廃道日記(Riding・Report)

その廃道は、笹藪に埋もれてゆく。
Photo by SJ30v

そこは熊笹に囲まれた
地獄。

大きく口を開けた路盤が、
通過物体を捉えようとする

羽鳥に空いた異次元空間
人、それを

「羽鳥
ブラックホール」

と・・・呼ぶ!?




ご使用上の注意!
このデータは、
あくまでおいらの走ったルートの
覚え書きです。
走行距離は主にバイクで測定し、
旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
大変危険です。
当サイト掲載内容によるいかなる被害も、
当方は保証致しません。


キャプこのContentsは、適当に増殖します。ョン
廃道日記(Riding・Report)014
2004&2008年度版

2012年度版はこちら。

西部林道 旧道 (西郷村村道 2080号線)


「廃道 どうでしょう」 ええ、パクりですが何か?


●羽鳥・白河布引山高原に広がる、難攻「有」落の
 メジャー林道と廃道化した旧林道。

 甲子林道といえば、その名は全国に轟く超有名林道である。白河から那須高原に向かう途中を北に別れ、雪割橋を渡って布引山側から道路険しい釜房林道で甲子連山を抜け、風光明媚な甲子林道で会津下郷町へ通ずる。
 新国道289号線「甲子トンネル」工事が行われ、平成18年完成・開通を目指し現在も粛々と工事は進行していたが、まさかの地盤崩落の為トンネル経線の変更という前代未聞の難工事となり、平成20年9月21日に開通した。
 それに付随して、平成16年辺りから西郷村側での道路の補強、改修が行われなくなった釜房林道は荒廃の一途を辿り、特に頂上付近での路盤崩壊、崖崩れ等はそのまま放置され、何時通行不能に陥ってもおかしくない状況にある。

 だが、メジャーに揺れ「廃道銀座」とまで言われる甲子林道のすぐ脇で、
本当にいつの間にか経線が変更され、一部が廃道化した林道がある。

これが
「西部林道廃区間」である。

 この林道の最大の特徴は
「まだ、ツーリングマップルでは現役林道」であり、尚かつ、全くオススメ出来ないのに「オススメ表示」である事。
しかも、当初西部林道と表示されたマップルのこの区間が、実は林道ではなく
「西郷村 村道2080号線」である事が判明する。

 林道途中に
巨大な穴が空く形で路面が流失し、転落=即脱出不能であること。
それ故
「林道ブラックホール」と呼ばれるのだ。

布引高原に広がる西部、奥西部林道は普通の林道なのだが・・・・。
ここだけは在る意味
「甲子よりアツい!!?」村道(林道?)なのである。


●閲覧上のご注意
掲載された写真には「2004年」「2008年」バージョンを混合して道路順に掲示してあります。04'バージョンより路面状況は確実に悪化しておりますので、
その点ご留意願います。
今回、あまりの荒廃に写真撮影が困難であったとお考え下さい。

写真凡例
コメント文字色/Orange=04'Ver
コメント文字色/Red=08'Ver


●熊笹に囲まれた地獄。

04'来訪時。
チェーンが谷に捨て?られ、ほぼウェルカム状態で入り込んだ。

西部林道(廃道区間)
区間総延長:約2.1Km(全線廃道)

TouringMapple2005.3版に未掲載(正確には表記ミス)
TouringMapple2008.3版に未掲載(正確には表記ミス)

04'Report
 下りで2台で逝けば何とかなったと今でも思う伝説の旧道。(本当か>俺)


04'羽鳥湖スキー場入口の看板。
手前に橋があり、その左手に旧道がある。



舗装が途切れた先は普通の林道の様だが・・・
写真は08’




さて、逝ってみますか。


 04'当日は一台で登り、後に大御所甲子林道を控えていて通過を断念した。
 本来釜房林道支線は羽鳥湖スキー場の駐車場下を通り抜けてゆく林道であった。
 そう、マップルは正解なのである・
だが、
現実にこの道は使われておらず、営林署は通行止めにしているのだ。
 記憶が正しければ、2002年頃には通行止めだったような・・・?

 平成元年前後に羽鳥湖スキー場が改修・拡張され、いままで山だった部分が駐車場になると、林道は駐車場の方にも接続されることとなる。

 スキー場も林道も管理者が同じなのかい!?(持主は西郷村?)と思うウチ、いつしか林道はすげ替えられ、路盤整備もスキー場側から、とスリ替えられてしまったのだ。
林道は最初こそ普通だが、スキー場の水源施設を通過すると、突然荒れ始める。
 そしていよいよ林道幅が狭まると、早速ヤツが現れたのだ!

そう、これが
林道
ブラック
ホール
だ!


 6年前は「荒れてて手強い」だったが、4年前に突入すると、
ほぼ
すいません
勘弁して下さい」
状態


林道の最初はフラットダート。


500m辺り。奥に見える道なりヘアピンを左に
曲がるとスキー場の水道施設がある。


そうそう、こんな感じの道だが…なんだこりゃ。



沢の深い所からいよいよ道幅が半分となる・・・。


で、
当時私は身の危険を感じて引き返してしまったのである。
 その為、この残り1Kmを切ってが宿題となってしまったのだ。
 因みにこの04’の時は全行程の3/4で戻ってしまったが、往復1時間以上かかってしまっている。(写真撮影のせいもあるが)この時間は普通に甲子、釜房林道で下郷に通過する時間並みであり、本道より確実に体力を消耗した。(核爆)
 しかもスキー場からだと
3分で通過できる。


なんだァ?
何かスゴい事になってないかい?



ちょっと待て!
聞いてねーよ、
なんだ
あの穴
みたいなの!
(へなりさん調に読む)


穴は側溝下(道路2/3)までえぐれて、
バイクといえど危険な状態。
左手に深さ30センチの側溝がある。


これは…沢だ!
ちなみにこの辺でも無駄に転倒してます。



●08'Report

 02'は
「荒れてて手強い」だった。
 04'には既に
「すいません、勘弁して下さい」状態で伝説化。
 そしてついに
08'
我々は更に前進を敢行した!(笑w

 基本的08'は前回よりHBH(羽鳥ブラックホール)までは比較的楽になっていた。
 というのも、既に元の路面はあらかた流され、むしろフラット化した為である。無論林道レベルを遙かに超越した大銀河的荒れ放題ではあるが、取り敢えず甲子林道レベルである。
 無論、秋のこの頃ではあるから、落ち葉の踏み抜きは厳禁である。
 十中八九深さ40センチクラスの小沢がカモフラージュされているからだ。
 幸いなのは、笹地獄に入る手前まではまだ日の光が当たるせいか?比較的路面状況が良い部分(道路真ん中のヤマ部分?)がある様だ。

この辺から道路幅そのものが狭くなってきた。
深さ30センチの側溝半分が剥きだし。
歩くとシーソー状態。

コォレハ




デェスカ!?



これが2004年版の最後の風景。あまりの荒廃に前進を断念した。


そして2008年、Revenge!となる・・・が?


さらに転倒!スタック!
Photo by SJ30v

いきなりスタック!


コケて!
Photo by SJ30v


押して!
Photo by SJ30v


またコケて!
Photo by SJ30v

 一時の安心ではあるが、取り敢えず何とか走れる。
あくまでHBHまで
だが、
いやマジで。

 HBHを過ぎると、周りは熊笹で覆われる。その高さは最大2m近くに達し、林道の周りはほぼブラインドされてしまう。
 既にHBHの周りに停車ゾーンは消え失せていた為、すこし先で停車して撮影を・・・と停車したら。

もぉ、
動けない
もぉぉ
戻れない

ああ、案の定やってしまった。
 笹地獄の本領は、好天が続いても道路に日が当たらず
いつでもマディ、
しかも豪華広葉樹の
落葉トッピング
頼んで無いけど
特盛りつゆだくなのだ。



コケまくる
(T^T)!
Photo by SJ30v

 まさに
廃道ライダー養成コース!
 短いながらも
得濃コース
なのだ。
 因みに、この日トレッドパターンから推測してジムニー1台とバイク1〜3台程度は入っている感じである。
 見る限りUターンした人は居ないようなので、最低でも都合4人が聖書
「ツーリングマップル」に騙されたと思われる。(核爆!

ちなみにこちらが出口付近。左手の広場が駐車場の終わり部分。冬には除雪した雪の山になる。



帰りによく見たら、
反対側にも
この看板が存在した。
沢沿いに捨てられたかの様に。

「頼むよぉ〜捨てないで!」

改めて04'の写真を見ると、まだ道路が有りそうな感じだなぁ。


調査日(04/10/27)の状況:
 七ヶ宿の「とうがい森林」道以来のミリオンヒットとなった旧西部林道。

 ご覧の通り、最後は沢。笹に隠れて見えませんが、道路はほぼV字溝となり、左右の逃げ道がなくなってしまいます。


 
中央も先に「ほぼ滝」があり、登るのは不可能と判断しました。下る事は可能とも思ってますが。一か八かになるでしょう。

 雪解けでまた路面状況が変わると思いますので、あくまで参考画像。バイクが回転出来る場所があれば一度停車して、その先を必ず歩いて確認しましょう。(つーか、この先はなさそうです。)



08'の写真を見ると、
「消失林道」という感じだ。
Photo by RED&WHITE-Mantou


08'には地に落ちた標識を確認。
Photo by RED&WHITE-Mantou


調査日(08/10/19)の状況:
 もはや本命の甲子林道廃道区間より楽しく変貌した旧西部林道。一応通過は可能です。
 言う迄もなく単独の突入は危険です。特にHBHより先は、全く予断を許しません。
 確かに現在もご利用なさる通行者がありますが、特例であり、とてもとても一般にはオススメ致しません。
 また今回、甲子林道の調査の際に、この林道が実は西郷村村道2080号線(起点不明、多分別荘分譲地Y字路から釜房林道合流点まで)では?という事が発覚。
 無論、現場の表示では管理者が森林管理局なので、確定ではありません。



そして・・・

2012年、
羽鳥に超銀河BH星団が
誕生した。
吸い込まれてみる。