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林道日記(OFF-ROAD・DIARY)


ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。


 このContentsは、適当に増殖します。


林道日記
(OFF-ROAD・DIARY)
082

そこは、半田山の最西端。

戦前の鉱山操業のエネルギー源として、
戦後は一大パルプ産業が押し進めた、

『生活の糧』

と云う名の自然破壊。

その残滓は、今も尚
山中深く刻まれる。

まるで、報われる日が来るかの様に。



大平林道入口なう。

源平森林道の終点(ト、オモワレ・・)!に建つ標柱と注意看板。
大平林道は写真右折である。
   

●核心の回廊、その主幹を辿ると・・・。(読み飛ばし可)

 
平沢山と言えば、このHPを見ている皆様も良く知っている「平沢オフロードパーク」が麓にある山である。
 また今時の歴史ファン、廃城ファンに知られる西山城跡がある山脈でもある。
 一見繋がらない話しかと思いきや、そもそもこの城を最初に築城した武将達の思惑は平沢山から産出する瑪瑙(メノウ)と思われる。最初の西山城を引き継いだのは伊達氏、と言えば伊達政宗と思い当たるが、Wikiによれば、
”伝承によれば、1189年(文治5年)の奥州合戦の戦功によって、伊達郡を与えられた常陸入道念西が居を構えたと言われている。
また、応永年間(1400年頃)に伊達政宗が鎌倉公方に背いて立て籠もった赤舘もこの西山城と言われている。”
と言う事だ。伊達家は西山城を巡ってどんな経緯を残したかは、この際Wikiのページに解説を譲ろう。

  
源平森林道 終点/大平林道 起点
    
       
大平林道/本線                  不明A支線/起点→  
前々回、大平林道の起点&源平森林道終点のT字路。


「東」に向うは大平林道本線!、
ダブルトラックが延々と繋がる。


「西」に向うは不明A支線!、
ちゃんと止まれの標識が在る。
向きが逆だが。


7月初夏の日差しが木漏れ日となって降り注ぐ
・・・ああぁあ、癒されるぅ。


 さて、戦国武将達がここに城を構えた訳は、瑪瑙は古来から神事に使われる石であり、お守りとして重宝されていた石である。武将達がゲンを担ぎ、戦費を賄う為に瑪瑙を押さえた場所と言えるかもしれない。
 平山鉱山は戦後に廃坑となって、その平沢山の鉱山跡が、現在のオフロードパークなのである。
 今回は逆走となったが、本来は平沢林道(平沢オフロードパーク)を起点に半田山最西端の山尾根を巡る林道群なのである。
 
平沢鉱山に始まり、半田山の銀山開発とともに延伸した林道らは、戦後のパルプ産業の隆盛と共に茂庭の山深く産ヶ沢を遡る。



おっ!半田山が見える。イヤイヤ、雑木林で見えねぇ


倒木処理がされている?
やはり営林関係者が居そうだな。


林道は進行方角を完全に北に変える。
写真右手には藤倉ダムの源流、産が沢が流れる。(・・・ハズだ)(笑w。


基本的にほぼ地形也に登り直進の本線だが、
時折このようにウネウネと蛇行する。

 そしてついに、
隣県宮城の七ヶ宿までの県境に迫る所まで達し、その内に無数の枝道を迷路の様に内包していたのだ。

TouringMapple2013.3版に一部表記。広域マップルには実線/点線表記されている。

大平林道(本線)
 
総延長:5km(全線未舗装)
概要
 半田山林道群最後の主幹林道が大平林道である。だがMRには「おおひら」と呼ぶのか「おおだいら(またはおおたいら)」と云うのか解らないのが難点な林道である。
 大平林道は、その起点が源平森林道の終点からという、町や国道から最も遠い山奥に起点が存在し、基幹本線は尾根沿いに方向転換して最終的には半田山の裏、産ヶ沢の源流、宮城県境まで到達するイキオイ最奥の林道である。


水源涵養森林の標柱が在る。
伊達市、桑折町の水源地帯だものな。




え?ええっとォ? ホンセン ドッチデスカ?。


 やまやまGPSの地図ベースをお馴染み"ヤフーMapの等高線に指定"して展開すると、1/25000で通常の某県別詳細マップルにも出ない道が湧いて出てくる。
 起点のT字路にある支線Aはこの地図を見る限り、遠く御在所山の裏側(北西側)を通って、先の板坂林道の伐採現場に出ると思われる。
 この道は魚地図にも出ているのだが、標識の向きから見て大平林道の支線と言うより板橋林道の本線延伸の可能性が高い。

 
そっちはさておき、先に大平林道本線を見に行こう。
 大平林道は、その起点が源平森林道の終点からという、この地区最奥の未開ゾーンである。起点こそいかにも綺麗な林道に見えるが、ヘアピンを一発回ると、すぐに林道は本来の姿に戻る。交通量の殆どない林道はたちまちダブルトラックに戻り、周りの木々も植林ではなく雑木林ばかりである。ほぼ尾根沿いの林道なのに水源地の自然林が切れない為に、眺望が利かない林道である。
 見ての通り、7月に訪れた際はコレから夏の繁殖が始まったスズメバチや巨大アブが飛び回り生きた心地がしなかった。か、雑木林の合間から見える半田山と藤倉ダムの位置から、どうやら林道はゆっくりと西向きから北向きに進路変更したようである、部分的に伐採道を繋いだかの様な部分もあった
(が、写真を失念した(笑w)が、大平林道内で初めての三叉路を発見!
 唯一ココだけが営林を行なっていたのである。




本線擬定。道也直進とオモワレ・・・?。


支線B擬定。ほぼ廃道?道幅あるも通過痕跡無し。



2013の晩秋・・・。



圧倒的熱狂的交通量。やっぱりこっちが本線か?。


 それは間伐作業であったが、この日は作業車両などは見る事が無かった。
その代わり
バイクに殺到したのはアブとスズメバチである。スズメバチが警戒と威嚇を兼ねる8の字飛行を繰り返している事から近くに巣が在るに違いない。
 危険を感じたので、時間も時間(時計は夕方4時半)だし
、この日は引き上げる事とした。そのリベンジは11月に行なわれたので、その感想を元に字におこしてみよう。
 そして、晩秋に再訪問した。間伐ですっかり見栄えの良くなった杉林には前回の様な間伐材の放置も無く小綺麗であったが・・・?。


三叉路から振り返って撮影。写真左が東方向、
産が沢側だが、ココだけ植林がある。


打ち上げカタパルトの様な登り。
写真左側が林道、右がゲートと桃畑。


 いやいや、問題は分岐路が在る事だよ、ワトソン君。
 
明らかに、薮が落ちるとちゃんと道があるぜよ!(すいません、写真失念)一瞬考えたが、まずは本線終点まで往ってみる事にした。取り敢えず地図を確認して進もうとするが、電波が届かず拡大地図が展開出来ない。
 
そのまま道也直進で突き進むと、道はいきなり登り始めた。周りにはもう大きな山は無いらしい。山頂に向うと言うより小高い丘に登る感覚でKLX125は登って行く。
 落ち葉も凄いがその下には泥濘と倒木の豪華3本建てのタスクが秘匿されている。
 先だっての源平森林道同様、あくまで山脈の尾根筋を進んで行く大平林道本線は、殆ど来訪者の影も見えない。
 前回夏に来訪した際は、少し停車すればアブと蜂が一緒に現れる昆虫達の楽園のような道だった。道には営林署の車が入った様で、幾つかのダブルタイヤの足跡と路肩を補修したり泥濘に砂利を転圧した跡が見受けられた。全体的に直線基調の林道だが、一部に伐採道を繋いだかの様な変な構成の路面も在る。
 そして、最奥の伐採現場ではどうやら間伐作業だった様だ。
 この間伐現場こそ、謎の支線"B"の三叉路でもあった。謎の支線はいきなりT字型に西向きに分岐していて、7月のこの時期にしてすでに雑草で路盤がひと欠片も見えない。完全なる「薮」である。アブもハチも千客万来のこの状態でとても逝く気にならないのでスルーする事にする。勿論直進も断念!。
 11月某日、間伐作業は夏場で終了したらしく閑散としている。


夕日に赤く染まる紅葉の林道。
残り時間が少なくなって来た様だ。


S字の彼方、すでに山はなく青空のみ。
晩秋の山道を登り続ける、その先は峠?。



峠があるのか?!。冬眠と言うより永眠体勢のバネットバンを見下ろす。

その2へ逝ってみる。

 倉庫代わりのバネットバンが冬眠しかかっているS字コーナーを抜けると、目前には峠と、青空しか見えない。
 最後まで登ってみると、まさに山頂と呼べる様な頂点の一段下で道は終了していた。コの時型に窪地を囲む末端は、今はもう膝下程の熊笹に覆われていたが、一等奥からヘアピンで回る所は、道幅と思われる踏み跡がさらに北を目指していた。
 その手前15m程の所も、かつて土場であろう棚段らしきところがあり、道にも見えるスロープ状の物が在る様な気がした。
 バイクを停めた足下にはエンデューロタイヤとおぼしきブロック痕が残っていた。既に4輪のトレッドパターンもなく、バイクだけが雑木林の間に広がる裏半田山と産ヶ沢の源流を擁する水源森林を眺める事が赦された様だ。


エンデューロタイヤの痕がある!
同業者か?。


最後の回廊!"コの字型"に窪地を回る。


ここがEND!? 実はへアピンである。


ヘアピンの奥で車道は途絶える!
右手(東側)に半田山連山を望む。


調査日(13/7/23及び11/3)の状況:
 路面状況は良。この状況から、未だ周辺林道の全貌は定かではない仕様です。
 平沢山オフロードコースについては割愛します。周辺林道も近いうちに探査したいと思います
 営林地区まではダブルタイヤの痕が多数あり、少なくとも2013晩秋までは間伐作業などで営林関係者の方々が出入りした様です。
お陰で林道の路面状況は良好、時折路肩の補強などもやっている様で、現場迄の経路は優良です
 作業区間の林道前後では1Lのペットボトルにガソリンで誘い出されたスズメバチが相当数そのままで放置、沈黙してました。コレを見ると7月は無事脱出で来て本当に幸運だった鴨?

 ソコから奥は道が一気に弱体化してしまい、夏は雑草で道路が見えません
。秋は秋で倒木と泥濘が大量の落ち葉に地雷状態です。熊本在住ではない大型四足歩行獣類も居ますので出来ればツーマンセルの方が宜しいかと思いますが。
 尤も、ご同業者以外は最近位置ずれる方も酸くなさそうです、廃。
 あと、現場迄は安全運転でお願い致しますね、注意宜しくです。
分岐Bについては、近いうちに再探訪しよう、うん。



あと1.1km程で宮城県境なんだが・・。
ん〜〜?



おお!殆ど峠なんだがな。かつての道から一面の熊笹を望む。




082
大平林道本線/支線

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