次の次の廃道に逝く。。 |
ただ、見て欲しい。 先人の残した、この長大なトンネルの末路を。 かつて隧道と呼ばれた時代に手作業のみで開かれた悲願の道を、 その悲運の結末を。 懐かしい時代の国道。 そして、隧道。 これは遺構というには、あまりに現実的である。 |
廃道となって久しい旧道13号線。 福島側に比べて、その改良は主にトンネル関係に集中していた。 全面砂利引きの旧国道は福島側に比べて狭く感じる。 それ故、荒廃も激しい。 |
ご使用上の注意! このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。 走行距離は主にバイクで測定し、 旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。 また、掲載される内容は大変危険です。 当サイト掲載内容によるいかなる被害も、 当方は保証致しません。 |
廃道日記(Riding・Report)008 |
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勿論、 |
旧国道13号線分岐点。 写真位置が現在の国道13号 「栗子ハイウエー」の末端位置である。 旧道は現在、 (株)米沢砕石場の敷地となっている。 写真左手に沢があり、 それを挟んだ隣が米沢スキー場だ。 |
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ゲート手前のY字路で待ち合わせ。 って、左手も旧道じゃん! |
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一目で「廃橋?」 と疑う程草臥れている。 瀧岩上橋。初代は明治8年竣工。 この橋は例の昭和8年の改修工事リストに外れている。 その親柱には「昭和7年竣工」とある? この為、 明治の石橋がどのような経路で廃橋となり 立て替えられたのかは不明である。 |
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砕石所の敷地に向かう水路管とともにしっかりしている写真左手の欄干と、 何も無いのにもうボロボロの右手の欄干。 この違いはなんだろう? |
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管理された林道はここまで。 四角い鉄の箱はどうやら井戸。吹き上げる澄んだ地下水が心和ませる。 |
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「振り向けば廃道」 ・・・・・・ まあ、お約束というか・・・。 轍は2台分しかない。自転車の跡もない。 「07'一番乗りだ」 |
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新沢橋辺りの8段返しを見た後では「これが同じ国道か?」と 目を疑う程、こじんまりした山形側。 |
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倒木を処理した跡がある。 誰かがみんなの為に出来る事をしている。 実はS字コーナーなんだが。 何だか全く解りません。 (T^T)。 居た!。 このヘアピンから急に道路幅が広く刈 山の法面に石積みが見られる。 |
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枝を折り曲げ、通路を確保する。 そうした一連の行為が通行の足枷となる。 「押して歩こう」 ここだけは、行きも帰りもバイクから降りた。 |
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「橋がある!」 名称が解らないが短いコンクリート橋がかかっている。 |
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足下の擁壁は8m程ある。 沢を越え、バイクは駆け上がる。 |
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擁壁側には排水路がある。しかしすでに本来の機能は失われていた。。 見事なまでに腐葉土化した路肩をバイクで掘り起こす。 |
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「疲れたから先(先頭)良いかい?」 「いーよ」 路肩が崩壊し、道幅が半分以下となる。 伝説の廃道に漢達の轍が刻み込まれる。 ふと顔を上げると、雑木林の先に栗子の稜線が!。 |
最終ヘアピンの一つ手前は、もはや土石流跡。 慎重にラインを見極め、エスコート付きで突破する。 |
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ヘアピンの出口は、 「まるでレンコン畑だ!」 押しても動かないSinさんの愛機。 最終コーナー出口は泥沼。 漢起ちした零度も萎える泥濘だ。 |
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もはや遺構というより遺跡と化している。 万世大路(旧国道13号線)山形側抗口。 |
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「だ〜〜!、なんだあの穴は!」 左が栗子隧道(昭和9年竣工・二代目)右が栗子山隧道(明治14年竣工・初代) |
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既に赤煉瓦は殆どが剥離崩落し、見る影もない栗子隧道山形側抗口。 埋め込まれた扁額と崩れ落ちた煉瓦の段差が、通り過ぎた時間の長さを物語る。 抗口の真下にいるのは、もはや自殺行為である。 |
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トンネルの中、空中に静止するコンクリート。 止まった時間を演出する。 昭和28年にも内部崩落があり、 さらに内壁を厚巻きして補強されている。 |
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二つの抗口前は広場となっているが、かつて三島神社があったとされる所の沢から 大量の土砂が流れ落ち明治抗口前に堆積している。 もともと、明治抗口と昭和抗口は1m以上道床に差がある。昭和道が掘り下げられた為である。 |
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ネットで見る限り、こんな廃れ方をする廃隧道はここくらいだ。 ところで、 写真矢印の所にこんなモノが埋まっているようなのだが・・・。 |
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「たしか明治の抗口って雪が吹き込まない様にワザと曲げたんですよね」 |
猪苗代町宅場前の巨大防雪扉。 勿論、冬場の磐梯山降ろしからエントランスホールを 保護する役目がある。除雪も楽だ。 |
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写真矢印の所にこんなモノが埋まっているような配置予想(妄想?)図・・・。 |
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来た時の3倍のスピードで下ってゆくKimiさん。 あっという間に見えなくなってゆく。 相変わらずの倒木も、もーなれた。 |
只一カ所、見事に当時のままに残る切り通し。 新緑の緑が美しい、まさに古道美。 |
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昭和改修時のままの状態だろう。 よく残ったものだ。 |
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明治の擁壁を割って生えた山桜が可憐な花を咲かせ、 それは苔生した擁壁と見事なコントラストを見せる。 |