林道日記(0ff-Road・Diary)


ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。


このContentsは、適当に増殖します。

●三陸の森林は海洋生物のために在ると言う。
豊かな山のミネラルが
川から海に
流れ込み、
海が豊かになると言う。

その山を走る。


聖書ツーリングマップル
東北担当の賀曽利氏が推奨の
峰越え林道。
その実力は?




林道日記
(0ff-Road・Diary)


Iw-305
平田坂林道

長井林道への前哨戦「平田坂林道」


この林道の起点は橋から始まる。その名も
「平田坂橋」そのまんまやねん。


昭和43年8月竣工。


「平田坂橋」銘板は障害物が多く、
非常に読み難い。



ここに林道標柱が捕われている。


橋を渡るとすぐ左コーナーで登坂開始!。


聖書が推奨する峯越え林道。中核で  ある長井林道の枝林道。
 大槌営林署管轄である平田坂林道は、大槌川沿いに開ける集落の大字高清水地区から平田山の裾野を越えて尾根隣である南側の小槌川沿い長井地区に抜ける林道である。
 旅すがら、本来なら大槌町の林業の歴史なんか紐解きながらの解説だと面白いのだが、あくまで通りすがりのなので個人的な考え方として書いておく。

左コーナー手前に「治山ダム」の標識と山火事防止看板。ダム名は解読不能。



「山塊を大きくターン!!」よく締った車通りの多い道は、
大槌川の支流の沢沿いに登って行く。沢名は失念。



 先に長井林道を見ているので、と書き出しておいて、
どんな営林でも当然拓けた川沿いに始まるのが普通で、林鉄だろうが林道だろうがだんだん木材を求めて奥に行くのが普通である。
 当然開発は大槌川沿いに始まり尾根ごえして小槌川沿いに深く分入って行くと考えるのが妥当だと思う。

 勿論。海から小槌川を遡って開発という事もあるが、営林署が何処を起点に広域管理を考える場合に、もっとも拓けた大槌川に事務所を構えて然るべきである。


「けっこう急坂だな」。


いきなり「ヘアピン180°回頭!!!」下は暗渠である。


さっきの沢に戻ってゆく!>アリガチアリガチ。


「大槌営林署」謹製。


「掘岩橋」凄い名前だな、オイ。


と、考えると平田坂林道はまさに管理林道として当然ここにあるべき道だろう。重要路線であると思われるが「現在」もそうかは判らない。
TouringMapple-R2019.1版に掲載済み。オススメ表示付き。

「では行ってみようか」
■林道平田坂線
区間総延長:約6.34Km
 舗装区間(全線未舗装)

では、そんなイメージスケール?で行ってみよう。
 岩手県道26号線から隣に流れる大槌川に掛かるその名もズバリ
「平田坂橋」がまさに林道の起点である様だ。
 捻りも何も無い豪速球な起点である。昭和43年8月竣工と銘板にあるが、察するに2代目か3代目くらいの橋と邪推する。

林道そのものの銘板は見当たらない。
いや、あった。
 
完全な焼きオニギリで、しかも今背面を鋭意調理中。縛ってあって前が見えない(爆!


昭和52年3月竣工。
小さな沢をクランク状に渡っている。



故に「読み方が正しいかどうか?」
永遠に確認不能。


↑「最初の峠」
これがGPS上の標高最高地にして名無しの峠、
標高378m



下り始めた林道をゆく。


まだ下っている。


やっと緩やかに?まだ下る。


土場に出た、地図上では広い尾根沿いの平地。

 本林道は聖書ツーリングマップルに加曽利氏が記載した林道である。聖書によれば延長6.7kmの峰越え林道で(2017年版より)とある。
 名前からしてモーレツな激坂でもありそうだが、開削当時の非力な鉄道や自動車ではどんな所も激坂だ。
 イマドキのセロー君ならフルペイでも多分問題無いだろう、と登って行く。
 地図によれば長井林道はこの区域では枝道であり地図に太く書かれたお勧めルートは長井に右折せずにそのまま直進して種戸川沿いを登り、新山高原の牧草地に辿り着く。
 ウィンドパーク(風力発電所)がある所だ。残念んがら今回はこの林道から長井林道に向うだけだが(笑w
 
大槌営林署の名前が入る「山火事注意」看板を横目にトツゲキ開始!

 林道は見通しがあまり良く無いままに地図に名前の無い沢と共に急速に登って行く。二番目の橋に堀岩橋・昭和52年3月竣工とあり、たぶんこれがこの沢の名前ではなかろうか?と推測する。
 
路面状態は良い、程よく引き締まった砂利の少ない山道だ。
 
付かず離れずの沢が初めて距離取り始めたと思ったら広い広場、かつての大規模な土場の跡が現れる。

 土場で緩やかだった林道が再びヘアピンを駆使して登り始めると林道が轍を打ち始め徐々に深さを増してゆく。
あまり車が入っていないな?

貯木場にある伐採木だが、ここ2〜3日の物では無さそうだ。


「再び登り始める平田坂林道」。
いよいよ地図上のウネウネ区間に入る?


 峠はおおまかに2つあり、最初の峠をこえると一旦長い下りに転じて、
山尾根沿いに広がる高原のような所に出る。
 実際に営林署の貯木場でもある要だ。その後再び林道はのぼりに転じる。最後の坂道は直線主体の猛烈な激坂で、これを登っていく。
 
GPS上の地図にはここに「平田坂」の地名が入っている。


ヘアピンに見えて実は三叉路。
その先に作業道が隠れている。


車の気配が無くなると
道が荒れ出す
(笑


ここが地図に言う「平田坂?」写真以上に勾配は急!!


 そして唐突に見晴らしの良い崖ップチに道が翻る。ここが最後の峠か?さらに分岐が在って上にも行けそうだがフルペイなので自粛する。イカン、後日KLX125でトツゲキしたくなるような枝道だ。崖っプチの二つ目の峠を越えて再び林道は下りに転じる。
 
あとは下りだ。
 
眼下には山・やま・山・・・遠野に来たと実感する山深さだ。そして道がウネウネと無節操に曲がりくねって降りてゆく。ここにきてやや砂利が多い感じがする。


登りがユルく成って来た。
ポツポツと法面や路肩に補強が見られる。


「二つ目の峠を突破!!!」分岐がある。
KLXならトツゲキしてる所だが、ここは笑ってコラえて。



峠、看板、古タイヤによる侵入禁止。「峠には何でもある」



山地災害が発生する恐れがありますので、大雨・地震等が発生したときは、十分注意して下さい。

 実は長井側は標高が高く(終点側300m)、高清水側(起点標高72m)から登りは延々と続く行程だったのだ。
 
 長井側の下りも中盤から溝を挟んで荒れ始める。溝の底も岩盤か粗い拳大の瓦礫がゴロゴロし始める。
 
下に行くに従って最初や溝だったのが幅が広がり、さらにガレてゆく。


「治山ダム」その脇に細い道。


下りもけっこう急で、しかも「荒れてる」


相変わらずの下りだがこの直線区間は少し緩やか。
「あそこがさっきの峠だ」


 そして最後の合流点、
長井側の出口はほぼ多々石林道だな?林道が川に成る程のゲリラ豪雨があったらしく、路盤が流れ出て長井線のアスファルトまで砂利が流れ出ていた。
 浮き石でもって行かれるフロントをどうにか制して、無事終点まで辿り着いたのだった。

 盛大に流水して道の表面が削ぎ落とされた平田山林道長井側終点。
 
この出口、豪華な作りだった。


洗掘がだんだん広がって行く!
「マジか!?」


「なんだこりゃぁ」ココハ カワ デチュカ?。


アスファルトに5m以上被ってる。
「浮き砂利で停車出来ん!?」


 
村道長井線が上下二つに分岐し、下が本線、上が林道入口も兼ねるT字路になっていて、本線に営林車両が邪魔にならないろうにしていた。
「あ、もしかして現場設営の積み込みプラットホーム?」
 あくまで個人的妄想だがもともとここは木材の積み込み土場だったのかもしれない。


長井林道入口方面(右折/西へ登り)



下長井部落(至る大槌町内)


調査日(18/5/5)の状況
 
 旧長井林道に接続された、全線に渡って標準的な未舗装のロングダートである。
 途中に何本か(実は本数を失念)か支線があるようだが、その殆どが薮に没している。状況から思うに伐採の為の作業道の成れの果てだと思う。
 本編にも書いたが起点と終点の高低差が400m近くあり起点側からだと全体の7割が登りとなる。
 そして終点手前の300m怒濤の下りガレ場が、あなたのお越しをお待ちしている筈だ。


やっぱ(元)土場!! 外から見るとこんな感じ。