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茨城県道218号線 一本杉峠 
茨城県石岡市〜桜川市

2010・4・4 来訪

この県道218号線・一本杉峠のジャンルは『廃道』である。
峠東側は路面はダート険道としてはレベルが高い。
が、全体的にフラットで多少路面が削れている部分もあるが、
『頑張れば』普通車でも登れそうな気がする。
正直オフバイクでなら楽勝だし、
我が愛車『ジムニー』でも「楽しい道だなァ?」程度である。

一本杉峠の真髄は峠西側である。
この峠を観察し続ける"一本杉ウヲッチャー"あづさ2号氏に連れられ、
ついに訪れた驚異の茨城"険"道R218・大塚真壁線。
とくと、ご覧あれ!

参考文献引用(一部修正):そうだ遠くにイコウ 廃道index茨城険道218号線シリーズ。
(このレポは画面構成の一部も参考引用させていただきました>MR)


ご使用上の注意!
このデータは、
あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
走行距離は主にバイクで測定し、
旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
大変危険です。
当サイト掲載内容によるいかなる被害も、
当方は保証致しません。



驚異の茨城"険"道R218・大塚真壁線「一本杉峠」とは?。



このContentsは、適当に増殖します。
廃道日記(Ob-Road・DIARY)021


 ファーストセッション
 
「祝、県外進出」
     
〜関東にある廃道〜

「ぜひ一度走ってみて下さい」
と悪戯っぽい目で彼が紹介してくれたのは、花粉症なら春先に絶対近づかない植物の名を受けた関東圏のある峠だった。
 紹介してくれたのはリンク先の
「そうだ遠くにイコウ」管理人あづさ2号氏。
 春に秋にと通い詰め、
人呼んで一本杉ウヲッチャー。その氏と県道64号土浦笠間線沿いのコンビニで待ち合わせし、現場に向かった。

 既に県道は怪しいオーラを放って新旧道路の分岐点を指し示していた。


Photo Album

大峠強襲以来ですね、あづさ2号さん。
本日は宜しく願いますm(_ _)m。



広〜ぉい現県道、そこからチョロっと道がある。


ここが起点なのか?普通解らないから。


「旧道」
 燃え尽きたかのように真っ赤に錆びた支柱が、独特の味を演出していた。
・・・
いきなりの豪速球である。
 その直ぐ先にはちゃんと?県道表記が在った。
道案内を買って出てくれたあづさ氏の瀬郎さんは熟れた動きでか細い県道を渡り走ってゆく。



 田園のほぼ農
道な県道は小さな集落で山脈に平行に走る我が身を翻し、やおらに山に一直線に進んでゆく。
 つーか、この交差点で曲がるって、なんら表記らしいモノが無いんだけど(爆
フツー直進しちゃう罠。
 ここも鮮やかに身を翻し左折する瀬郎さん。もう幾度と無く来るので走行パターンはレコードラインと化してますなぁ。

水を得た魚の様に田舎道を走る。
・・?関東に出たのに田舎道?。



橋を渡って十字路を左折。もちろん表示等無いのが"険"道の証?。


左折しても何も無い。正面の山が福島県民ゆかり?の加波山ですな。
つくづく三島づいてるナ。




「出た!!!!↑」
でもあまりに長閑で、通行不能の文字が儚く感じるなぁ。




その反対側にも県道表記がある。


 部落の家並みが途切れる刹那に
「通行不能」の看板と県道表示板が現れる。写真を撮っていよいよゲートが・・・無い。
「封鎖とか無いの?」
「無いっス」
 そんな胸張って言われても・・・つーか「左折する林道の方が高規格道路」だ。
 まあ、アリガチって言やありがちなんだが、
ここまで何も無いと最早高潔なイメージすら感じるなぁ。
茨城県太っ腹っていうか。
(= =;)/

 トラブルは忘れた頃に
2

 
さて、取り敢えず峠まで登ってみます。



放置プレイもここ迄来ると潔し!事の善悪はともかくナ。


 県道の登りは既に下手な林道より激しいモーグルと排水用の土盛りで、巧く合わせると軽々とフロントアップのままジャンプして登ってゆくニコT。
 漁夫の理を得た岩魚の様に素早く遡上する久呂井瀬郎。カメラ片手では流石にあづさ氏との距離が付いて、MRは止む無くカメラを仕舞うと猛然と追い始めた。対向するバイクと擦れ違いつつ標高を上げてゆく。と、その先であづさ氏が見通しの効くコーナーで待っていてくれたので小休止。


見晴らしの良い所で写真なんか撮ってみます。
「あ、外れてる」
「ありゃりゃ」

 先日某ヤップで転倒して曲げてしまったライトガードからライト本体が"ポロン"と外れてぶら下がっていた。リード線でかろうじて繋がっている。
取り敢えずライト本体をボディに嵌め込みます、がやっぱ緩いなぁ・・。
「取り敢えずこれで」


最初は普通の砂利道。


登り始めると荒れ始める。



対向するバイク!サインを送る暇がない(爆。
この日は自転車や四駆のグループも見掛けた。


このコーナーが唯一見晴らしのある場所らしい。ん?何か外れてね?
Photo by AZUSA No-2

「大丈夫ですかねぇ?」
 その時、峠の方向からチャリンコが下って来た。
なまじバイクより速いスピードで山チャリがダウンヒルを敢行している。
「何なんだ?この道は」
 そう、実はこの県道は廃道異種格闘技がテレビ放映時間とは関係ナシに常時行われる県道だったのである。



嵌めてみた所、ちょっとユルい。
Photo by AZUSA No-2


北関東を望む。土地勘が無いので何処がどうやら・・・?。


「行きましょう」
 
再び二人は峠に向かって走りだした。
コーナーもいよいよつづら折れの様相と成って、路面にもウネウネと溝が出来て、それを道幅一杯の排水盛り土が受け止めてゆく。
何度も何度も・・。
 ヘアピン手前の短い直線から体勢を整え、排水路ジャンプを繰り返すのが楽しくなって来る。
 しかし調子に乗ってサオ建ち大ジャンプをカマすと、例の
ヘッドライトがロケットパンチの様に飛び出して驚いた。
「ああっ!リード線がぁ!!」
 慣性任せに打ち上げられたライトはビン!!と張ったままバイクのフロントに引っ張られて楕円運動を起こし、ヘッドライト本体をフロントフォークに打ち付ける。
 慌てて停まりライトを見るとしっかり点灯していて一安心、
千切れて飛んで行かなくて本当に良かった。(爆


いよいよ本領発揮のあづさ。


段々周りの風景に空が増えてゆく。



「有線ロケットパンチ!!」
マジンガーZの出力は65万馬力、肘先の自重を体重20tの5%、1tとして出力を光速で割り、
さらに9.8で割ると、その射程は1cmらしいが・・・。(参考:空想科学読本1より)



 何か無いかと工具を漁ると、パンク修理用のゴムパッキンが在ったのでくわえ込ませると大丈夫そうだ、念の為に一度外して接着剤側のラベルを剥がし、再度挟み込む。

 遅れて走り出すと、峠の手前のコーナーで待ち草臥れたあづさ氏が再びカメラを持ち直し構えていた。無事収めて貰うと直ぐに峠だった。
 峠というより窪地の十字路の様な一本杉峠に辿り着いた。

もう一度停車して緩み確認、
行けそうだ。


写真右奥からやって来た険道はここで林道と交差し、峠を降りてゆく
名前の通りの「一本杉」とレリーフがある。


 人外魔境の廃県道へ
3

 常設廃険道異種格闘技会場である茨城険道218号線一本杉峠
 様々な乗り物が夫々峠の覇権を狙って(嘘)壮絶なバトルを繰り広げていた。(違w
 そういえば集合場所であづさ氏と談笑している時にそれらしい四駆の集団を目撃したが、彼等もここに来ているのだろうか?


 峠には立派なレリーフの銘板とそれらしい杉の木が鎮座していた。

交差する林道は丸山線と言う様だ。


茨城ふるさとの道百選に選ばれた道。
「廃道十選」
の間違いでは?。


クロスする林道は林道丸山線だ。あづさ氏や他サイトでも、この林道は何の変哲も無い普通林道と言う評価である。
  歴史のある古道なのか峠には幾つかの標識が在ったが、皆ボロボロだ。あまり管理されてる感じではない。石の標柱には「茨城ふるさとの道百選」とある。
そして我々の目前には、それこそ荒れた林道と思えるいでたちの茨城険道218号線がさながら羅生門の佇まいで渦巻く妖気を発散していた。
「ここからですよ」峠のマイスターが細く笑んで西側の真壁が真骨頂なのだという。



U字形の経線で尾根沿いを南北に走る丸山線。険道は入口正面に通行者向けの警告を建てて佇んでいた。
だが、
やはりゲートらしきモノは無い。


 
魔界に戻るリュークの様な笑みを浮かべて、楽しそうに下り始めるあづさ氏。 

 下りの傾斜は並みだが既に最初から路面の轍がスゴい。下り始めて100mで普通車はギブアップである。だが、ノーマルのジムニーは大丈夫だろう。バイクで下るにも少々骨かな。
 しかも下る毎に車幅のV字構が深くなってゆく。水気の在る所は既に大分滑り易い。
道路の半分が落ち込む様に抉られた道が10m程度続くところもあった。
「あれ?ここは・・・」

 先行のあづさ氏がバイクを止めて撮影を始めた。
 どうやら2月にXRで行こう管理人みや氏と走った際は無かった新たな路面崩壊らしい。
「僅か2ヶ月を切るペースで荒れてるのか?」
「いかに雨が多いとはいえ、異常ですねぇ」

 刻一刻とまるで生きている様な道路の変化なのだ。本来県道を横切っていた側溝が溢れ、道路に直接水を流している様だ。
 その後一時的に路面は回復するが、それでも並みの林道からすれば十分荒れている。そして先には・・・?
「なんだこれは?」
 あづさ氏の体が大きくウネッた場所はまるでオフロードコースのような?よく四駆のトライアルコースに在るような変則ウォッシュボードのようだ。
そして氏(死?)のダンスが始まる。


普通のダートという"罠"。

ズブぬれの道を、

ハマりにゆく。

これが本性か?



「昨今の険道のありようを見る」放置プレイ、素敵だなぁ・・(笑



何とか撮影する様を
撮影されている>俺。
Photo by AZUSA No-2

 この辺から段々ジムニーなんかでもノーマルだと軽くヤバい。
 露出した岩の間の砂は幾台もの車両のタイヤによるホイルスピンで溝が出来ている。一度雨となれば雨水に溝は更に洗い流されるのだろう。
まさに洗濯岩!

そして更にその先には・・・?

いよいよ
魔境険道が牙を剥く!!!