次の林道に進む。

林道日記(0ff-Road・Diary)


ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。


このContentsは、適当に増殖します。

●三陸の森林は海洋生物のために在ると言う。

豊かな山のミネラルが
川から海に流れ込み、
海が豊かになると言う。

その山を走る。


聖書ツーリングマップルにも載らない
御当地林道は
太公望の為の
アクセスルートなのか?




林道日記
(0ff-Road・Diary)


Iw-306-1
船越林道(仮)

名も無き半島の林道「船越林道(仮)


「建設中の大浦港堤防」(来訪は2018)


●登山ルートに組み込まれる地元生活林道の正体は釣り人御用達林道。
■船越林道・本線
(船越半島/山田町)
概要
 この日、船越半島にある船越家族旅行村でキャンプ一泊した翌朝5時前、当然の様に早く起きてしまったMRは、セロー君を押してキャンプ場から出ると昨晩見ていた地図の半島を周回する、多分林道に向かった。


この時はまだ全部の基礎工事が終わって無い。


津波被災を免れた民家の裏から始まるこの林道、多分町道だ。
便宜上、このHPでは「船越林道(仮)とさせて頂きます


 船越半島の主峰は北側にある霞露ヶ岳(かろがだけ/504.2m)で、どうやら周遊する林道は半島北側の首根っこにある大浦漁港の端から始まり半島を半周した所で遊歩道になる様だ。
 海を見渡せる林道は山育ちのオイラには憧れのパターンではあるが、まあ遊歩道の具合も見ながら行ってみようと昨晩思っていたのだ。
 林道自体は海からおおよそ30mくらいの高さに道があり、地図を見て行くと奥に行く毎に道は標高を上げてゆく様だ。


町道にしとくのは勿体無い、良い林道だな。


倒木アリ!!>早朝だからねぇ、アリガチアリガチ。


 
また、途中にも分岐が二つあり、起点から最初の三叉路を右折してゆくと多々羅山まで行かずに尾根沿いを分断して南側の漁港南側に舗装路として出る様である。また浜に降りる道もあるようだ。
 もう一本は通常のロードマップには記載が無く、国土地理院のWebMapには出るピストン林道のようだ。

 林道自体は治山工事か灯台建設か、営林も含めて公共事業として作られたのだろうと推測する。
 ちなみに林道とMRは謳っているが、多分山田町の町道?号線であろうと予測した。


「森林構造改善林道 焼石線」
聞いた事のない林道だな?


林業構造改善事業の一環として全国987地域に林道開設や生産設備を充実させた計画。


ご来光の時間だ。


三叉路、ここには林道標柱がある。


サビで読めん!!。


支線には行かず、まず本線を登る。


二つ目の三叉路を左折。これが対岸の漉磯(すくいそ)地区に出る半島分断路線だ


 地図にも名称表記が無く、現場でも標柱の発見に行き当たらなかったので、当ページでは都合上名称を
「船越林道」として記述するのであしからず。
 
船越林道・本線
総距離7.43Km(全線未舗装)。
TouringMapple-R2019.1版に掲載なし。ピストン林道です。
 船越半島の北側を周回する林道、おそらくは町道。
 竣工年月日は不明、名称を表記するものも現塲にはない。


再び本線を登る。
比較的見通しの良い所ではスピードも乗る。


「いい感じの林道だよ」
標高も100mをこえると登りもゆるやかな部分が


道も民家の裏から裏山に入る感じで起点とか全く感じさせない。こんなところも林道では無く町道を感じさせる。
 路地から入ると5mほど、手前の家の屋根がすぐ隣に眺める所でダートに変わる。
 見下ろすろ15mほど下に今通ってきた大浦漁港の工事中の防波堤(取材は2018/5/4)を俯瞰する。
 高さ12mはあろうかと言う大突堤も上から見るとまるでオモチャの城だ。
 大浦港は工事中の防波堤と真新しい漁港設備以外、海沿いに民家がない。
 あの震災以来津波でで長された元の位置にもう住宅は立てられないのだろう。
「では行ってみようか」
 林道は実に快適なフラットダートで、きっと詐欺に違いないと訝しむ程だ。と、思ったらいきなり倒木(笑。

 師匠に教え込まれた通り、安易に撤去せずにギリギリを通過する。どうやら今日最初の通行車両のようだ、どんなコトであれバージンという響きには弱い。
 林道は少しずつ標高を上げつつ右へ右へと半島の外周に沿って回り込んでゆく。谷間に当たる部分で最初の分岐が現れた。もうヘロヘロの標柱だが今日初めて出会う。
「林業構造改善林道 焼石線」なんだそれ?構造改善林道?
 
これは、昭和四十年から始まる林業構造改善事業の一環として全国987地域に林道開設や生産設備を充実させる目的で行われた農林水産省のプロジェクトの様だ。

 GPSを見ると、成る程これが本線から右に登る尾根沿いの登山ルートが終点の林道のようだ。
 まずは本線の確認を優先して、時間があれば登る事と決めて撮影を済ますと前進するが、すぐ隣の谷でまた三叉路がある。
ここからさらに登ってゆく。


車が2台程度停められる、その先に道?


誰か歩いている、マニア道?


再び登りはじめる。
半島半周の筈だが結構長い。





「これか?南の海岸に出るルート」
 こちらは標柱らしきものが無い、これも町道扱いの林道か?地図で見た半島の南北を結ぶ林道と推測する。こちらもさておき、そのまま本線に向けて左折する。
 半島を半周する林道はこ
今度は左手(海側)に下る三叉路が現れる。

告ぐ
一、9月1日より11月10日迄の期間許可なく入山すると罰金参拾万を徴収する。
二、松茸一本取っても右と同様罰金参拾万円を徴収する。
         大浦沖山組合

↑「下りの支線が!!
入江か?海に出られるのか!!!」
夢見るオヤジの妄想か?


登りがキツい!!
ううん?流石に廃道なのか?


「この告知、本線の方か?」。
入江に下る方かと思ったが松茸盗んだら罰金参拾万だもんな。


 車両が入れる幅があるのは最初の二箇所で、特に二つ目には「漁業関係者以外立ち入り禁止」旨の看板が立つ。しかしここはブレる事なく本線を選択して突き進む。
 双方の枝道とも霞露ヶ岳の沢筋に車道が作られている様で、本線はその豊かな沢を暗渠で超えてゆく。
 林道は標高をぐんぐんと上げてゆき、起点が標高36mなのにいつしか150mを超えて遠く山田湾を見下ろす展望を見せる。


7Kmの林道に20m足らずのガードレール?。



こここから山田湾が良く見える。


もはやなんの標識かも判らない。
クチャクチャになってるよ。


緩やかに登ってゆく。


道は湾を過ぎてついに太平洋側へ。湾を抜けてから激坂はほぼ収束。


地図にある沢を暗渠で越えて行く。
こうして緑豊かな山の養分が海に運ばれて行く。


 対岸に見える灯台は明神崎か?名前からしてきっと赤白の六神合体ロボが眠ってるんだろう。

 ところで、かなり高いところに通る林道にもかかわらず、何故か定期的に駐車スペースらしき空き地があり、必ずと行っていい程にその先に細いマニア道があるのだ。

 これはきっと太公望専用通路に違いないだろうと予測する。時間があれば行ってみたい気がするがキリが無いので今日は諦めよう。勿論地図にはそんな表記は、あ、岬にはある
 そんな訳で
登山客よりも絶対釣り人の方が林道に入り込んでるだろう、当然路面状態は良好、全線に渡ってよく引き締まった破綻ない道が続いている。

 特にある程度標高が上がると傾斜も緩やかで比較的見通しのきく直線区間が出てくる。

 眼下に美しいリアス式海岸と太平洋を眺めて青空と木漏れ日を交互に浴びて誰もいない林道を走るのはサイコーだ。
 
いや待て、誰かいるかもしれないのでブラインドコーナーは十分に減速して走ろう。


見事な切り通し。
大体、仮宿崎と小根ヶ崎のまん中辺りか?


その裏にも駐車場と道が。
完全にガケ、もはやクライミング(笑


「多分この辺が小根ヶ崎」旧道?があってしかも広々駐車スペースがある。


 比較的広めの林道ではあるが普通車の離合は難しい道幅だし、海側にガードレールが設置されている所は殆どない。さっきのマニア道みたいに崖から落ちたらシャレにならん。
 
そして半島を約半周した所で唐突に林道は終了する。
 標高は実に195m、最後は車5台程度が駐車できるスペースに船越半島の観光案内板が設置されていた。



岬までバイクで行けるのか?。


ムリ無理ィ〜〜〜〜!
突然尾根沿いのガケで、しかもロープ付きだよ。


もうすぐ終点だな?


「終点土場!!!」車道はここまで、看板がある。


「微妙な眺望」禁漁区の看板がある(さっきのもコレかな?)
育って来た木々で下が見えない。




30°くらいのカントの付いた斜面を上がる登山道。これはトライアル車の領分ですよ。
霞露ヶ岳(かろがだけ/504.2m)まで徒歩20分とある。

  なんか行けそうな感じなのでちょっと登って見ると、イヤイヤこりゃトライアル車の領分だな?
 
しかも落ちれば確実な死である。取り敢えず撮影の後撤収した。


「←霞露ヶ岳


KLXならトツゲキしてる所だが、ここは笑ってコラえて。

林道日記(0ff-Road・Diary)  Iw-306-1.5 船越林道/ある支線


さあ、入江に降りてみよう。看板が入江と無関係?の様だし。



告ぐ
一、9月1日より11月10日迄の期間許可なく入山すると罰金参拾万。
二、松茸一本取っても右と同様罰金参拾万円。大浦沖山組合

帰り道、先ほどの浜へ降りる道を下って見る。
 入江の砂浜にバイクで降りるという間違った妄想の元トツゲキ(笑
 緑豊かな沢沿いの道は豊かというより鬱蒼としていて、最近車が下りた気配はない。
というか猛烈な急坂のスイッチバックだ。
 近年の若年ドライバーにはもう解らないであろう道だよ。
 四駆の軽虎じゃなきゃ入り込めない狭さだ。だが、バイクでターンは全く問題なくあっという間に2段を下りて海岸まで4〜50mまで近づく。僅か370m程で43mも一気に降りる、が!


かなりの激坂、しかも狭い上にガケ崩れ。


コーナーが異常にコンパクトだ。
コレはもしや伝説の(笑



「スイッチバック!!」慶虎であっても一発で転回出来ない。


「は、橋死んでるぅ〜」
 沢と共に降りて来た道は最後にその沢を渡って海岸に降りていくのだが、岩場に設えた木製の橋は土砂崩れとも排水不良とも取れる土砂で水を浴びて既に強度を失い、バイクどころか人間も保たない程に老朽化していた。
 呆然と佇むMRの脇を、いや実際には相当距離があるのだがよく響くディーゼルエンジン音とともに漁船が通過してゆく。


沢の出口か?



「お!!海岸線」
行けるのかっ、あの入江まで。

ここが橋の上、袂。
ただの泥濘に落ち葉という感じだ、ヤバい。


 
乗組員が岩棚を見上げてMRと目が合ったような気がした、そんな近さを感じたのだ。

 我に返って現場を写真に収めると、携帯が6時半のアラームを鳴らしていた。
 気を取り直して、MRはローストセロー君をUターンさせ、あのスイッチバックを登るのだった。


林道日記(0ff-Road・Diary)  Iw-306-2 支線林道


今度は右へ!! 半島の反対側に向かい前進開始。


船越林道・漉磯(すくいそ)支線(仮)
総距離1.35Km(全線未舗装)。

 船越半島には二つの山で構成されている。
 一つは最高峰で、より太平洋側に突き出ている霞露ヶ岳(かろがだけ/504.2m)、もう一つは本州側に挟まれて聳える多々羅山(たたらやま/364.3m)である。
 多々羅山と言っても別に鉄工場がある訳でも山頂近くの岩場に巨大な白い狼が生息してる訳でも無い。
 半島外縁を周回する本線とは対照的に漉磯支線はその二つの山の間にある部落で、林道はその間に割って入るかのように半島を分断している。
 ちなみにそんな道はもう一本、林道の南側に位置して多々羅山の麓から大浦漁港にでる舗装路である。
 
 村道長井線が市道の三叉路まで引き返して来た。改めてGPSをリセットして出発。
 相変わらず標柱などは無いので同じ市道と判断、新港方面にある字名が
「漉磯(すくいそ)なので極めて安直に漉磯支線とする。ここから次の三叉路までは尾根沿いの集落を抜けてざっと3kmほど、そのうちダートで計測したのが1.35Kmである。路線の起点/終点が判ればもっと気の利いた事も言えるが、取り敢えずダート距離だけ明記する。
 船越林道の支線扱いとしたので、このHP上では起点は本線側だ。従って写真は起点から漉磯地区の舗装区間までとさせて頂こう。
では、時間も無いので行って見ますか。
 三叉路からの支線は一転して一直線に山と山の間、つまり鞍部に向かって登っていく。
 路面は美味しい程のフラットダート、本線とは違い必ず通過を約束された道ですが、心のどこかでMRはまだ疑っていた。


二、松茸一本取っても右と同様罰金参拾万円。大浦沖山組合


下りもけっこう急で、しかも「荒れてる」


橋を渡るとすぐ左コーナーで登坂開始!。


下りもけっこう急で、しかも「荒れてる」


下りもけっこう急で、しかも「荒れてる」


やっぱ(元)土場!! 外から見るとこんな感じ。


「やっぱり詐欺じゃないだろうか?」(笑
 森の中のS字コーナーを抜けると、唐突に右手が開け牧草地のような風景に変わる。畑なんかも見えるのでもうすぐ部落だろう?と思ったら案の定民家の屋根が見えて来た。漉磯の部落の端かと思ったら民家の前まで舗装路が来ていたのでちょっと動揺する、というかガッカリする。
 ダートの全長はざっくり1kmちょっとだろう。舗装路の終端に「山田町」名義のデリニエーターを見つけて停車、写真撮影の為にバイクを降りる刹那、結構な勢いで犬に吠えられる。
「おお、ジョンじゃないか!!」と勝手に宇宙生物に寄生された有名な犬の名前で呼ぶMR。
 そのジョン君、よく吠えるが一向にMRとの距離は縮めない。
 面白がって近寄ると逃げるのでそこを記念撮影(笑。いつぞやの狩人と逸れたGPS付きのジョン君よりもツンデレなのでミチツネ君でもいいか。
 GPSの地図上ではまさにここが実線と同路線の境だ、情報は合ってるどころか10数年状態が変わらない事を如実に表していた。
 後追いするジョン君との別れを惜しみつつ、支線を後にする。
 後2本ほど林道があるはずだが7時半を過ぎたので今回のパトロールは終了とした。

 いつ行けるか判らないが、再訪なれば続きをレポしよう。


橋を渡るとすぐ左コーナーで登坂開始!。


下りもけっこう急で、しかも「荒れてる」


橋を渡るとすぐ左コーナーで登坂開始!。


調査日(18/5/5)の状況
 船越半島には4本のダートが存在する(2018年当時)筈だが、今回は2本し
か走れなかったです。
 基本、船越半藤のダートは路面状況が非常に良く、フラットダートの鏡のような林道である。いやまあ、多分超道なんだけど。
船越林道本線など海岸線沿いの部分は路面よりも釣り人や登山者の車や早朝の時間帯に十分注意が必要でしょう。



次の林道に進む。