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そこは、
地図にさえ置き去られた道。 もはや 当時の様子を知る人も術もなく、 地元の人すら、 ここが県の管轄する道路である事を 忘れ去られた道。 目的の鉱脈も今は失せ 廃道となった山道とトンネルだけが 僅かな残滓を留める道である。 |
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廃道日記(Riding・Report)011 |
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某温泉街で4台は合流。一路県境に向かって進撃を開始する。 先頭からKimiさん、sinさん、紅白饅頭さん、 しんがりはMR。 |
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小坂峠のある県道46号白石国見線。この部分は峠にある万蔵稲荷神社の参道も兼ねる。 もっとも、本参道は写真左手の沢なりに山道となり、県道は隣を九十九折れで標高を稼ぐ。 |
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国道113号に出て、東に。 赤井畑地区に向かう。 赤井畑地区の奥に佇む通行止め標識。 入口付近の状況は前回のレポ参照。 前回撮影忘れの橋を追加。 |
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「ワラビの里」と言われる伊達沢林道との分岐点。 標識には「通行止め」の文字。もう10年以上この状態の標識自体が廃れて来たよ。 その大きさに、改めて行政側の意志が伝わる。 |
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突入後直ぐの2コーナー目で早くも土石流。 前回を上回る土砂と倒木で道路が埋まる。 僅か1mもない筈の沢は、土石流のために道路幅より広い程だ。 倒木に突っかかり、やむなくバイクを押すKimiさん。波乱のスタートだ。 |
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虎車のSinさんは難なく突破!こういった状況には滅法強い!。 |
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そしてさらに次の先には・・・。 |
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第二崩落現場がある。こちらは路盤崩壊が進み、最早バイクの通行もままならない? |
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晩秋に荒れ狂った低気圧の影響か? 倒木も多数だ。 トンネルの先も心配だな。 |
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3人の目前に「それ」は姿を現した。 |
[「七里沢隧道」だ!。 3年前と変わらない風情・・・しかし確実に落石が増え洞内は塞がれつつある。 |
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最初の約20m前後がコンクリート巻き。 左右のコンクリート段差は何だろう? |
隧道中央部の素堀区間と補強構造体。赤井畑側となる写真手前の右側は天井部分より 漏水の跡が見られる。大きな落石は観られず、他の場所より幕板の腐れが激しい。 |
補強構造体中央部。道幅が普通車一杯であり乗用車ではコンクリート基礎にドアミラーを擦るだろう。 七里沢隧道の象徴的部分であり、初期の隧道幅を残す部分だ。 因みに倒壊部分を観察すると、 この基礎は単なる置き石であり固定されてはいない。 だから支柱が倒壊するのだ! |
soそして落盤地点。 福島側約5スパン分(約4.5~5m前後)が完璧に破壊されている。 しかし道路を塞ぐ程の石が避けられた形跡があるので、80年代に道路管理者が取り敢えず撤去 (といっても随洞内に岩石は置き去りだが)した可能性はある。、 パジェロが通行した1997年当時は支柱(鉄製の丸パイプだよ?)の倒壊はこれ程ではない。 天井部分に削岩機の跡のような物が見えるが・・・?。 |
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何度もなんども土砂崩れに遭う度に土砂が路上に蓄積される。 「見ろ!道路がまるで丘のようだ(byムスカ大佐)」。そして・・・ 土砂はさらに下まで洗い流されていた! |
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僅か1車線分の道幅をさらに狭める落石。 前回転落の憂き目にあった倒木は、誰かが刻んでいた。 |
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この県道未通区間に唯一ある分岐点。 写真左手の登りが県道107号不通区間、右の下り坂は鉱山へのアプローチルート。 福島側からここまでは軽虎が入って来るようだ。 |
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我々は険道を離れ、鉱山の跡地に向かう。 |
土砂崩れが起こる度に路上から溢れた土砂が上から降ってくる。 そして、下の連絡林道に堆積する!。 この倒木越えの時、何故大丈夫と思ってしまったのだろうか?。 |
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下るのは大丈夫なんだよ、下りはね・・!。そう思いつつ、写真撮影の為に雑木林に入ると、 背後で沢の流れる音がする。「そういえば沢向こうだっけ?鉱山の遺構は?」 |
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「隊長!もうダメですぅ!」 残念ながら道は砂防ダムに消えていった・・・。この砂防ダムの反対側にも道らしい窪地がある。 |
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砂防ダム撤退位置より振り返って撮影。 もう道すら怪しい。 手強い上り坂となって倒木越えが立ちはだかる。 Kimiさんは倒木を高巻き路肩から攻略! だが、軟弱な路面状態はまさに「泥の海」!。 「ボヒュ!」と言う音と共に突き刺さるDF!。 |
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「これがホントのお手上げ」。(死語、既に埋葬済み) オヤジギャクかましているバヤイではないのでは・・・?。 |
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Reidに至っては遠巻きすら苦痛だ。 スリックタイヤと化したリアは、 全く言う事を聞いてくれない。 |
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最後の切り札「秘技、定点バイクまわし」で窮地を脱する!。 無論「良い子はマネをしては逝けません」。 |
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ヘアピンの外側にはかなり広い空き地があった。四方にキチンと水路が組み込まれている。 確かに何かがここにあった様だが・・・・? |
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再び険道に戻る!路面状況は相変わらずだ。 沢と袂を分かつ頃から道幅が鮮明になる。 最後の直線!。ガードレールはまだか?。 |
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遂に突破!県道107号線を制圧! |
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そして、再び福島の地に帰ってゆく3台であった。 |
前の林道に戻る。 |
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