
ダート区間の最後の土場。大きな通行止め看板がお出迎え。
本線の北側(写真正面)にはレークラインに繋がる支線林道が在る。
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●秋元湖岸林道 北支線(仮名)
区間総延長;約4Km(地図上多分)
概要:
秋元湖岸林道は、中津川林用軌道の延長として森林組合の製材所までを車で結んでいた車道林道であった。
これに対し、この北支線は単なる後年の営林作業林道だったのだろうか?
作業道の竣工年度は不明だが(そもそも路線名すら判らないし)一つ仮説を立ててみた。
福島の観光有料道路として有名な磐梯吾妻レークライン(正式名称:有料道路第二磐梯吾妻道路/福島県道70号線)は昭和47年に日本中で沸き起こった有料道路ブームの一翼を担って誕生した。
風光明媚な裏磐梯を土湯峠から連続するかの様に磐梯吾妻スカイライン(正式名称:有料道路磐梯吾妻道路/福島県道70号線)から接続西進し、秋元湖と小野川湖の尾根沿いを抜ける観光道路は、通称「馬の背」と呼ばれる尾根伝いのスカイラインと展望ポイント「涼風峠」がハイライトであり晴天の日は空中散歩の気分が味わえる。
その途中に、あの中津川渓谷を長大な橋で跨いでいるのだ、先に通った中津川隧道のほぼ真上である。
「秋元湖岸林道 北支線」は、発祥の時期は明確ではないが、作業道として開発を受けたのは、
この「中津川大橋架橋の際の作業用道路」として作られたのではないだろうか?
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クマザサ生い茂る林道の道幅は見た目狭いが、
ちゃんと2mはある。

日当りの良い所はご覧の通り。
もはや道は判別が出来ない。
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作業道である証拠に砂利が敷いてある。少なくともここまでは最近まで来れたが・・・?。
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レークライン開通から38年、役目を終えた林道は今世紀に入ってずっと通行止めで廃道化していたが、09'年、ついに通過が可能?となった。
Touringマップル未掲載。広域マップルにも記載は無い。
と言う訳で09'mは嬉しくて春、秋と逝って来ました。
概要:
路面状況が明確な秋、小雨の中2台で突入する。
本線である秋元湖岸林道側(南側)には土場が在り、本線である湖岸林道のバリケードと共に通行止めの看板が挑む様に起っている。そこから北に向かう消え入りそうな林道が北支線(仮)である。
辛うじて道幅が確認出来る細い道でもバイクは楽勝である。だが、植林地帯の合間にある空き地では夏の盛りを惜しむ様に枯れ草が立ち上がり、11月と言うのに視界不良だ。ついに途中で道が極めて判りづらくなる。
「パパァアア~!パッ!」
先行したDT200WRの懐かしくも感じる独特のチャンバー音で方角が判り、薮の中にトツゲキする。
春と同じ位立ち位置が判らないのは何故だろう?
薮大盛りはいいとこ20mもなく、TTRは再び植林区に入ると、春と同じく腐葉土と化した林道が現れ、その道はつづら折れの様相を呈して行く。
出来たての腐葉土の下は昨年、一昨年、更に・・と堆積しているのだろうか、タイヤの言う事を全く聞いてくれない。大盛り腐葉土に小雨のふりかけ、大盛りの中には豪華倒木入りである。手がつけられない。
身軽な熊五郎さんが戻って来てくれたが、一度勢いを失うと立て直すのが困難だ。思い切って林を突っ切って下の道路に戻り、再びフルパワーで登りきる。
夏場は全く判らなかったが、掘り割りを切って細かくつづら折れの林道が続いている。道幅も変わる事無い2m道路だろうが、一度も舗装はされた事が無いだろう。
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ここからカオス。

あまりのトロさに、
心配して戻って来て頂きました。(泣w

ホレボレするコーナーだなぁ。
道路と法面が見事にシームレス化している。
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ゆっくりと右にターンする林道。DT200WRの置いてある位置がコーナーの一番奥。
手前の倒木を潜ってゆく、すると溝に落ちるという罠。
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林道の真ん中には時折流水が作り出した深い轍が見受けられた。大量の落葉で塞がれ、腐葉土化の温床となっているようだ。
実は、このヘアピン区間が始まる頃には支線の半分は終了している。林道は見通しが終始悪く、時折ヘアピンコーナーから見れる南西の方向は山しか見えない。
「これが晴れた日なら、最高の落葉ロードだろうな」などと思いながら登ってゆくと、最後の直線が現れた。
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なんて"悩ましいS字"だろう?。
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