「廃林道」なのか・・?。


夏の
"誘われて"
南会津
ツーリング





〜2011"SouthAIZU"DoubleTour!
 Round1-Summer 02〜

久しき夏の林道
 昭和村から再び玉川林道を使って七ヶ岳に戻った4人は、七ヶ岳林道入口のある国道289号線沿いの針入(はにゅう)部落にある簡易郵便局前で再び作戦会議、時間が無いので昼食はとらずにそのまま次の林道に向かう事と成った。
 この時点で総てが初林道と成るNory氏とS氏は半分かやの外状態でyterasawa氏とMRだけのルーティングと化していた。
「MRさんが気になる所は?」
「1本、未確認の林道がありまして」


Photo Album


"一服" 針入の部落にある簡易郵便局でのひとコマ。
カメラが3台もあると誰かが必ず撮っていてくれる。


 そこを含めて後半はまず七ヶ岳林道からリスタートする。
 午後からのメインとなる七ヶ岳は、昭和25年頃の第二期登山ブームの頃に整備された登山ルートを持ち、会津地方では日帰り縦走が可能な山として有名であるらしい。
 その所為か?同年には国道121号線と並走する国鉄会津線(現 会津鉄道)にも「七ヶ岳登山口駅(旧糸沢駅)」が在る。旧国鉄は戦後の登山ブームを後押ししていたのだ。
 メインである広域基幹林道七ヶ岳林道は昭和62年に完成したいわゆる大規模林道で、全長16.3Kmで国道289号線と国道352号線を結ぶ。
 針入の起点から途中の七三郎小屋までのダート区間が11.1Kmあるロングダートを基本に、国道121号線に平行して数本の連絡林道と、この林道の主目的とも言える伐採林道数本で構成される一大林道群である。

 当日の林道は起点側が大荒れで路面を選んで走らないと加速もおぼつかない程である。

広域基幹林道七ヶ岳線、起点!
Pohto:07.7



基幹林道開設はこの看板が建った後の様だ。
七ヶ岳林道が登山口までしか無いよ・・?
Pohto:07.7

基幹林道と言う事もあり道幅は広いので逃げ場は多い。視界の余り利かない山の中腹を登って行く。途中にある4つの橋はいずれも昭和48~52年製で当時最新の橋だ。

 
途中にある護摩沢登山口。Pohto:07.7

 護摩沢登山口を過ぎて視界が開けると、途中から富喜沢林道に分岐する。
「何処かで給油できませんか」
「丁度いいので富喜沢を降りて下のR121で」

「わらびの里」と銘打たれた部落管理地で、普段は見晴らしの良い平凡な砂利道なのだが、今回は違っていた。
 梅雨の雨が多かったのか?路面には初めて見る様な深い轍が、豪華にも深ぁ〜い砂利付きで横たわっていたのだ。



黒森川を渡る! 
Pohto:07.7


しらかばも散見する七ヶ岳林道
Pohto:07.7



「わらびの里」
春頃は人混みなのかもしれない・・?


「て、停車する場所が無い・・・」
 下手なブレーキングだと
砂利が轍に引きずり込む罠。
 結局そのまま降りてしまうと、予定通りの給油を告げる通り雨が行き過ぎる。再び同じ場所に戻って来ると、山は待っていたかの様に光を戻す。

 富喜沢林道の隣りに寄り添う様にある入口が林道古絵峠線で、これを登って針入に戻る周遊するコース取りとなる。ところがこの古絵峠線も壊滅的に荒れていて、まさにウオッシュボードと呼ぶに相応しい状況であった。
 ここも富喜沢同様、撮影に止まれば再発進も難しいと判断して一気に駆け上がる。都合2つのY字路があり、最初に出くわすのが道なり直進の久戸沢林道で、これは前回(08')通行止めだった所だ。

 元に戻るのは左折に成る方、特に表記はないが多分古絵峠線を上り詰める。
久戸沢林道分岐から上はあまり荒れてない。多分峠付近で名前が変わり、下りは小桧山線となる。
 路面は変わらないが、相変わらず鬱蒼とした植林の中をウネウネと走るルートだ。初めて夏場に走ったが、思った以上に雑草がウザい。起点表記のあるY字路に到達しても曲がらず直進すると今度は泥濘も混じって来る。
 この道は伐採道の域にあるものだが、組み合わせると七ヶ岳林道の途中に戻る事が出来る。 4台はいきなり田圃の端に出た。正面に見慣れた作業小屋を見付ける。
そして、来た。問題の林道へ。



林道古絵峠線も荒れ放題で写真が無い。
Pohto:07.7


直進が久戸沢林道、ここが起点。
林道古絵峠線はここを左折。


「一旦七ヶ岳林道に出る」直ぐに反転、この道を戻るのだか(爆


●黒森林道?
 実はツーリング後に検索してほぼ同じ場所を辿る映像を見付け、黒森林道と思った訳だが、手持ちの地図や現地の案内地図からすると「箕沢林道」ではないか?と思う。
 因みに現七ヶ岳林道こそが黒森山の北側を黒森沢とともに西進してゆくのだ。
だが、この日の時点では解らない
謎の林道は・・・甲子林道も腰を抜かす破滅的な状況であった。

「どうします?」
 鴨沼(七ヶ岳林道起点案内板に因ればしぎ沼とあるが)はどんな地図にも一つしか存在せず、間違い無く道も同じ、しかも道自体が七ヶ岳登山道にもなっているのだ。この林道を登ると富喜沢林道のT字路に出る。そこが下岳(七岳)の登山口でもあるのだ。
 久し振りの来訪で少々迷うがyterasawa氏のナビに助けて頂く。鴨沼を過ぎると道が極端に悪くなり、足下には拳大程の浮き石がゴロゴロとしている。ダブルトラックを縫う様に洗掘が現れ、道はちょっとした沢登りの様相に成った。
 先頭のMRが轍に取られてストップ、すかさず手を振ってS氏ら後続3台が止まらずに登り続ける。その先には通行を途絶する河原の様な、いや沢の合流点と化した林道が在った。
 先に着いた3人が呆然とその様を見詰めていた。

この連絡道の名称は不明である。
Pohto:07.7


これが問題の作業小屋だ。
Pohto:07.7



「既に甲子林道状態?」
鴨沼の隣り、河原の様な道を進む。



いよいよキタかな?。


うわあぁ、沢?。


これが林道?。

「もうちょっと先にいってみましょう」
 ここだけなら良いのだが・・・・そう思いつつ言い出しっぺは更に奥へ!
 道幅の約6割が沢と化した所で、登るには絶望的な路面状況となった。
「それでもここまでキタ!」
なんだか嬉しそうなS氏
「流石に登るのは無理ですね。」とyterasawa氏。何は無くても記念撮影をして、今日の所は引き返した。

 流石に下りは猛烈に手強い。Nory氏も転倒する波乱にKTMのハンドルガードのナット脱落のオマケまで付いて、ここでタイムリミットが訪れた。
 



マジで?


●サヨナラは言わない
「何だか変な所ばっかり案内してすみません」
「いえいえ、また機会があれば」


 七ヶ岳林道の開削記念碑の所で解散の折にお二人に謝ったが、お二人の顔は満面の笑みで救われた感があった。
 3時半、七三郎小屋は七ヶ岳林道の本線ダート末端である。ここから本線を降りて、国道121号線で別れた。
 Nory氏とyterasawa氏は自宅まで300Kmの家路を急ぐ。
 MRとSは一路田島へバイクを飛ばすが、途中でコイン洗車をゲット。帰り時間が暗くなりそうなので、MRはここで洗車モードになる。
「Sぅ、ハラ減ってない?」
「そう言えば、減って来ましたねぇ」
朝食を採ったのは朝5時前だろう?言われるまで忘れていたかの様だ。


下りならまだ逝ける?
でももう時間が無い・・・(血泪w。



記念碑前で記念撮影。ベタベタだけど外せないよな、ココは。



そして・・・
解散。

 そこでDTMではお馴染みの塔のへつり近くのカツ丼屋に廻って、早めの夕食と成った。
向かいのシェルスタンドで相棒の腹も満たす。
「速かったですよねぇ、あの二人」
「KTMの安定性には舌を巻くなぁ、こっちが泳いでいても、相手はキッチリグリップしてるもん」
等々、本日の反省会が始まる。
「とにかく、あの林道は秋にこなきゃ。双方下れば何とか逝けるかもしれない」 廃道となる道の賞味期限は短い。一冬越せば恐らく通過は叶うまい。
「俺も呼んで下さいよ」と、既にヤル気のS。
しかし二人の予想以上に、自然の力はモーレツだったのである。







〜2011"SouthAIZU"DoubleTour! Round2-Autumn 03〜
そして秋の南会津へ。
Round1-Summer 01
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Round2-Autumn 03
2011秋の紅葉Tout!
Round2-Autumn 04
2011秋の紅葉Tout!