林道日記(OFF-ROAD・DIARY)

ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。




3月末、雪解けを見計らって08年のスタートレポとなる安子ヶ島林道。
まさか
「群体」だったとは・・・郡山営林署恐るべし。


キャプこのContentsは、適当に増殖します。ション
林道日記(OFF-ROAD・DIARY)052-1


●大規模林道ではない、しかし
 大規模に開発されてゆく
 里山の実体。

ここ10年の郡山市が行う「営林整備」を行脚する。

 中通りの中央に位置し、事実上の福島の商都ともいえる郡山市。
 東に「滝桜」で有名な阿武隈高原の三春町、西に「猪苗代湖」を擁する猪苗代町に隣接し、これらを国道49号、磐越自動車道、磐越西線・磐越東線にて、太平洋から日本海に結ぶ交通の要所でもある。


磐梯熱海温泉の西の外れ、五百川の南側に
林道の起点がある。



入口銘板から50m
「全面通行止め」を示すゲート、奥に営林作業場が見える。
では、突入してみましょう。(笑w



林道の銘板に、倒壊した林道注意板が
立てかけてあった。


 
商都ながら広大な市の面積に高い割合で森林資源を持ち、古くから農業に伴う灌漑事業や小型水力発電などの開発が行われていた地域でもある。
 それ故、林道の開発も単なる営林伐採目的ではなく水路の確保という農業や発電に密接に関わるもので、安積疎水を始め長大な水路の掘削のために、林道が造られた一面もある。
 昨年、旧街道の「楊枝峠」レポの折りに改めて郡山市西部の林道をネット上の地図で閲覧するにあたり、聖書ツーリングマップル08にもない林道らしき「道路標記」を幾つか見つけ、この日来訪した次第である。
 最近各地区の林道に次々とゲートを設置し、林道への一般車両の乗り入れを厳しく規制している郡山市。


春先の林道にありがちな真新しい砂利引き。
大変走りづらい。


五百川の支流沿いに標高を上げる林道。
この沢沿いは法面が弱い様だ。



明らかにトラックなどに弾かれた側溝の蓋。
法面どころか路肩も落ちちゃってるよ、オイ・・・。


 ゴミ不法投棄が激しい事もさることながら、水路や発電といったライフラインの保全という観点からも、林道開設当初(少なくとも昭和59年に初めて来た時から既にゲートによる規制がある)安子ヶ島の林道は一つのモデルケースと思われる。
TouringMapple2008.3版に一部点線として掲載。

●安子ヶ島林道
区間総延長:不明(08/5現在未踏破)
調査区間延長:起点〜ガンドウ沢
       支線分岐点まで
未舗装区間:約2.2Km

概要
 昭和43年竣工の銘板を持つ比較的新しい林道。実際の林道はむしろ磐梯熱海温泉、国道49号線の南側に位置し、林道群は熱海・中山・県道29号長沼喜久田線までの三角地帯を結んでいる。
磐梯熱海地内にあって、安子ヶ島林道(磐越西線の駅名からいけば、郡山から安子ヶ島駅、磐梯熱海駅、中山駅と続く)という名前の由来は不明。
 安子ヶ島林道は昭和43年開設後、徐々にその勢力を拡大?し、現在3つの支線を有する様だ。しかしながら、当日のMRはツーリングマップル08のみの情報しかなく、どう見ても営林所の車はこれを右折する為、支線分岐路を道成に右折して本道を間違えてしまう。
 結果、安子ヶ島林道は群体である事が判ってしまう訳だが・・・。


沢から距離が離れると安定する。


林道沿いに高圧線の鉄塔が林立する。
このようにバイクで登ってゆける所もある。
写真奥に見える部落は中山宿



支流を渡って対岸に。無論、橋の名前などない。


なんじゃ、これは・・・・!。


 安子ヶ島林道の本道は、暫く国道49号・五百川・安子ヶ島林道と川の字で西に向かうが、五百川の支流である盗人沢(これも凄い名前だよ・・)に沿って南に南下してゆく。本線の通過が可能かどうかは現在でも不明である。(笑

 安子ヶ島林道は現在でも頻繁に使われる林道で、ゲート近くの営林署作業所には人の出入りが確認され、平日の通行はゲート封鎖もあって好ましくなさそうだ。
 路面状況は支線分岐まで極めて良好だが、支線分岐より上は人の出入りが無く、ほぼ廃道状態である。
 林道沿いには幾多の設備がある。
先の写真のような中規模の高圧電線設備や、竹ノ内発電所の水路などが点在する。現国道より300m程標高が高い林道からは見通しもあり、中山峠がよく見える。


成る程、地図には確かに水路のようだ?



・・・・
竹ノ内発電所導水管?、幅約4m、長さ約10m程?。
耳を澄ますと、水の流れる音が確かに聞こえる。



導水管を過ぎると道は
とぐろを巻いて登って行きます。



「やってきました分岐点!!」
轍は誰が見ても明らかに・・・写真右手のヘアピンに登って行く。
だが、あえて言おう。
安子ヶ島林道本線は直進!ガンドウ沢支線は右折!
参った・・・見事に何もない。


 盗人沢から南下と言っても林道経線はさらにつづら折れで登ってゆく。
そして、標高の落ち着いた所(なのかなぁ・・・?)で、林道は分岐してゆく。
調査日(08/5)の状況:
 路面状況は優良です。一部に路盤の弱いところも見受けられますが、全体的に問題はありません。ただ、現在も活動している林道なので、平日は要注意です。
 分岐路から先はそのうち逝ってみます。

分岐した支線林道へと入ってゆく。
支線とは知らずに。

キャプこのContentsは、適当に増殖します。ション
林道日記(OFF-ROAD・DIARY)052-2




●大規模林道ではない、しかし
 大規模に開発されてゆく
 里山の実体。


安子ヶ島林道ガンドウ沢支線
区間総延長:3.2Km(全線未舗装)

概要
 昭和43年、安子ヶ島林道本線とほぼ同時期に竣工したと思われる接続支線林道である。
 盗人沢で本道と分岐した部分が起点と思われるが、現場には表示板や標などの痕跡は全くない。分岐後、林道は五百川と平行して中山峠に向かい、中山字竹ノ内地内で、檜沢(ひのきさわ)林道と合流する。


春先、雪と共に路盤の弱いところが軽い崩落を起こしていた。怖くなって逃げる。(笑


鄙びた色合いの右コーナーの表記。
東北の里山のひとコマ。


東北の林道にとってGWはまだシーズン前である。
標高300m程度でもまだ残雪が点在する。



ガンドウ沢に向けて林道は下り始める。
その後の安子ヶ島林道の代名詞になる「高速コーナー」がその始まりとなる。


徐々にコーナーは角度を狭め、やがて極悪侠角急坂なヘアピンが現れると、
なぁんとなく堤でガンドウ沢を越えてしまう(笑w。



TouringMapple2008.3版に林道表記。本線の安子ヶ島林道よりちゃんと描かれているよ(笑w

 分岐点がガンドウ沢支線の起点と思われるが、夏場は猛烈な藪に襲われるこの林道、起点を明記するはずの路肩の林道標柱の自然分解も相当速いのではないか?と思われる。
 支線林道自体は快適な高速ルートだ。起点分岐一帯こそ崖際で一部崩落も見られたが、路肩や法面も西に向かうに従って回復し、見通しの利く高速コーナーや極めて虎クションの得やすい良好な路面で、速度は上がり気味となる。
 終始山の中腹を走るイメージがあり、分岐の最初に中山宿を拝むと、あとはひたすら森林浴となる。やがて、木陰から青空と隣の尾根を望むようになると、林道も終点となる。
 林道は最後に2段のヘアピンで檜沢(ひのきさわ)林道と合流する。林道の合流点は大きな掘り割りで、檜沢林道側から見ると回廊のようである。
 ここで初めて林道標柱が現れ、名称の判明と同時にルートミスも暴露されたのだった。

地図には沢が描かれている。
これが多分「ガンドウ沢」なんだろう。何故カタカナなのかは不明。


 
両脇を壁に挟まれたゲートがあるが、水路側から容易に通り抜け出来る。水路である30センチ程度のU字溝は既に土砂と小枝で満杯で、余裕でバイクを持ち堪える。
 ここにも、安子ヶ島林道の銘板があるが、その形状は昭和50年末から県内各地に設置されたものと同じである。
おそらく、この林道が最終的に整備されたのがその年代なのだろう。



稜線が近い!そろそろ終点だろうか?。


いきなり、
正面にコンクリート化粧の施された
高い法面が現れる。


いい加減で草臥れた雰囲気が素敵なゲート。
ここにも安子ヶ島林道の表記があり、現役の林道で在ることを歌っている。


 
そして目前には、安子ヶ島レポートを決意させた「地図にない新規林道」の元と言うべき古道林道が、ほぼ農作業道の状態で現れていたのである。
 いや、当日はマジで林道と思わなかったのよ、あまりに田圃に似合いすぎて(笑w


調査日(08/5/3)の状況:
 路面状況は優良。安子ヶ島林道群はどのルートもゲートによる封鎖がされているので、基本的に営林関係者以外はあまり人が出入りしません。
 林道内でいきなり車に出会うことは少ないと思われますが、バイクはすり抜け出来るので油断は禁物です。
 加えてガンドウ沢支線はスピードが乗せやすいので十分注意して走行すべきです
。ガツガツせずに、一人でさらっと走りに行く里山の林道ですね。