林道日記(OFF-ROAD・DIARY)


ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。



このContentsは、適当に増殖します。


軽井沢林道(本線)に戻る。


林道日記(OFF-ROAD・DIARY)070-2



二番手!?!、左折!。


竣工昭和63年。
まさに「昭和最後の」林道?


チェーンの無いゲートがある。
支線の方が完璧にいい道。

●やがて人外魔境となる準避難区域の林道群。
 
国道114号線をメインルートとする汚染区域は原町からの南西の風に乗って放射能物質を飯館村・川俣町・福島市の順に垂れ流され続けている訳だが、はやま湖のある真野川や上流の真野川渓谷に沿って霊山掛田に流れ込むサブルートもある。
 今回の林道群はそのサブルートの山一つ北側の斜面から頂上付近、そして何と南側のはやま湖、大倉地区に抜ける(と思われる?)ルートであり、放射能物質拡散がもたらす計画的避難地域の北側外縁に位置する林道群である。
 具体的には、前に紹介した真野ダム「はやま湖」北東部にあるロングダートの林道日記060「北ノ入横川線」及び063「栃窪大倉線」から成る一群だ。

眼下に軽井沢林道本線を望む。




ここが峠?。実は標高400m辺りをウロウロする支線である。


どう見ても森林鉄道ベース?と勘繰ってしまう
緩やかな直線の下り。
明るい馬場林道?と言うイメージ。

 これに前回紹介した林道日記070=中井塚林道、新宿地区を核として東西南北に枝を伸ばす林道群である。
 そして今回の東玉野から真野大倉に通ずる江戸時代の間道である軽井沢林道を中心とした一群である。
 街道がらみと言う事も在り、入った林道群を原発事故以前の状況と言う意味で写真を残して置くべきと思い、まだ未確認の所もあるのだが、個人的にアップさせて頂く事にした。
 当ページ「林道日記」は基本に"通り抜け林道をウプ"が原則だが、今回は未確認ながら「逝けるカモ」林道としてアップしています、あしからず。



「ダラダラ直線の後はヘアピン?!」峠の基本ですな、基本。


そして再び登り始める支線。
設置されてから一度もメンテされてないかのよーな、曲り具合の標識。


「山菜採り」って、アンタ!
爺っちゃん、ソレ孫に喰わせちゃイケナイよ!。



その爺っちゃんに見送られてさらに奥へ。
見た事無い「落ちて来る岩に注意!」標識。

TouringMapple2011.3版に部分掲載。広域マップル等は林道末端が総て点線表記と成るが、他社地図に拠って精度がマチマチで、一部が接続されてある。

軽井沢林道軽井沢支線
総延長:6.3Km 全線未舗装
 (本線分岐より終点土場まで。
 終点標柱は不明)
概要
 軽井沢林道は昭和44年竣工の橋が入口の国道沿いに掛かっている為、現在の林道もこれを基準に編成されていると思われる。
 本線の開発が一段落すると、尾根沿いから南側の斜面に植林が計画されて、開削されたのがこの軽井沢支線と思われる。
 そして森の南側にある大倉地区・・現在のはやま湖、真野ダムを擁する真野川上流の湯舟林道に繋がっていたと思われる。
 総てはあくまで推測だ。(推測カヨ>俺)何処に出るか判らない林道ミステリーツアーに、いざ出陣!


基本、側溝が在る。山菜採りの爺っちゃんが居た辺りまでは在ったと思う。
では、逝ってみよう。
 T字路と言うよりヘアピンに近い状態で登り調子に分岐する軽井沢支線。昭和最後の62年と刻まれた全く新規の林道である。確かに、この分岐から先は本線より支線の方が人の出入りがあるようで、青い砂利がハッキリと現役を主張するダブルトラックに雑草の影は皆無だ。
 分岐して直ぐに道は登り始め、途中のゲートらしき鉄柱も抵抗無く抜けると、僅か300mも行かずにこの林道の最標高地点と思わしき明るく広い峠を越えて行く。
 


そしてまた長い下りと約束のヘアピンコーナー。「岩山に成って来たナ」


小さな沢を二周りも大きな蛇腹管で越える。
「奥ゆかしい」作りだ。


フルブレーキング、その場で停まれ!
「林道で、バイクは急に、停まれない」。

 実はこの道も相馬中村街道ゆずりの阿武隈山脈を東西に抜けるスカイライン林道の性格を受け継いでいるので、全体として春先は極めてルーミーでフレンドリィな印象だった。無論、夏場はとんでもない道だと思うが(笑w
 中心的高い山が無い阿武隈山系の道路は登山道宜しく山尾根沿いに作られる、その江戸時代からの手法が昭和末期まで生きていた事にまず感動する。
 そして、他の周辺林道と圧倒的に違うのが道路規格だ。薮に包まれた路肩であっても基本道路幅3m、道路構造体の総幅が5mを下回る事が殆ど無い。流石に10年以上経過し、手入れが追いつかないので路肩の側溝が崩壊してたりするが、堤や切り通し、暗橋など通過前提のアイテムに破綻は少なく見受けられる。



ここ「大倉字湯舟?!」林道最高地点はおおよそ海抜580m程度と思われる。


目前は真野川渓谷を擁する放射能が痛い地域。
どう見ても汚染地域まっしぐら?(T_T)。。。


こんな山奥なのに、
なんでこんなに路面状況良いんだろう?。


見通しの良い直線は一気呵成に。
小さく広い掘り割りが車道の生まれの証。

 二度目の下りに入った所で不意に沢沿いの路傍に案内板を見付けてフルブレーキング!
「この界隈で初めて見たよ」そう、お馴染み「水源かん養保安林」の案内表示板である。ここで驚いたのは、
「林道が繋がっていない」かも知れないコトである。
 無論このような標識が建った後で延伸している可能性はある。マップルなんか点線表記だ。ただ、この標識は比較的新しい。見た目ここ2〜3年に建植されてものだろう?信頼性は高そうだ。また逆に繋がっていた物が近年廃道化した可能性もある。
 標識を過ぎて道は三度目の登りに転じる。登り上げた切り通しから振り向くと、気持ちのよい林道が広がっている。この時期ならではの風景に暫しカメラを携えて見惚れる。こうして見ると、やはり平成の新規林道だな、と実感する。森林鉄道ベースに比べ道路構成に余裕を感じる作りだ。
 真野川の支流が現れた事で気を良くしたが、ネットマップを見るとまだまだ小滝地区に出るまでは2Km近くある。直線距離の判断なので、実際の山道はもっと距離があるだろう。



そして振り返れば阿武隈山系の淡い春を満喫できる。




春を満喫・・「放射能が無ければな」
緩やかなS字の登りが続く。


もう一度浅い掘り割りを抜けて行く。
遠く沢の流れが聞こえる。


野の花が咲き乱れ心が和む。
路面の轍は不鮮明になり心が弾む。

 標高もあまり変わっていないイメージだ、相変わらず北に雑木林、南に植林された杉林を見渡しての東進が続く。先程の切り通しがもう一カ所、反復と変化を繋いでみせる。
 しかし、花の咲乱れるコーナーで小さな沢を跨ぐと状況に変化が現れた。
路肩が不鮮明になって来たのだ。
特に沢と平行している右(南)側の崖が不均等に欠け始める。
コーナーの先で土場は唐突に現れた。
「あちゃ」
 この土場の先、道は在るが、間違い無く誰も逝っていない?"廃"の空気が辺りを支配している。
 土場となる左コーナーから見渡せる林道は一時北に向かって沢越えし、土場から見える対岸をやや下りながら繋がっている。どうやら沢に異変が在る様だ。
 何はともあれ、取り敢えずトツゲキしてみる。好きだな、こういうトツゲキ(笑w
 案の定、V字に切れ込んだ沢を越える暗橋部分が、土石流に飲み込まれ、流れ残った流木と共に無惨な姿を晒していた。もうズタズタである。
 バイクを降りて暗橋を確認しにいく。ていうか
足下にバイクでアクセルターンの痕がクッキリ!
支線から攻めて逝ったのだろうナ。
「長い事このままなのか・・・?」
 土石流によって暗橋周辺にブチ蒔かれた大量の土砂と人の脚程の太さの樹を苗床に、凄まじいばかりの薮が育成されていた。散乱する木っ端には菌系の生物が蔓延り、足下はさながらキノコの培養プラント状態である。
 何処かで見た事のあるペットボトルの様な物は・・・?
「自転車のドリンクホルダー?」対応のボトルである。恐るべし"山"チャリダー!ここを越えて逝ったのか?
 
ある予感と共に立ち尽くすMRであった。



何の変哲もない土場だが・・。
「あちゃ〜」対岸に道は在るけど・・・?。


うう、
罠っぽい。
道路に漂う
"廃”のかほり・・・?。


調査日(11/5/5)の状況:
 万難を排して支線に入る。路面状態は良好、ここも路面
悪化と共に終了の一言に尽きる。(笑
 基本的に新規の車道林道なので、本道末端に比べて最後まで走り易く、また路面状況も良好だ。ほぼ初心者が入り込んでも難なく走れる。
ただ、夏場は雑草の為に広い道も塞がれる予想はある。路面状況がいいだけに、落石が草で見えずに転倒というのが怖いイメージだ。春秋の薮が落ち着いてからが良好だと思う。
 また林道の具合から、この道は営林署または部落で草刈り等の手入れをしている事だろう。



「キターー〜〜」
来なくていい、こんな結末。


「ボロボロに埋まって薮化してる」こりゃ一種の地雷原だよ?


大量の間伐材?が流れ込んだ沢・・・。
水の流れが在るのが怖いぞ。


 そして、発生源の北西側の風当たりが良い山脈の南斜面という立地条件から間違い無く線量は多いと思う。

支線が駄目で本線を詰めて、最後は伐採道から下山か?
 



軽井沢林道(本線)に戻る。


林道日記(OFF-ROAD・DIARY)071-3


このContentsは、適当に増殖します。




可能性の問題!?!


●"避難出来ない"道路と言う名の「産業遺構」。
 昭和46年(1971)、真野川水系に真野ダムの工事が始まると、それに併せて大倉地区までの市道が県道に昇格 する事が決まる。部落の移動が終わると、県道指定を延伸して霊山まで繋げる計画が出来る。県道268号の誕生である。

県道268沿い最狭区間に掛かる工事中の館岩村、村道一号橋「えんていはし」。竣工は未定となった。


真野大倉から来たのに、林道に入ると
戻って行く。
横一線の影は排水用ゴム板だ。


岬の様に地形の突端に出ようとしている。
路面状態は良。


「標識が在る」直角に左折するその先は真野川に注ぎ込む小滝沢である。


「これこれ、前に見た地図」


見れば見る程、軽井沢支線に建植されたのと同じ。


位置関係を落書きしてみる。(県道表記は移設追加してます)。
この道、現在位置が在るけど道が無いゾ!


 真野川渓谷には古くから「湯舟林道」とその支線が作られて居た。大倉地区を過ぎると直ぐに林道で、全長約 6Kmは全線ダート。
 だが県道指定しても渓谷沿いの林道は舗装化が進まず、村境付近は相変わらずの極狭ダートだった。
 平成3年(1991)真野ダムが完成するのに併せて湯舟林道は県道268号線に昇格する。だが全線舗装化はその14年後までズレ込み、最狭区間は現在でも新規の橋を工事している。
(現在は原発事故のため工事中断)

湯舟林道小滝沢線(仮)
総延長:2.3Km 全線未舗装
 (県道268号線分岐・林道起点より
 通行不能区間入口土場まで。
 終点は不明)
概要
 主幹林道とも言える湯舟林道からまるで枝葉の様に林道が造られていた。
特に渓谷北側に当たる南斜面には潤沢に植林が行われ、それに伴い林道や作業道が毛細血管の様に作られた。
 小滝沢林道もその一本と思われるが現地にある「水源かん養保安林」の標識に拠ると看板が建っている道すら看板に記載は無く、現在地マークが無ければ全然判らない程である。
 従って、総てはあくまで推測の域の話である。(推測カヨ>俺) 

 実はこの辺は2010年3月に栃窪大倉線の開通確認の際に回った林道の一つである。先に述べた通り、当ページ
では完抜け林道以外は掲載しない。


何気に落石がある手前は、待避所である。
後ろが真野ダム方向、車は北西に進む。


小さなS字コーナーやヘアピンの前後に待避所。
林道の作りとしては、実に良心的。


コンパクトに回り込んで標高を上げる2連ヘアピン。
見た目以上に有効道路面積があるので、大型トラックも入れるだろう。


 
ピストン林道としてファイルに埋もれていた訳だが、軽井沢支線に設置されていた「水源かん養保安林」標識を何処かで前に見た事が引っ掛かり、珍しくピストン林道が日の目を見た物件である。

では、逝ってみよう。
 県道横にヘアピンで接続する林道、その"使用"感から、ある程度の仕事をこなした予感が在る入口と言うのがファーストコンタクトの印象である。
 この日、不幸にもゲートは横に避けられ、何気にジムニーが入れる状態だった。そして大倉からの帰りなのに道は登り始めると真野ダム方向である東に向かう。
 崖っぷちの直角コーナーに、あの標識が起立していた。写真を見比べれば、現在地以外は住所まで全く同じ内容の標識なのだ。
 地図とも組み合わせて見比べると、この2本の林道の距離はざっと1Km程度だろう。実際の経線が不明だが減る事はあるまい。
 標識コーナーで道はいきなり北西に向かって登り始める。路面状況は良好で蒔かれた青白い砂利が綺麗なダブルトラックを形作る。この時期以外では見る事の出来ない潔さだ。


はうあっ!なんじゃこりゃ!
ここからは、どうやら作業道だ。
イヤイヤイヤイヤ?
コレハ
土石流


「最終土場」に突入 ! ! これも一種のヘブンズゲート?


 道の右(つまり東側)には地名の由来である小滝沢がウネウネと距離を詰めて来ている。淡く沢の流れが耳に入る。成る程、名の如く小さな滝が多い様だ。小さなヘアピンコーナーを連続2連で躱すと、それは唐突にやって来た。「土場の先が・・・」
先が・・
「激荒れの予感・・!?!」
 土場を境にあの小綺麗なダブルトラックは消え失せ、目前には昇天するかのような勢いの坂が見えた。


最初の直線を登ると・・・。



どっか〜ン!?! 斜度40度はあるよ!
しかも最後の乗り上げが手前の丸太、
一瞬ジムニーが
空飛びましたよ!ええもう。


 思わずインクラインか?と思う様なモーレツな上り坂が遠くに見えた。その造形・遠近感たるや、某米国映画のワンシーンの様だ。
ここは登らねば!男が・・漢が廃るゥ〜〜〜!
「敵わぬ道でも、ひとまずアタれぇ〜」とばかりにジムニーで登り始めるも、既に林道は道でなく、土石流被災地域と化していた。何度か止まるのはラインの計算と高低差を精査しているからだ。
 だが、写真手前の
倒木越えで横転しかかったので、ビビって撤退するのだった。(廃ってんじゃん>俺(爆w )

調査日(10/3/28)の状況:
 路面状態は良好、土場確認と同時に
最強の激坂で終了(笑  道路は完全に流失、沈黙!の状態だが、早春や晩秋の薮が落ち着いて足下が判るなら桶!という感じだ。
 既に道ではなく
"沢"なので単独脱出不可能と思うなら入るべからず。最初に記載したが今回は「通過可能と思われる」(未確定)物件ゆえ、その点よしなにm(_ _;)m。


更に先が在る!?!。
登坂敵わなかったその先に、
まだまだまだまだ延々と繋がる・・・。