林道日記(OFF-ROAD・DIARY)

ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。





このContentsは、適当に増殖します。


林道日記
(OFF-ROAD・DIARY)
054






そこは、
ある産業遺構の「澱」。

流れる時の果てに、彼らが掴んだ風景は、果たして・・・。







国道288号線沿い、上下線に完備される「行司ヶ滝」の表示。
ここが小滝沢林道の入口である。


●一見、何の変哲もない林道。
 その実態とは?


 小滝沢林道は福島の滝百選に選ばれる名瀑「行司ヶ滝」への山道であったが、昭和15年(1940)に古道川発電所用の取水路が作られた。(参考リンク:街道Web/福島県の発電所/TUKA様)
 その取水の為にダムが造られ、滝はその落差を40mから25mに縮められる事となる。
 そんな経緯から、行司沢林道はダム 建設用のコンクリートなどの資材を運ぶ為に道路として開削された林道である。と、言うのが林道を訪ねた際の印象であった、
 少なくとも
あの映像を撮影する前までは、そう思っていたのである、
TouringMapple2008.3版にオススメ掲載。広域マップルにも実線表記されている。


小滝沢の部落を通り抜ける。


名も無き峠。舗装林道って
どうしてこうツマラナイんだろう。


小滝沢林道はそのまま左に折れる経線。実はT字路ではない。


 行司ヶ滝に向かう林道は都合2本がある。
 まずは本線とも言える都路町の役場前から国道288号線に乗って東に約1Km程から北に入る小滝沢林道である。こちら合流点まではぼ全線舗装されている。

行司支線(自動車道)と表記される。
全長1.52Km、行先は行司ヶ滝とある。

 そして行司沢林道。
 この林道は行司ヶ滝の源流と言える沢に沿って国道288号線沿いの都路町古道字場々に出るルートである。

 両者は滝の約1.5Km手前で合流するが、合流点が行司沢林道の終点で、滝に直接繋がっているのは小滝沢林道と言う事になるのだが・・
 因みに例のT字路にある小滝沢林道の表記は「行司林道支線 小滝沢林道」となっている。
 これが何を意味するのか?実際に現場に行ってみました!
 この日、MRは小滝沢林道から入ったので、写真は滝のある終点から国道288号線の起点に向かった


デフォルト?定番?工事中だよ。

小滝沢林道 [A]区間
 区間総延長:2.3km(全線舗装)
概要
 都路字小滝沢地内から行司ヶ沢に出る林道。マップルなどの一般地図には国道から行司林道に至る迄を小滝沢林道と名称するが、実際には行司林道合流点から遊歩道入り口迄も小滝沢林道である。
 当日はこの林道から入ったので、レポもここから始まります。


地図類は全て?国道から遊歩道入口迄を
「小滝沢林道」
としている。
現地ではT字路から先に小滝沢林道と表記
してある。


取り敢えず行司林道に逝ってみる。
間もなく通行止め看板に出くわす。


工事関係車両が通るため、
ものごっつく砂利が敷いてある。
水路埋まっちゃってるよ、ヲイ。



最終土場かな?。突然ぽっかりと空き地が在る。
写真手前に、部落東端の民家がある。


尚、部落からT字路迄の完全舗装路を [A]区間、合流T字路から遊歩道迄を [B]区間とし、途中行司林道を挟んでレポ致します。

では、いってみませうか。

 小滝沢林道の舗装区間は特になんと云う事はない舗装路である。
 部落を過ぎて登りの傾斜がキツくなり始める頃に何時しか5mの道幅は3m程度に狭くなり、名も無いサミットを越えると、ろくに下りもせずに行司林道との接点に到着する。
おわり。

●行司沢林道
 区間総延長:3.4km(全線未舗装)
概要
 行司ヶ滝を擁する行司沢にそって国道288号線沿いの都路町古道字場々に繋がる林道。
まず小滝沢林道があって、後の開発(発電所の為の取水口工事?)の為に作られた林道と思われる。
 しかし実際には、R288沿いの入口はワザとそうしているとしか思えない程に、目印となる林道標柱や表示板の類いが殆ど判らないステルス林道でもある。
 その為、殆どのライダーが小滝沢から入り、行司沢に抜けるという進行順序になると思われる。(爆


廃道養成ルートなのか?
(違うってば>俺)。

自分への擁護はこのくらいにして(爆では、逝ってみよう。

 小滝沢のT字路から行司林道に入ってすぐに、路肩には車両進入禁止と工事予告看板が建ててあったが、例によってこれをスルーする。
 異様な展開であったが、MRは定石通り?に工事現場まで逝く事にした。
 工事車両がこちらから入っている様で林道は深い砂利が撒かれ、ダンプの轍に巻かれたニコイチTTRもコーナーで大きく足を取られる。
 最後?の民家を越えた所で、それまで沢沿いの雑木林と云った風情から突然空が開ける。


ま、ソレナリに対策はしてありますが。


それでも荒れる林道。
排水施設がないとたちまちだ。


キターーー!
それは「悪い予感」つーのでは・・・?


なんとか通れそう。


突破しまスた。スンマセン。



あれが練習コースか!!。違うから、東電の管理道だから。


やっと林道名が表記される。
終点側には一言もないが、なぜか起点の国道側から約1.5Km入った所にこんな看板。


「土場だ」(コレ、重要です)
 何時しか沢も遠ざかり、林道の左右には造林された杉林が騙し絵の様に林立していた。何の変哲も無い峠を越えると、林道は下りに転ずる。

 路肩の待避所に埋め戻し用の土砂がダンプ2台分程置かれ、小型の展望台と化していたのでニコTで登ってみると「林道交通安全」ののぼりと共にあったのは電力の保安道路であった。
「うわ、激坂ですな」
 時間が切迫しているので、取り敢えず先に進むと、予想に違わず林道工事中である。どうやら欠損路盤の工事の様だ。埋め戻し半ばだったので難無く通過する。 
 工事区間を過ぎると、林道は普段の表情と路面を取り戻す。良く締まった路盤にニコTも調子を上げて来る。峠からざっと2Km程下ると、何げに一風変わった看板が立っていて、初めて「行司沢林道」の文字を確認した。更に道也に行くと、唐突に国道288号線に到達する。
「・・・なんにも無いなぁ・・」
 まるで存在を隠蔽したいように倒れかかった林道の注意書き看板があるだけ。遂にまともな林道表記に巡り会う事も無く、行司林道は終了した。


妙にカラフルだが色褪せている。
国有林林道なんだ、ふ〜ん。


馬々の部落に出る直前にY字路。隣の家に出る。
念のため、こちらにも通行止め看板。



国道288号に合流。 Land markが見当たらない


かろうじて見える?位置に林道注意事項看板? 怠慢だな。


小滝沢林道 [B]区間
 区間総延長:2.3km(全線未舗装)
概要
 小滝沢林道はその名の通り行司沢林道の枝道として整備された林道である。現場のT字路では行司沢林道の終点が小滝沢林道の起点である。
何故、路線名が途中で変わるのか?。
 先に書いた発電所の取水口工事の為の資材運搬を目的に後で行司沢林道が作られた事は疑いないだろう。
 小滝沢林道が本来在った地元の山道であり、後年に行司沢林道が開削、上書きされたと見るのが妥当だろう。


振り出しに戻る。


入口に1軒の民家が在る。小鳥の声と沢の調べが聞こえる。
のどかやね〜(出た、似非関西人!)


滝に向かって徐々に格差を広げる沢と林道。旧標識がそろそろ・・という感じ。


 現在は行司ヶ滝遊歩道へのアプローチルートとしてキチンと整備がされている。時間に余裕のある方は、悪路バッティブな遊歩道を堪能し、滝壺でクールダウンして欲しい。
改めて書き出すが、この林道は滝入口迄のピストン林道である。

では、逝ってみよう。
 各林道が会する小滝沢林道の入口は広く、元は土場だったと思われる。直ぐ隣は差程の標高差もなく行司の沢が流れる。ざっと車が10台程度停められそうだ。近くに民家が1軒、行司沢林道沿いにもう1件あり、部落の最端と思われる。


お約束のレール支柱。
雰囲気があっていいねぇ。


20台は駐車可能なパーキングとトイレ、まさに完備ですな。


 林道は基本行司林道の峠(レポ内の工事現場)より南側の路面と基本同じである。撒かれた深い砂利を良い林道と勘違いしている輩もいるが、赤土でもない限り、地肌が露出している方が走り易いと思う。
 沢沿いの林道は比較的ルーミーで走り易い。小滝と云う割に道幅も川幅も在り光が入り易い感じがした。
 また、林道終盤には駐車場やトイレなど、遊歩道や勝景地にありがちな設備が標準装備されている為、森が開けているのも一因だろう。
 短い林道だが、お約束の古レール標識も幾つか在り、早い段階で開発の手が在った事実を忍ばせる。
 やがて車両進入禁止の木製ゲートと共に、車両回転所を確認すると、其処が林道の終点である。


調査日(08/6/14)の状況:
 路面状況は優良。ダート林道2本は初心者向けの良いルートです。
良く管理された林道でトイレも完備(爆。
 瀑布で涼むのも良しですが、結構歩きます。(オフブーツで片道約20分程度)


林道の終点には回転所が在る。
つーか、既に駐車場と化してるな・・・。



バイクは絶対に近づけない場所だが・・・(核爆。


 そしてここが、ある路線のルートであった事が判明するのは、来訪から1年近く経った後であった。

遊歩道を歩ってみる?

あ、トドメ!! さらに道は続く。