林道日記(OFF-ROAD・DIARY)

ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、
旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。




かつてダム工事車両を通した小さな隧道には当時の面影もなく、
足下には動力のあるなしにかかわらない
二輪車の轍だけが残る


キャプこのContentsは、適当に増殖します。ション
林道日記(OFF-ROAD・DIARY)036


●山中にひっそりと佇むダム湖に連なる現行林道と管理廃道?。


産ヶ沢林道といえば高湯の県境(旧米沢街道)を思い出す。ここが終点?え??

 福島県境国見といえば七里沢隧道を擁する廃県道107号線山崎峠を思い出すが、今回の産ヶ沢林道も最北端ともいえる白石は鉢森山から県境を越えつつ国見まで連なる小さな尾根筋の一番南側に位置する物件であり、今回突入した産ヶ沢林道終点は半田山公園内に存在する。
 賢明なDTM読者の皆さんには既に察しが付くであろうが、同公園には小坂峠に通ずる林道北口線がある。白石の市道鉢森線・鉢森越河線・越河小原線・伊達沢林道(石母田峠)から宮城と福島の県境を越え、鳥取・小畑・西口林道を走り繋ぐフィナーレと言えよう。
 半田山公園内にはキャンプ場もあり周辺探査のためのベースキャンプにはもってこいだが、丑三つ時に着物を着た江戸後期〜明治時代の半田銀山抗夫に出くわした場合は「南無阿弥陀仏」を詠唱する事を強くお勧めする。(ヲイヲイ…)

TouringMapple2005.3版には、産ヶ沢林道は林道表記どころか点線表記すらない。(広域マップルには点線表示)
藤倉ダム管理道路はダムまで実線道路標記。


Y字路に建つ看板。半田山入り口にもあった通行止め看板も建つ。


 また、写真を見ればお解りと思うが産ヶ沢線は半田山が終点とある。起点は藤倉ダムであるが、道の成り行きから言っても藤倉ダムへの管理道路があるはずであるが、実は廃道である。
 逆に地図上では表記のない方が多い産ヶ沢
林道が今では管理道理の役目をしている風変わり?な林道である。


登山道脇にはマップ表示板もある。この駐車場から半田山山頂までは20分とある。


半田山への登山道入り口、とある。


舗装路と見せ掛けて1Km程で未舗装となる。


基本的に路面状況は良好、長雨で少々轍がある。


2Kmほど入った所でY字路がある。
右が牧場、左が林道本線。



すぐに登山道(画面右)と駐車場がある。牧場への道(画面左)は奥へと続く。


山を3分の2周程すると半田山の裏側にある萱尻(かやじり?)牧場に到達する。




用のない奴は入っちゃダメという町長のお達し。用があっても悪さじゃさらにダメとも書いてある。(翻訳済み)

●桑折町道
 /林道萱尻牧場線(仮名)

区間総延長:約0.6Km
(牧場入り口まで。多分全線未舗装)
概要
 産ヶ沢林道から萱尻牧場に向かう専用道路。牧場の門に施錠されていたため、全長及び終点は確認していない。
地図で見る限りは牧場最深部に北上して終了するようだ。


 
門の脇にはトラックの回転待避場らしき空き地があり、テーブルを置いてランチを採るのに景色のよい所である。

調査日(06/7/30)の状況:
 路面状況は良。つーかまさに通路という感じ。萬歳楽山には横一線に林道小畑線の最端部が見える。


北東に半田山頂上を望む。


北を見ると北口・小畑線を擁する県境、萬歳楽山・馬頭山を見る事が出来る。



●桑折町道/林道産ヶ沢線
区間総延長:約7.6Km(全線未舗装)

概要
 藤倉ダムに注ぐ主水源となる産ヶ沢はその水源を半田山の南西側に発する。この水源を管理する目的で作られたのがこの林道ではないかと思われる。林道の竣工は昭和47年とされる。
 実は15年以上前に一度来ている林道であったが、写真右のY字路から工事中でゆく事叶わず、そのまますっかり忘れ去っていた。一昨年白石〜国見県境ルート開拓の折りにも近くの北口林道まで来たのに残雪通行止めでスルーしてしまい、さる板で指摘を受けるまで綺麗サッパリと忘れていた忘却林道であった。(自慢にならんわ<俺)

待避所もきちんとある優良林道である。いささか面白みにも欠けるが。

 それはさておき、当の林道は?というと、これが林道の見本のような環境・路面状況で、写真をご覧の通り普通の砂利道である。
 今回は終点となる半田山側から突入。この場合、一部が半田山の登山道でもあるため、しばらく南南西に2Kmほど登るが、あとは東に進路を変えて藤倉ダムまでずっと下りである。見通しの効く直線や緩いコーナーもあり、路面状況もあってスピードを乗せやすい林道だが、ダム湖に通う釣り人もいるため、注意は必要である。



Y字路がこの林道の最高度地点。
ここからはひたすら下りだ。


速度表示板がキチンと存在する。
指定速度は20Km/h。


2Kmほど下ると左手に産が沢?
寄り添う様に併走する。

視界が開けると南東に藤倉ダムを目標視認する。林道の先は植物が盛大に繁殖している。


一部のコーナーには路盤補強と舗装が施される。このコーナーは待避所も兼ねて道幅が6m程ある




 林道はゆっくりと南から南東に進路を変え、山脈を周回するかの様に続く。何処で沢を渡ったのかわからないままに沢は道路右側となり、やがて南東に視界が開けると、眼下に藤倉ダムの湖面が見える。この辺の直線は左右から緑が覆い被さり、林道中一番車幅が無い部分である。これを過ぎるといつもの優良林道の姿に戻る。

 下りの勾配が緩く成ってきたな〜?と思う頃、左手ののり面から流水があり林道を濡らし始めると、唐突に左手に湖面を確認する。程なくダムも見え隠れし始め、ダムから約400mの所に駐車場があり、ここで産ヶ沢林道の起点標柱を確認する。駐車場は約3台分のスペースがあるものの、ここで展開するにはいささか窮屈な状態。2回以上の切り返しか、思い切ってダム管理棟前の広場で回頭した方が良さそうだ。
 写真にはオデッセイが写っているが、車幅的に左右を擦る場所もあるのでお勧め致しません。


待避所にジムニー。本日初めての人の気配だ。


判別不明の警戒標識。よくよく見ると「左コーナー」。


産ヶ沢林道のラスト!駐車場からダム湖に降りるスロープがある。


ダム湖が見えるとじきに林道の終点となる。湖には釣り人のボートが浮かぶ。




標柱の竣工年月日は不明。町立の立派な標柱である

 この先はダム本体の敷地となるため路線名は無いと思われる。ちなみに藤倉ダム管理道路の封鎖ゲートまで100m程だ。
 

調査日(06/7/30)の状況:
 路面状況は良。長雨にもかかわらず藤倉ダム付近の路面が濡れてる程度だった。地形的にも盤石ですね。路面も荒れも軽微なものです。


駐車場は車3台分。
よくもまあオデッセイで来たね〜。


産が沢林道起点表記。
最初はダムから上流の半田山に抜ける想定の林道だったが・・・。



キャプこのContentsは、適当に増殖します。ション
林道日記(OFF-ROAD・DIARY)036-2


ダムの奥には見た事のない形状の通行止めゲートが待ち受ける。
さらに驚愕の出来事が!。




●桑折町道/林道藤倉飯坂線
区間総延長:不明(全線未舗装)

概要
 地図上、藤倉ダムを渡って飯坂町北原地区に出るルート。しかし地図上ではまるで道路のように描かれていたダムは歩道階段状態である。さらにダムを渡った先の道路らしき部分はダム湖に崩壊転落しており、もはや徒歩で歩く事すら叶わぬ路面状況?である。
地図の「嘘つき!」(ガセトリビア調で)


調査日(06/7/30)の状況:
 階段といって青く塗られた階段ではありません、念のため。ちなみに青海団の方は高さ3m程度の階段が12段程度ありますからダムの高さは36m位ですな。12階建てビルの高さ?高いよ!
 コンクリート製の階段は斜度もきつくチェーンにて封鎖されている。
 因みに尾根筋に「これだ!」という林道は確認できませんでした。地図上では1Km程度の距離なんですが。

●桑折町道
 /藤倉ダム管理道路。

区間総延長:3.9Km(全線未舗装)

概要
 地図上、藤倉ダムの専用管理道路。全く普通の道路で描かれ、まさか廃道だとは思わない物件だ。しかもこの後登場する素堀の隧道「藤倉隧道」(仮)は地図に描かれた事のない未知の道なのである。(ここでダジャレかい!<俺)


バイクの目前にはコンクリートの急な階段。
これをどうしろ?というのだ?おいらに。


想定内とはいえ、やっぱり消失していた対岸ルート。

ダムから管理道路を望む。突入直後から豪快なつづら折れで高度を下げてゆく。
このような区間が都合3カ所ある。




 藤倉ダムは昭和41年竣工の比較的新しいダムである。農業灌漑を主目的としたダムであるが、下流では町の飲料水の採取も行われている。
 管理道路はこの際工事用道路として開削されたと思われる。MRの友人「釣人E-」氏によれば、10数年前(平成?)に初期型
CR-X1.3で通過したとの証言があり、調査時に藤倉ダムでボートによる釣り人を確認した経緯から、昔ながらの釣り場であったようだ。友人「釣人E-」氏に写真を確認していただいた限り、右の写真のような砂利が真新しく挽かれた林道で、轍もなくスムーズに通過できたという。また当時からゲートは存在していたが通行止めでは無かったようだ。
 しかし現在の状況はご覧の通りのあれ放題である。

落石は2カ所確認。双方道幅は1mそこそこで路上に大きな石が散乱する。


 ダム管理棟の前から下り始め、最初の左コーナーを曲がると道路幅は約半分になる。左手の山側に神社があり、その手前にゲートがある。
 ゲート左手には複数の二輪車の轍とともに抜けがあり、容易に通行が可能だ。写真を撮ってゲートを潜ろうとバイクを近づけるとゲートに使われる50角程度の鉄パイプのバーの上に枝が落ちている……動いた?
蛇である。
ヘビはいいんだけど、体は徐々にパイプに吸い込まれてゆく…。
蛇穴かい!このバーは!!

かなりビビってバーを通過する。

 ゲートを潜ると管理道路は豪快なヘアピンカーブで我々を歓迎する。道路幅は一部6m程もあり、単に通路と言うだけではなく工事用の建物や資材も置かれたのだろう。ヘアピンカーブに入ると道幅はもとにリ
サイズされる。本来なら3m程度の道路であろうが、現在の車幅は2mを切る。路肩には側溝などの排水施設がない状況だ。案の定、路上には水の流れた轍があり、ハンドルを取られる。ヘアピンを過ぎると道路左右から緑の侵略を受ける廃道となる。

そして唐突にそいつは現れた!


険しいのり面にはコンクリートが吹き付けられてはいるが亀裂も見られる。
正面はヘアピンカーブ。


最初のターンで正面にダムの水門を望む。


折り返す事2回。一気に標高を下げる。


三連のつづら折れを抜けると道路は森の中へ。


昭和41年に素堀の隧道だと!嘘だろ??。


藤倉隧道(仮名)竣工年月日不明。




 そこで藤倉ダムを調べてみると着工が昭和35年と判明。桑折町がダム着工前の昭和30年に水道用水源として産ヶ沢を利用していた経緯もあるが、道路ともどもその頃掘られた隧道と見て良さそうだ。トンネルそのものについての文献は確認できない。
 この隧道、よほど固い岩盤の為か内部はコンクリート化されていない事が魅力を持つ。落石の跡もない。

 ここから残り二つのつづら折れ区間は崖のようなのり面からの落石が激しく、通行止めの要因であると思われるが、電柱があるせいか最低限ギリギリの管理があるように感じた。一部に土砂を押しのけた跡があったり通行止めなのに四輪の足跡も存在するからだ。
三つ目のヘアピンを過ぎると沢のせせらぎが聞こえるようになる。終点を感じさせるが。

 
右の沢の写真の手前に手前に道路を横断する水路があり写真を撮ろうとしたが、目前にかなり大きな猿の白骨死体がありかなりビビッた。沢越え南尾根の飯坂では果樹農家が猿による果物の盗難を防ぐため大規模な電気フェンスを設置するほど猿が多い。
 また、この区間に「産ヶ沢の清水」と呼ばれる水くみ場が有るはずだが確認できなかった。冬場は特に美味しいとの事なので再来したいところだ。


これは森だろう?
しかし鮮明なダブルトラックも見て取れる。

 
左右から杉林と雑木林が交互に登場すると管理道路は終わりを告げ、やがて目前に一本の横置きバーが眩く輝くと廃道の終点(いや、起点か?)を迎える。雰囲気はモロ山崎峠風味だ!
通行止めのバーに蓋が着いている事を確認し、無事突破完了。封鎖手前の広場に躍り出る。ここは車の回頭も考慮された幅があり普通乗用車でも十分Uターンが可能だ。

 
ゲートを過ぎると明らかに人の通る気配があり道幅的にも普通の林道レベルとなる。しかしダム近くのヘアピンと違い砂利の挽かれた跡などは殆ど無く、通行止めになった道路の年月と使用頻度の差を物語る。


そして二つ目のアピンでつづら折れる。


ヘアピン周辺はどれも広く開けて植物の侵攻が少ない。


大きな沢にぶつかる。この周辺はコンクリ製の水路も健在。


あの光るモノは……!。


到着!。まるで国見県境のようだ。


突破!。猿の死体が怖かった……。



手前には広場があり普通車での転回が可能だ。面白い事に廃道に向かって砂利の層が厚い感じがする。


 
途中、水道用取水口や田畑などもあり、やがて小さな神社と桃畑に囲まれて舗装が始まり、管理道路は終了する。部落にはいると町営の温泉施設があるので、来る時の目安になるだろう。


水源地に近いせいか?道路も水びだし。

調査日(06/7/30)の状況:
 流石通行止。落石のため4輪車は通行不能。バイクは勿論問題なし。廃道のくせに雑草が生えてる以外は路面状況は良好である。大型バイクで逝ける廃道という存在も珍しい。
勿論ゲートが擦り抜けられれば?という条件付きですが。



取水口がある。ここから開けて明るくなる。


桃畑の末端に到着。管理道路の終了。


「うぶかの里」という町営温泉施設がある。
藤倉ダム管理道路は直進。
温泉施設は左折してすぐ。