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ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。


林道日記(OFF-ROAD・DIARY)
キャプこのContentsは、適当に増殖します。ション
林道日記(OFF-ROAD・DIARY)001


国道49号線、磐越西線中山駅入口付近。
「広域基幹林道三河小田川線」通称「三河林道」の標識がそそり建つ。


●国道49号線の
 「新・林道裏街道」
看板は両面タイプの一般的な物だ。

 平成12年に竣工した大規模峰越林道。事業は県営であったらしく、1980年代に未舗装で計画され、当初は全長27Kmのうち、ダート率90%を越える優良長距離峰越
ダートであった。さらに沼尻温泉に繋がる小田川達沢林道を上乗せすると、総延長は約40 Km〜となる。
 県の中心都市とも言える交通の要所、郡山市から一気に中央分水嶺である国道49号線中山峠の北側を横断し、裏磐梯へ分岐となる川桁に出る林道である。

これが起点標識。
総延長26.62m、幅員5m、設計速度30Km/hとある。平成2年は事実上の起工年と思われる。


 その主眼は営林事業と治山管理と思われる。しかし近年には風力発電所などのエコ電源開発なども計画され、市も林道を軸とした新たな事業展開を模索している様だ。


旧道中山宿に入って行く。
新旧の道路に囲まれてコスモのGSがある。


郡山(磐梯熱海)側から来ると右折となる。。

宿の裏道沿いのクランクがある。
自然に左方向と解る。


磐越西線中山駅東側の踏切を渡り、林道は北西に。奥に磐越道も見える。
この日は撮り鉄と呼ばれる方々が軌道脇(内?)にカメラを設置していた。
・・・・まあ、他人のモラルがどうとか言える立場じゃないが。


 また地元の部落と森林組合が山菜などの管理もしているので、シーズン時期になると林道の両脇に採取禁止を警告するロープや管理小屋などが出来たりする。
 地図に太く記載されている為、休日は勿論平日にもカーナビに沿ってやってくる一般トーシロが大変多い。見通しの悪いコーナーでスピードを上げるには命懸けになると言えよう。

Touringマップル2005版おすすめルート掲載。
Touringマップル2010版おすすめルート、ダート掲載。ダート距離17.5Km


踏切名は「才ノ沢踏切」とある。
林道内に駅と踏切があるのか・・・



磐越道のボックスカルバート
を潜る。古道とも言える旧街へ道の分岐がある。



●林道三河小田川線
 表示区間総延長;約26.6Km
        (舗装部分を含む)
 実走総延長;約28.6Km
        (舗装部分を含む)
 舗装区間:約5.9Km
   (100m以上の舗装も代入)
 未舗装区間:約22.7Km
   (10m以下の舗装を除く)
概要
 本林道は、磐梯熱海の磐越西線中山駅付近から入り、国道115号線川桁(五色沼/裏磐梯分岐)に抜ける郡山・猪苗代を代表する屈指のロングダートである。
 中山峠、かつての沼上峠は北隣の楊枝峠と共に近世の道路事情を語る上で欠かせない中通りから会津に向かう重要な峠である。
 江戸期に最盛期を迎え、明治の国道指定の折りに換線を受けたのが楊枝峠であり、現在の中山峠の旧道沼上峠である。中山峠には都合4本の旧道、旧街道が眠り、更に磐越西線の旧ルートも存在する屈指の廃道エリアでもある。
 ツーリングルートとして、中山峠は一つのランドマークと言えるが、この三河小田川林道は中山、楊枝の新旧道を通らず、北側の森林地帯を横断し、直接郡山から裏磐梯へのアプローチを可能としたロングダートである。
 その為、高速1000円となった今でも中通りから会津の林道に向かう為の前哨戦として、また会津から林道を走り継いだフィナーレと成りうる林道の一つとして重要なダートと言えよう。


さらに舗装路が続く。どこまでも・・・


何処までも・・・って、ドコまでスか??。



川を渡ると
T字路が現れる、本線は右折だ。
本流の三河沢は、橋の直ぐ下流で左からの歳野沢と合流する。



橋は昭和50年10月竣工とある銘板。

橋の名は「なかまるばし」ん〜〜?
名前の由来はなんだろう?


 加えて、昭和45年代に計画された広域林道は後の緑資源機構が策定する大規模林道計画と異なり、県までの地方が国の交付金の中で賄う営林事業の一環故に"基本路面はダート"という方針で創られていた。
 加えて当時の郡山と猪苗代を結ぶ基幹林道、という立地条件から比較的通行止めになりにくく、かつ災害復旧や事後処理などが他の林道に比べて速く、安定して使える事も推挙理由である。


広域基幹林道中山都沢線。もう10年以上開削している。開通の見込みは?

 難点があるとすれば、大滝山(1370.3m)と天狗角力取山(1360m)の峰越え地点の標高は約1200m前後となり、毎年12月初旬から翌年5月中旬までの通行が出来ないことである。
 ご閲覧の方の中にもGWに三河林道で残雪に阻まれ、通行が叶わなかった諸兄が多い事と思う。
 さらに、市境界を挟んで郡山市と猪苗代町ではその対応が違い、その事がかえってこの林道を快適に楽しくしていると思う。

 ツーリングの要所とする点では会津側の景観、特に裏磐梯の爆裂口や遠く磐梯吾妻も俯瞰できる風光明媚な道筋と裏磐梯などへのアクセスの良さが挙げられる。
 直接接続する小田川達沢林道は直ぐに沼尻温泉に繋がる。沼尻温泉は旧母成グリーンラインの終点でもあり母成は90年代に峠族で賑わうワインディングでもある。

二つ目の橋。同じ仕様だ。橋の名は失念。


草刈りをしている途中だ。ちゃんと管理があり大きく溜息をつく。


3個目の橋には名前がまだない。

連続ヘアピンで標高を稼ぎ、
長いスパンの直線で繋ぐ。
やっとダートだぁぁぁ〜!

 一方、国道115号を経由して磐梯吾妻レークラインと、小野川森林鉄道由来の秋本湖岸林道(基本的に四輪通行止め)を経由して米沢・喜多方方面への林道に接続できるのが魅力である。
 裏磐梯周辺、特に五色沼近辺はいささか渋滞の傾向もあるが、時間を選べば問題なく湖沼郡を縫ってのルートが洗濯できる。宿泊施設は勿論、磐梯山ゆかりの観光施設も点在し、キャンプ場などもあるのが良い。
 また参考までにチーズナッツパークなどのオフロードコースも近いことを明記しておく。

前置きが長くなった。
では、逝ってみよう。
 ご利用の際には郡山側からのアプローチをお勧めする。先に述べたが下りの猪苗代側の方が景観が良いからだ。特に朝日を浴びて輝く裏磐梯の山々を眺めながらのダウンヒルは美しくも恐ろしい。
一方郡山側は鬱蒼とした森に阻まれ、見通しは殆ど利かない。
 郡山は磐梯熱海から西の会津へ国道49号線沿いに【基幹林道三河小野川線】というでかい標識があり、GSのあるY字を国道から右に入って中山宿にはいる。双方の出入り口にGSが在るが、沼尻温泉まで出ると30Kmをこえるので燃料には注意が必要だ。

 この路地を棄点標識でもある青い林道標識に沿って北に向かって曲がると道成のクランクの先に踏切とホームが見える。中山駅だ。
 踏切を越えると磐越自動車道の下を貫く田園の中を直進する。
 自動車道のボックスカルバート橋をくぐると楊枝峠へのアクセスルートもある。

沢沿いから尾根筋に上がり始める部分は幾度も災害に遭い、その度補修、舗装されたせいなのだ。


橋からすぐ舗装・・・(TwT)。。。


またダート、その先はまた舗装・・。


直した所の上が崩れて、
雨水と共に舗装路に流れ込んでいる。


95'頃?ロケに使われたヘアピンの空き地には、06’末頃に更なる土砂が置かれ
その高さは4mにもなった。
当時キャンプロケした?月刊OutRidorのカメラマン太田潤氏、
ライター石田和男氏の驚く顔が目に浮かぶ(笑。


標高が900mを越え、北西方向に
天狗角力取山(1360m、手前左)と
大滝山(1370.3m、中央右手奥)。が見える。林道はあの間を走る。



 田園の中を走って林道は木漏れ日の中を進むと橋のたもとでほぼT字路にでる。右は本道・左は現在工事中の林道である。
 この橋の直ぐ下流で中山宿に流れ込む三河沢と橋の下を流れる歳野沢を跨いでいる。橋の出口、まずは右へ舗装路を駆け上がる。ここから最初の舗装切れまで約2Kmを本流である三河沢沿いに登ってゆく。
 舗装ながら、路面には雨水や木の葉が溜まり砂が散乱しているが、道幅自体は4M幅を維持している。
 沢沿いのルートで登り挙げる北側斜面に係るルートは崖崩れが多く、その度に舗装されて、まるでサイコロの目の様にコロコロと路面が変わる状態である。


相変わらず舗装とダートを繰り返す。。


林道は大きな反復運動で上昇を続ける。向かいの尾根の中腹に、これから向かう道筋が見える。


 舗装が切れるとやや荒れの路面が現れるが、所々新たに深く抉られた轍やそれらを塞ぐための砂利を深く撒いてるので始末が悪い。
 沢沿いから標高を上げる最後のヘアピンは現在災害復旧のための採石によるボタ山となっているが、かつて95’頃アウトライダー誌で名を馳せたカメラマン太田潤氏、ブラジル系ミュージックを溺愛するライター石田和男氏らがTVでツーリングを主眼とした旅番組「ナチュラルツーリング」でロケハンに使われた路肩の広場である。


流石に基幹林道だけあって設備は行き届いている。だが整備が追いつかない側溝もチラホラ・・・。
 標高はほぼ900mの小さな張り出し尾根の突端にある二人が野宿したこの場所も、今は夏草に覆われ僅かに見えた磐梯熱海の建物も今は見えない。

 林道はいよいよ町境とも言える最標高地点に向けて尾根沿いのルートを再び北西方向に向き直る。

ヘアピンの途中に山菜採取禁止の看板がある。実はここも伐採道入口。山菜シーズンには監視小屋も建つ。


奥に見えるのは大型の草刈機だ。
こんな所まで除草するのか・・・。


ヘアピンを切り返すとアクセル全開の直線。
相変わらず深い轍が残る。


もう一階ヘアピンで切り返す。
ここも奥が激藪だが広い空き地がある。。


開削当初からのコンクリート舗装がある。


郡山側では唯一無二の切通し。
天候の悪い時はここから風が抜けるのが見える。


東北電力が電源開発の調査のため平成23年までタワーを組んでいる。


ここらから「会津」。
手前が郡山市側、奥に向かって猪苗代方面、実際の町境はもっと先かな?。
空き地には野宿の跡も見られた。正面が天狗角力取山なのか?



 相変わらず北側の斜面は切り取っただけの軟弱な法面で、時折路肩が崩れ崩落防止ネットの荒い隙間から石や砂が零れ落ちた状態だ。
 ここでも時折舗装が現れるが、ヘアピン群の下の沢沿いルートに比べると安定している。
 更に林道は標高1100m辺りの大スパンのヘアピンコーナーに差し掛かる。秋頃には山菜盗難を阻む監視詰め所が在るヘアピンで、この辺から両側にロープが張られている。林道は一時南に向くがヘアピンで切り返し、最後は西に向き直る左の直角コーナーとなる。
 そこは切り通しで、林道開発当初からここは難所らしくコンクリート舗装の路面仕様だ。


H23年6月末まで国有林の土地をお借りしますという表示。
東北電力が風力発電所の事前調査に借り受けたのだろう。

 

すっかり塗装の飛んだ林道標識。
ここに犬探しのポスターを貼るモラルの無さ。


周りにはもう何も無い。
のぼりじゃなくて下り始めてます。


500m程下に林道開通記念碑がある。
当時の知事である佐藤栄佐久のサイン入りだ。「これが三島通庸の署名だったら・・」


いよいよ猪苗代側の下りへ・・・
「つ、通行止めスか?!」。


昨年転けた所が、さらに深く崩れている。
普通、ここで転ぶか?<俺。


降雨観測所、無人である。


おお、あれが磐梯山爆裂口か!


この辺が大体標高1000m・・・。

 この日はここで一般車両に出会う。
 対向してきたガンメタのルーチェ?と撮影中に抜いていったワゴンRだ。
 沢沿いには釣り人だろうか?3台程度の駐車を目撃している。時計は朝8時を指しており人の多さを感じさせる。

 やがてTTRは、お馴染み町境に到着した。標高的にも最も高い1200m近辺である。土場でもないのにだだっ広い駐車スペースとキャンプしてくださいと言わんばかりの空き地がある。
すっかり色が落ちたが手書きのペンキが厚い文字だけを残す路線表示板には、あろうことか行方不明犬捜索のチラシが貼られていた。
 そして振り返った林道北側には20m近い仮設鉄塔が出来ていた。
 写真を撮っていると先程抜かれたワゴンRが戻ってきた。話を聞くと先の広場から通行止めの様だ。
 挨拶をして自分も逝ってみる。ほんのちょっと登った林道はすぐさま下り始め、3分も走らないウチに林道の竣工記念碑前に着く。


平成3年(1991)10月17日開通。

 碑の隣にある林道の案内板には現在位置が書いてあり、ここが林道の中間地点と書かれ・・
「ええい!犬探しのポスターが邪魔だ!」ここは掲示板じゃねぇ!

ここが林道の中間地点なのか?
つーか・・・色が老けて読めない。

 決して人の事は言えないが、このお馬鹿な張り紙を至急撤去して欲しい。

 確かに前方の下り道には通行止めの標識がある。一昨年MRは会津から上がってここで轍に引っかかって転倒(爆
 しかし、当時より更に深い立派な轍に成長した様である。

 いよいよ猪苗代側の下りだ。
 記念碑から直ぐ下に急なつづら折れがある。地図を見るとその辺が町境の様だ。その後も断続的に尾根の外回りを描くヘアピンカーブが続く。
 まあそのせいで景色は抜群である。最初こそスパンの短いヘアピンが続き、浮き上がった砂利や埋めたばかりの轍にハンドルを取られがちだが、
郡山よりも傾斜が急な分だけ手を入れられている気がする。
 最初に出てくるのは、大滝山の降雨観測所である。と言っても無人観測器とデータ通信用のアンテナ施設である。


「福島県土砂災害ネットワークシステム 大滝山中継局 平成12年7月」とある。



その下のヘアピンは会津側の残雪限界点であり、崩落多発場所だ。
下のコーナーの空き地が野宿にいい感じだ。


 その先はまたスパンの長いつづら折れで正面に磐梯山の爆裂口を望みつつ、バイクはその景色に背を向けてゆく。2連のヘアピンの辺りは丁度標高1000mを切る辺りだ。
 
最初の解説にもあった
GW積雪通行限界点がこのヘアピンである。(当社通年測定値?)


「一種の"ボタ山"だがな」。
そう、この道路の開削やその後の土砂崩れなどをここに捨てているのだろう。
奥には右端から吾妻山を頭に名峰が並ぶ。

平静さを取り戻したかに見える林道だが・・・。


 
実際、この前後で不覚をとった諸兄も多い事だろう。
 しかもこの切り通しの部分が雪解けや豪雨で崩れる事が多い。基幹林道の為、修復は早いほうだが年によっては雪解けから更に1ヶ月程通れない場合もある。
 昔、この空き地をベースキャンプにこの林道でナイトライディングや四輪駆動車でラリーまがいの走りをする者も見受けられたが、今はそれ程五月蠅くない。
 だが、真夜中であっても通過する車両があるので、対向車には要注意である。


「コーナーを曲がるといつも崖っぷち」に変わりはない。


明らかに崩れた土砂をカタした跡がある。
今日は砂利も多めだ。

 更に下ると今度は小さな祠と水飲み場がある。小さな尾根を回り込む突端に在るので祠に上がると360°の視界がある。最も東側は今越えてきた山ばかりだが。
祠は平成14年頃に建てられた新しい物である。近年に水が引かれいい感じに成ってきたようだ。
 夏場で水量が乏しいと判断したので、今回水は飲まなかったが、次回期待である。

 路面には相変わらず法面が崩れた跡と、それを補修し砂利を撒いて均した跡が続いている。



「祠がある」平成13〜14年辺りに創建された新しい祠である。
階段、手すり、水場と、少しずつ整備されてきた。


ウテウネと回りつつ下ってゆく。
全体的に猪苗代側の方が急なイメージがある。


さらに下る!本気で攻めると実に面白い。
そして
それ以上に滑り易い!!

手洗いもいつの間にか付いている。


 ここまで、主線を中心に紹介した。  林道以外にも伐採道と思わしき道が10本近くある。
 支線も基本は未舗装で路面には雨水や木の葉が溜まり砂が散乱している。
 植林は半世紀に渡るスパンの長い事業なので、伐採道などは10年単位の整備に成る事も多い。
 ざっと見る限り、郡山・猪苗代側双方でそれぞれ1本ずつ林道の開削と伐採道の延長と営林作業が行われている。



15年前くらいに崩落した法面。
コンクリート吹き付けの裏はすっかり土が無くなっている。


ウネウネと回り込んで林道は下ってゆく。
小さなブラインドコーナーと脆い砂利路面が続く。

 また良く整備され、人の出入りが感じられる猪苗代側に対して、郡山側はあまり感じられない。場所によっては長い間には基本道路幅の2mを割って状況が悪化しているモノもあるので、古い伐採道へのお出かけは十分気を付けて欲しい。
 沢沿いにある伐採道は殆どが藪に没している。入口に部分が釣り人用の駐車スペースになっているが、その奥に軽自動車の入れる車幅がありいずれも蕎麦の如く細く長く奥へと続いている。植林に加え、砂防ダムの工事用道路の兼用も多い。そのどれもが変化に富んでいて、ピストン林道巡りも面白い。



その前後に崩落した法面。
こちらはコンクリート吹き付けそのものが、すっかり無くなっている。


崩落した直後の法面。
上の写真と見比べると、ここ15年で崩落した土砂の容量に驚かされる。


林道はいよいよ「小田川」の沢筋で大きく反転!
今回はここから通行止めでした。


小田川に流れ込む沢を名も無き橋で渡る。


ゴッソリと路面を持って逝かれ、
再び採石が充填される。しかしまた・・・


小田川2連ヘアピン、下の段の一番上に小さな沢がある。ここが良く鉄砲水を起こすのだ。


その雨水は林道の橋で小田川を越えてゆく。


アウト側は撒かれたばかりの砂利。


 が、道を1本外れると、
クマ出没の多い地域なので単独でのアタックは十分注意してほしい。

本線に戻ろう。
 標高約900mを切った所で小田川の本流となる沢に合流。
 砂防ダムの手前にある暗渠で沢を渡ると小さな元土場がある。ここで通行止めの反対側仮設ゲートを確認。小田川の谷に入る所は経線も激しく、かなりの距離に渡って断続的に深い轍を埋め直したようだ。
 で、沢沿いの直線は大丈夫かと思うとこれがなかなかキツイ所。見通しがいいのでアクセルを開けたくなるが、徳見ると路盤の流失が多く、路面のグランドラインが定まらない。本来路肩のコンクリートから5センチ低め位だが目測20センチを下回ったり路肩から土砂が溢れていたり、次の2連ヘアピンまで荒れた状態が交互に現れる。



橋から先は「河原」となる。


 再度小田川を渡った所から、ヘアピンから流れ込んだ雨水が林道に流れ落ち、さながら沢の様な路面状況になる。
 そして、一部に林道の標識で偶に見る「斜度12%」が建ててあるその急な林道は、三度目の小野川の橋からようやくなだらかな直線となってゆく。それにあわせて路面状況も急速に改善されてゆく。

 大滝橋の袂で猪苗代側では初めての現在も作業している林道に分岐する。
 試しに逝ってみるとなかなか深い森にはいってゆくし、沢をかわして創られた作業伐採道はよく考えられた道だった。
 その後も小田川の支流を幾つかの橋を使って林道を通している。
 また橋の袂にはセオリー通りの作業道も存在したが、平成22年8月現在、現役の支線はこの大滝橋の作業道と舗装路になってから現れる林道小田線のみである。
 
 


撒かれた砂利をさらに抉って水が流れてゆく。


笹川山橋はコーナーの途中の橋。


笹川口橋は直線の中。かつてはここにも集落があり、その入口という意味だろうか?。


適度に森が開け、人里が近い事を予感させる。


笹川山橋、昭和61年11月竣工。

 
何度か沢を越えるが、もう殆ど最後は直線ばかりとなる。
 沢越えの橋が都合4本程在るが、その殆どが昭和61年竣工の、林道の中では比較的新しい橋で、竣工年の違いはそのまま意匠の違いとも言える。


笹川口橋も同じく61年11月竣工だ。

 早くから開削の始まった郡山側はその分橋の設計が古く感じられる。
 昭和50年代前半に架けられた橋は、その設計企画は昭和40年代末だろう。
 一方の猪苗代側は、その10年後の昭和50年代の設計である。
 猪苗代側の橋は会津各地で見られる汎用型のものでいかにも無個性な印象だが古い郡山側の橋はその欄干や親柱に微妙に個性が感じられる。また、大滝橋などは設計者による意匠の違いが明確である。




写真左が大滝作業道分岐点、現在も営林作業中である。10’8月現在の延長は2.1km程。



大滝橋 竣工は60年11月。殆ど同じ竣工年なのに、ここから下流の橋は皆近代的な構造となる。



宮城十條林産(株)が作業をしているようだ。因みに休みの日の写真。


作業中の看板はヒモとタイラップでリバーシブルになっていた。

 
大滝橋を過ぎると。林道はいよいよ最後のダート直線を迎える。



微妙に揺らぎつつ、最後のダート直線が続く。


林道小田線起点。旅人の安全祈願ともいえる地蔵尊が古道を守る。
三河小田線は写真右の直線路、分岐の先からダートとなる。
左の小田線は直ぐにダートとなるピストン林道。延長約2.8Kmとある。


支流の六角川に架かる「六角平橋」。
養魚場が見えてくる。


林道小田達沢線への入口がある。

昭和9年竣工という戦前の林道小田線。実は「会津の峠」にある旧達沢峠に連なる古道であるが、既に道筋は途絶えている。

六角平橋 昭和59年12月竣工。
大滝橋と比べると、年式なのか設計の違いか?格差があるよな?。


 杉林の中の舗装路をそのまま下ると、川魚の養殖センターが現れます。
 ちょっとオーバーサイズにも思える標識で「林道 小田達沢線」と確認。


猪苗代町、国道115号線から来ると立派な表示板がある。
手前の標識は養魚場の土地占有許可証、国有林の一部を借り受けている様だ。


小田達沢線のT字路を過ぎると、いよいよ小田の集落に入ってゆく。正面に裏磐梯東側。

 当初、この丁字路が一応林道の終点なのか?標識がないので解りませんでしたが、その先の集落入口の橋の袂で終点標柱を発見。その名の通り最後は「小田川」を渡ってこの林道は終わります。
 と言う事は、先程の標識のあるT字路「小田達沢線」は林道内で接続している事になりますね。


昭和58年10月竣工の山崎橋。
昭和48年開設と名乗る林道だが、その前は丸太橋だったのか?
 


「おおっ!こんな所に!」
何回も通っているのに気が付かなかった!
イヤイヤイヤ、普通に達沢に曲がって逝ってしまうので、此処まで来ないのだ。


幅員5m/総延長26.062.4m?
62センチ4ミリって?。昭和48年開設とは。


国道115号線合流点。正面右の大きい道路が国道。
信号手前の左が林道へ、奥が志田浜の方に向かう。


変形十字路と言うべきか?。
カメラは土湯方面から撮影している。


 終点の橋を渡って部落を横切り、国道115号線合流点となる川桁までは約1km程、交差点の近くには7-11やGSもあります。
 まあ、急がないなら小田の部落にある鄙びた雑貨屋で、お祖母ちゃんと世間話をしながらアイスを喰らうのも良いかも知れませんね。

調査日(02/7/20)の状況:
 台風5/6号明けの日曜の調査走行。路面状況は「荒れ」です。一応通行止めですが、普通に走行してました。補修のない軽い土砂崩れ1箇所。V字溝多数。

調査日(03/9/27)の状況:
 路面状況は「やや荒れ」です。補修カ所は5〜6カ所、V字溝は多数ですが、いずれも軽いモノ。

調査日(05/10/29)の状況:
 路面状況は「やや荒れ」です。特に西側猪苗代側の補修カ所がつらい、埋め戻しが砂利ではなく崩れた土砂を盛っている。これがベタベタでぬかるんでいる。その上の部分もV字溝は多数ですが、いずれも軽い状態です。
 

調査日(10/8/17)の状況:
 路面状況は「やや荒れ」です。
郡山側はこの5年間でかなり歩道が進んでしまいました。
ロケ地ヘアピンまでの舗装化は時間の問題でしょうね。もうあと5〜600m程です。
 一方、相変わらず西の猪苗代側の補修カ所は埋め戻しに崩れた土砂を盛っていますね〜。まあ砂利を上から敷いている分マシかなぁ。
 あ、でもV字溝は土台の土砂ごと砂利ごと流してるわい。
 最早"V"ではなく"Y"字溝に深化してタイヤが落ちると即転倒なので気を付けて逝きましょう。また同じ理由でのたうっている普通乗用車がコーナーの先に居るかも知れないので、十分減速してください。(笑





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