温泉ツーリングスポット


フォレストパーク
あだたら
露天風呂


(福島県)


「ビジターセンター全景」

斜面の高低差を利用した管理棟の2階が入口。露天風呂は1階にある。


同施設のHPより写真を拝借致しました、これが雪無しの全景(笑。
車の位置が上の写真のTTRの位置ですね。


「県民をナメている」超高額日帰り露天温泉
 3.11が起きる遥か前の話。
 高速道路の拡充(ランダムアクセス化)推進に伴って、東北の玄関口とも言える福島県も首都圏からの日帰りツーリングプランの一翼を担う様になっていた。
車で4時間、バイクで3時間という時間距離も車やバイクの高速安定化技術の賜物で、乗物なりに走らせても十分到達が可能なものとなっていた。
 "フォレストパークあだたら"はそんな首都圏からの来県を強く意識した、県営の「森林との共生」をいう
いかにも都民が飛びつきそうなコンフォートなお題目を掲げた、福島県の外貨獲得用施設である。
 福島県の良さを知ってもらう為に、県営の森林施設を開放する事には特に異存はない。企画の立案から施工に至るまで大手の企画会社やゼネコンが参加し、福島県の出資はほぼ県外に持ち出された事も百歩譲ろう。
 MRが疑問に思うのは「公金で新規に造成した」のに「県民からも金を取る」コトである。

例えば料金。
 これが民間なら商業ベースのハードルが高いのは当然だろう。だが、県営の文化センターや体育館、図書館や美術館等はおしなべてその使用料は良心的だ。これはひとえに”県民の生活や文化活動に根ざした施設”だからだろう。
 じゃあ何か?キャンプの様な屋外レクリエーション活動は文化活動じゃねーのかよ?と勘繰りたくなる誤差がある。
 実際、フォレストパークの県道を挟んで昔から在る「県民の森」は数百円で直火可能なキャンプサイトが綺麗な炊事棟やトイレと共に使える。不自由に思うのはサイトまで車やバイクが持ち込めない事ぐらいだ。現在なら防犯の意味合いを込めて、サイト近くに車輛が置ける場合が多い。林道を県道に昇格させたりする事なども含めて「森との共生」とは、安易に森を切り拓く事ではない筈だ。

という所で「新規で造成」の疑問というか、バブル期の計画のまま移推したフォレストパークは、その使い勝手と裏腹に県民の血税や原発税金を使って必要以上に豪華に作られ、MR的にアウトドアの基本と思う「知恵と労力で便利さを打破する」コトを忘却した施設だろう。
 対外的な設備故に原発事故の影響で、今後事業が大幅に下落すると予測している。と言うか「そもそも無謀な方法」なので、そのツケを一気に請求されるだろう気もする。
 いやいや、当時工事に参加しておいて言うのも何だが、本当に作ってる下請けさん達の間では、"こんな豪華なキャンプ場って、誰が利用するんだ?"などと語られていたのだ。

 そして、それ故の県営施設なのに県民が利用しにくい環境である。その端的な例がビジターセンターの日帰り温泉なのだ。
「780円?」
 その日、元会社の先輩に「この辺で露天風呂」と聞かれて行った、このビジターセンターの露天風呂の入浴料である。
 正直、料金設定が高いとは思っていた。MR的感覚で言えば、明らかに関東圏の値段設定、それも民間の商業施設のそれである
。コテージなんか隣りの大玉村保養施設「アットホーム大玉」の倍近くする。温泉は井戸こそ違えどほぼ同じ成分と温度。山尾根一つ北側の「安達太良温泉」も同じ温泉脈だろう。



写真右の入口が正面、振り返ると受付カウンターが在る。日帰り入浴もこのカウンターでする


正面ロビーの真下にこんな長い廊下が南北に走る。
一番奥(写真右手前)が男湯、隣りがコインランドリーである。


 
その入浴料に至ってはアットホームの3倍近くする。
 単に日帰り温泉と見れば
ハッキリ言って違いは露天風呂がある無いだけである。市営の喜多方"蔵の湯"が500円とお高いものの、福島市茂庭の町営"もにわの湯"や高湯温泉"あったか湯"などが250~350円台なのに、
倍額って・・・
何様だ福島県!!!

 今回、震災の影響を考慮した福島県民避難者、支援者向けの料金設定はコテージやキャンピングトレーラーまで40~50%引きである。



道路幅が縮小される壁面に貴重品用の
ロッカーが在る。
ウエストバックなんて入りませんので念為。



脱衣所全景?。
基本的なものは使える。ホテルのラウンジにあるトイレというイメージ?。




カゴが妙にエコロジカルに見えるから不思議だ


シャンプー、リンス、ボディシャンプーが
備え付けられた標準的な洗い場。



内風呂。10人程度の容量で、特筆は無い。


が、何故か
ビジターセンターの露天風呂だけは料金据え置きなのである。
 なんでこんなに高額なのか?
 フォレストパーク内で宿泊する場合は入浴料150円なので、こちらがむしろ正解と感じる。
「どんだけ豪華なんだ?」
とは先輩の弁だが、まづは高額納税した後にフロントの丁重な案内で下の階となる温泉に向かう。
 ビジターセンターは斜面に作られ、いわゆる2階が通常の受付フロア、1階に当たる部分に温泉施設がある。
ロフト風の階段を下に降りると、南に向かってやたら長い廊下が流れていて、一番奥の廊下幅が狭い部分、外への出入口の手前に男風呂の入口が在った。ちなみに手前は宿泊者用のコインランドリー、廊下の幅の変わる壁面に貴重品を入れるコインロッカーが誂えてある。

 「男湯」ののれんを潜ると、いかにも清潔で木の香りが漂って来そうな木目調の脱衣所がある。
 内部にコインロッカー等は無いので、ヘルメットや温泉装備以外の荷物などはバイクに固定する事を薦めるが、トラブルは自分持ちなので気を付けて欲しい。


 そんな訳でカメラを除く貴重品をわざわざ戻ってロッカーに入れると、改めて服を脱いで浴室に入る。内風呂はさほど大きく無い、一般的な温泉旅館と同じ程度の広さだ。洗い場も5〜6人程度で、小さいながらもサウナもある。まあ、テント以外の宿泊施設にはバス・トイレが完備なのでそんなに大きな設備は、確かに必要ないかも知れない。

それでは、露天に出てみよう。

 
露天の癖に、縦長な風景に切り取られている、というのが第一印象である。
 何て言うか、牧場にあるサイロ?あれを縦に四分の一に切り出して風呂を設けてみた?と言う感じかな?湯舟も45度の扇型をしていて、女風呂との界にあるブ厚そうなコンクリート壁から打たせ湯の様に高い落差でお湯が垂れていた。 
 訪問時は紅葉も終わりの時期だったが、針葉樹に囲まれた林は整備されたモミジが不自然な程に綺麗に
配置され、コントラストが絶妙だ。
 特に風景が良い訳ではないが、森林リラクゼーションと言う意味では、なかなかにいい。この日も晩秋の日曜の昼過ぎと言う事も在り利用者もまばらだ。11月も終わりには殆どキャンプする人も少なく、パーク側でイベントしないと温泉利用車も少ないだろう。



天蓋がやたらに高いので、カメラに入らない。南向きとあって、雨の日でも吹き込まない。
露天とは思えない、縦長な風景だ。



露天風呂 情景。扇型に作られた御影石の湯舟。
正面は遊歩道もある雑木林で、秋の紅葉シーズンに花を添える配置が成されている

無論、手前に立ち上がると遊歩道から丸見えである。


流れ落ちる温泉。
残念だが打たせ湯の替わりにはならない(泪目。

 そう言う意味なら、例えば宿泊しないアウトドア、芋煮会とか1日だけのイベントで来園した方々の設備と言えるが、値段から言って「来るな!」と言ってる様なモンである。思慮に欠けるとはまさにこの事だろうか?

 思慮と言えば温泉自体は良いお湯であり、誇れるだろう源泉掛け流しであるが、HPやパンフには温泉の泉質が全く触れられていない。
 うっかり温泉分析表の撮影をわすれてしまったが、ホントに温泉なのか?と疑ってしまい、慌てて探して見たが、館内にはそんな表示が確認出来ない?
もしかして循環?と思ったが後日検索で確認出来た。
泉質:酸性泉 低膨張-酸性-高温泉源泉温度:51℃ (源泉掛け流し)とあるが、現場に表記が無いのは温泉が売りでは無いのか?と改めて誤解してしまう(爆。
 余談だが肌がつるつるになる温泉であはるが、下のアットホームのほうが泉質が濃く、ツルすべ感が高い。



なかなかイイ感じカモ?。壁がコンクリートの打ちっぱなしというのも。





そんな訳で、あくまでMR個人の意見だが・・・、

折角良い温泉なのだから、福島県には猛省して頂き、ぜひ県民は一律半額で入浴出来る様に心がけて頂きたい


泉質  :酸性泉 低膨張-酸性-高温泉
源泉温度:51℃ (源泉掛け流し)
効能  :神経痛・筋肉痛・関節痛・運動麻痺・
     慢性消化器病・冷え性・疲労回復・
     慢性皮膚病・健康増進
入浴料 :大人780円 子供315円
     (サイト利用者/150円)
営業時間:12:00〜21:00