次の林道に進む。

林道日記(OFF-ROAD・DIARY)

ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。






このContentsは、適当に増殖します。


文明残滓
謳歌
する自然
交錯
する。




その一筋の境が
林道である。





林道日記(OFF-ROAD・DIARY)087-2


「銅山林道 分岐点」

沢とともに下るのが銅山本線、登って行くのが千軒平支線。
勿論バイクは進行方向逆向きである。



戦後の食料不足に対応して造られた「ダム」らしい?
農業用溜め池として戦前の昭和15年に起工し、太平洋戦争を挟んで昭和26年に竣工した人造湖。


●実は県内では最も早い部類の鉱山である八茎鉱山の林道!
概要
 明治初期の八茎鉱山の主力はまさに
「銅」だ。電気が発明されて通電の媒体となる銅線が飛躍的に伸びる時期でもあった。
 ドイツ商社オットー・ライメールス商会と時の事業者である西村準三郎は共同経営という合弁会社の体裁をとって鉱山開発を進め、採取した鉱物は大量輸送のため千軒平から麓の玉川温泉までを索道で運び、人馬鉄道で日本鉄道四ノ倉駅(現JR四倉駅)に運び込んだ。その頃の鉱山は現在の銅山神社の辺りにあった。そして今では貯水池である千軒平は、その名が示す通りに鉱夫の町がそこに在ったのである。ズリを踏み固めた広大な広場におよそ千軒は立ち並ぶか?と思われる社宅があったのだ。まさに山の中にある町であり、病院や映画館などもあったらしい。
千軒平の湖底は幻の鉱山都市だったのである。
 明治末期にはその主体が銅ではなく、銅を掘り出す過程で大量に出たズリである
石灰石に主力が移っていた。その頃には四倉駅そばに巨大なセメント工場が造られ、索道から渡された石灰石は軽便鉄道で四倉の工場に運ばれる。
 
現在の県道365号線は四倉から玉川鉱泉まで鉄道に変わっていたのだ。

銅山林道 千軒平支線(及び支線A)
支線総延長 2.07Km(全線未舗装)
 概略ルート 銅山林道本線分岐点から水神祠分岐路まで 0.81Km
       支線分岐A区間(仮称)から上部土場まで 1.26Km
 千軒平支線は沼の取水沢にそって途中から二手に分かれる。
正確な名称が不明のため、今回はA) B)として公開する。まずは銅山林道本線から分岐点を介してA)区間を、次にB)区間を紹介する。



林道の合間から沼が見える。


湖畔沿いの林道を快適クルーズ。
水面の下に町があるのか?。


ちらりと林道が右手に見えて、あっという間に分岐点に到着。


この橋も昭和15年製?
いやいや、流石にこれは戦後のコンクリート橋でしょう?30年頃かな?



正面の祠は水神様?。
写真右のA)区間はこのまま湖畔沿いを走ります。
左は千軒平の主水源である松山沢と支線B)。


 TouringMapple2015.3版に林道として掲載。
 さて、緑青橋を過ぎて分岐の土場に辿り着く。
 本線は川に沿って平行移動となるが、千軒平へは起点より向かって右手を登って行く。その入口には支線標柱のかわりに千軒平(ダム)の案内板が在る。
 銅山林道の竣工は「福島県林道50年の歩み」によると昭和15年竣工とあり、千軒平をダム化する為の工事に始まる年と符号する。この支線はダム工事に伴って関東営林所が開設した林道であることが伺えた。


ここで渡る川も松山沢。


右に駆け上がる林道、ゲートには簡易ロープ。
なんとKLX125だとロープが潜れてしまふ



ハイカーのクルマが!。
写真の奥に何か白い標柱が建っている。

遊歩道?登山道?
山の中に踏み跡は消えている。


では行ってみますか。
 登りはその距離も少なく、あっという間に千軒平ダムに辿りつく。湖畔際の林道の先には、恐らく水神様が見下ろす分岐路が現れる。名も無きコンクリート橋を渡ってT字路を右に、湖岸をそのまま登って行くようだ。
 ゆっくりとした左コーナーの先には簡単なトラロープによる侵入規制があるが、バイクはそのまま潜れる程緩い。撮影後よく見るとロープは杭に掛かっている程度の物だった。
 湖畔際の道はすぐに終わり、魚でも居そうな沢部に辿り着く。


さらに先に進んで行く!


かすかに残るタイヤ痕もこの土場で終わる?


 ここからは途切れそうな細い沢に沿って林道も遡上しているが、車5〜6台分の土場にいきなり車が停まっていた事に少し驚く。
 沢を渡る遊歩道があり、車はここから遊歩道に歩くハイカーが乗って来た物と思われた。
 この土場から先は、ダブルトラック化した道が続いていた。
 明らかにあの土場からは伐採道だろう。そして隣の沢に流れる水が、ほぼ分からない程に少なくなる頃に小さな土場が現れた。
 確かにまだ道は続くが、手元のやまやまナビの地図では既に点線の道すらない地点だった。
 足下にはバイクどころか徒歩で歩いた踏み跡すらなく、取り敢えずこの道が何処かに完抜する可能性は皆無だったので、ここでこの区間は終了とする事とした。


かすかなダブルトラックだがクルマやバイクが
走った跡は無い。
神様の言う道はここではない?


林道日記(OFF-ROAD・DIARY)084-3



橋を渡ると
再びの分岐土場。
ここを今度は左に。



橋と暗渠が交互に現れながら遡上してゆく。


また橋を渡る。

●実は県内では最も早い部類の鉱山である八茎鉱山の林道!

銅山林道 千軒平支線(支線B)
 支線総延長 3.33Km(全線未舗装)
概略ルート 
 支線分岐B区間(仮称)から上部土場まで.
 TouringMapple2015.3版に林道として掲載。

 さて、再び千軒平の支線分岐点に戻って来た。
では左へ行ってみますか。
 水神様の祠?を今度は左へ。先ほどより遥かに規模の大きな沢が林道とともに山奥へと駆け上がって行く。沢も驚く程に真っすぐなら、隣を並走するこの支線林道もやたらと直線が多い。
 しかも登坂角度もそこそこあって、非力なKLX125では息の上がる豪快登坂直線である。



昭和61年3月竣工。
この辺りでもっとも若いコンクリート橋である。



「松山沢橋第2号」
第2?え?第1って何処に在るんだ?


「真直ぐに上り坂!」全開ですね!
何台ものバイクが全開で登って行く多数の轍!コースか?ここは。


 そしてGPSの地図を見ると、A)区間の倍の長さがあるのだ。
 支線の先端は標高780m程の猫啼山の山頂付近まで届いている!これは嬉しい限りである。
 これで何処かに抜ければ文句無く楽しい林道なのだが、さて?

 路面はあまり整備状況が良く無い為に、泥濘んだり洗掘も散見出来るが全体的に石の多いガレた路盤である。その轍の感じから現在でも小型(4t前後)のダンプカーが入っているのはほぼ間違いなさそうだ。

 上で何かしていると考えるのが妥当だろう。営林か砂防ダム工事の類いだとアタリを付けて登って行く。沢の規模が徐々に小さく細く、そして滝が多くなってゆく。
比例して、林道はますます険しく角度を増して行く。
 
標高500mを数えた所でようやく道は平場となってすぐにそこが土場と見て取れた、終点だろう。

 土場の東側には無線アンテナの様な物が立っていた。トラスフレームの塔はこれが仮設なのか恒久設置かは判断のムズカシイ所だ。
 しかし、廻りに柵が無い所を見ると仮設かも知れない。土場を挟んで道はクランク状に向きを変え、ほぼ真っすぐに猫鳴山山頂登って行く。砂利引きは土場までで、見上げる伐採道はバリバリの赤土とダブルタイヤにチェーンの足跡しかない。

 流石にこれは切り出し用の作業道だな?とバイクをターンさせると、
隣の斜面の森に消えて行く
一本のタイヤ痕を発見する。「ここだ・・・」
 ここでMRは神様の道を発見するが、取り敢えずこの日は単独だったので来た道を引き返す。


ここで三たび沢を渡る。失念したが、
多分ここが「松山沢橋第2号」
千軒平から比べて周りが明るく成って行く。


さらに登って行く!長い!


森に木が薄く成って地上に日が差す為に
沢山の雑草が旺盛していた。


「崖っぷちも登り全開!」林道整備が良いのは上で作業してる証拠。



 下り始めると林道はさらにエキサイティングな表情となるのだった。

調査日(16/7/18)の状況:
 路面状況は良。
 昭和28年開設とあるが実際は江戸末期には道が在ったと思われる銅山林道本線。その後林道の開設が昭和15年と解り、千軒平が溜め池として起工した年数と符合したが、八茎鉱山の関連資料が見つけられず確認はとれていないのが現状だ。
 林道自体は普通に作業や趣味でクルマも人間も入っているので、路面状況は良好です。



標識もいっぱい付いてる。壊れてるけど。


良い塩梅に荒れてますねぇ!
。地図上林道末端の最奥土場より帰り道を眺める。下りも楽しそうだな。。


 本線ほど路盤は堅くないものの、泥濘も少なく石が多いのでグリップ感も十分で、本線同様に速度が上がる仕様である。
 思うに、これはいわゆるズリを砂利がわりに敷いた為に煩雑な路面状況だったと思う。

 
A)区間については、現在営林署が開発を休止しているようで、千軒平溜め池の護岸以外は林道も含めて放置プレイ続行中です。

 
B)区間については、現在営林署が開発をしているようで、得に伐採や公共アンテナの設置などの為に林道が活用されている。
おかげで林道の整備状況もよく、一般のクルマも同業者のバイクも入っている様です。
  尚、B)区間については、上級者向けの抜け道が存在する。
 

ここか?KTMの神様の道?。




銅山林道群01
銅山林道 本線
銅山林道群02 支線群
銅山林道 千軒平支線
銅山林道 檜山支線
銅山林道 銅山支線
銅山林道群04
蛭沢林道
猫啼山縦走路
木戸川林道群01
電力管理道/地蔵峠線(仮)
七曲林道
木戸川林道

次の林道に進む。