部落内の舗装部分はざっくり2Km程度、未舗装区間に入っても見通しの良い広い林道が続いている。名称不明の小さな川沿いを登る典型的な林道だ。沢沿いなので森が遠く明るくタテに広い風景を登って行く。
 
でもこの傾斜、これは明らかに車道としての開鑿だ。
 
八茎鉱山時代も当初軽便鉄道ではなく索道を使った程この辺の山は見た目以上に深く険しい。
 阿武隈山系浜通りに乱立した鉱山鉄道や森林鉄道が+車道林道に転換するのは昭和47年前後なので、この無線塔もその辺の竣工では無いだろうか?
 

部落の最後は廃屋と言う所まで定石通り。


どこからともなく「電柱」が現れる。


地形に沿って谷を巻き始める林道。
何だか鉱山鉄道が元かと勘ぐるようなパーミルだな?。


谷の一番奥はこじんまりとしたヘアピンで越える。


 もっとも無線塔が在る事だけが判っていたものの、何の(誰の?)無線塔なのかも判らない(爆 その辺も今日解明出来るだろう(笑

 道は崖下の長く急な直線に入る。
 ここ数年の異常気象で結構な洗掘が鋭意成長中だ。拳大の石も流されて来て油断すると浮き石でハンドルを取られる。
 ここを過ぎると、無名の沢を跨ぎつつヘアピンで上り詰める横に広がる林道の風景を見渡す。この沢と橋と道の取り合いも安達太良山周辺の林道で見た事のある感じだ。


どうやら直線登りラストぉ!。




登りあげる。稜線に出たところで後ろにも道が在る
次は探索しよう、宿題だな。


デタ!鋭角三叉路。例の県指定作業道に到達。


設計者同じなんじゃね?とか思いつつ、情景をファインダーに納めてゆく。
 このヘアピンをかわすとついに沢は消滅、短い付き合いだったな。道は猛る様な登りをヤメて尾根伝いのゆるやかな風景に替えてゆく。西に登っていた道がここで南に転進する。
 
さらに登ると例の「県指定作業道」の合流点が現れる。
 起点である谷地温泉側から入って来ると作業道に行くのが本道ではないか?と思う程の直進だ、本来の無線塔に行く道が脇道の様に左に逸れてゆく。


この標識目撃の際は御連絡を。
知ってる事が在ればお教え下さい。



場末の酒場で声をかけてくるオバチャンの様な標識……。


三叉路からすぐに到着!電波塔施設、上の方が古いみたい。


東京電力さんのでしたか!


等高線で1段分、最大200m前後下る。


お隣は多分携帯の基地局だろうか?。


 て、言うか多分そもそも在ったのが県作業道で無線管理道は上書きされたのではないか?写真を撮りながら怪しむ。
 この三叉路から程なく小高い丘という感じの小さな無線塔に到達した。

「銅山無線中継所 東京電力株式会社」

 無線塔は東京電力の物だった。
 昭和40年頃から浜通に火力発電所が起き、やがて原子力発電所も建てられて、一大発電電力基地が生まれると、南に向って凄まじい数の高圧回線が組まれ、鉄塔が山に次々と建てられて行く。
 その際連絡用として使われた無線の中継アンテナがこの中継所なのだ。
勿論携帯電話の無い時代(イヤ携帯も無線機だから)の産物であるが、震災などの非常時にまだ生きていると思われた。
 銘板を撮影してぐるりと周りを回ろうとしたが、道は無かった。西側の鉱山や千軒平の方角は木が伐採され見通しが利いた。
 成る程無線も良く通るのでは無いだろうか?遠く蜘蛛の糸の様に繋がる高圧鉄塔を臨みつつ、道が無いのでここは引き返す事と成った。


調査日(17/1/5)の状況:
 初走行は2017.11月、単独で通過しました。
 通行禁止と書かれた銅山林道作業道だが、もはやエンデューロコース宜しくバイクの轍が在って無線塔側から鉱山側へ下るのがジモティの通行パターンの様だ。
 
当然の事ながら電波塔に行く人は殆ど居ない。
 作業道は看板が建ってるだけで別に封鎖とかも無く通り抜けられますし、バイクで走るなら道幅も急坂も路面の荒れとかも問題ないです。
 唯一問題なのは
対向車もバイクが多く、しかも高速で対向して来るのが難と言えば難である。くれぐれも注意ですね。

 あと、例の県指定作業道の件。
福島県が県道(県指定作業道)に設置する通行止め看板だが、指定は鉱山が運用されていた時代に遡ると思われる。
 先に書いた相馬中村街道(旧県道4号線、現酷道115号線旧線卒塔婆峠)の標識は本当に県指定になった理由が判らないが、こちらは鉱山に関連した道路と推察出来る。ただ索道や軽便鉄道にも関連がありそうな位置であり、この物件は今後も調査を継続して行こうかと思っている。
 現在在る無線塔も元は鉱山の物が建っていて索道と鉄道の連絡の為とも考えられるし、作業道事体がその管理道路ではないか?とも推察しているが、おいおい文献を漁る事と成るだろう。無論、鉱山防火林管理道路という可能性も捨て難い。




銅山林道群01
銅山林道 本線
銅山林道群02 支線群
銅山林道 千軒平支線
銅山林道 檜山支線
銅山林道 銅山支線
木戸川林道群01
電力管理道/地蔵峠線(仮)
七曲林道
木戸川林道栗沢線ほか

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