林道日記(OFF-ROAD・DIARY)

ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの覚え書きです。
ですので、スポンサー以外のクレーム一切お断り致します。
走行距離は主にバイクで測定し、旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。
また、掲載される内容は
必ずしも最近の状況及び写真ではありません。
走行日を良く確認し、一か八か?役立ててください。



このContentsは、適当に増殖します。


林道日記
(OFF-ROAD・DIARY)
065



昭和40年代に畜産振興を目的として、
吾妻山の麓に広大な放牧場を造り、
その育成を目指したのが、
パイロットファームであった。


しかし、
飼料の多くを海外に依存した結果、
後進国からの輸入食肉や
加工乳製品にシェアを奪われる事と成る。

理想と現実の乖離に畜産は翻弄され続ける、
これがその一つの事例である。





微温湯泉まであと8Km?。
ここが福島を代表?する『険道』である。
でも、
今回は隣(左折)さ!。


ありがちな展開から始まる(笑w ここからダート。


夕日に向かって走れ!
(西日の間違いだろう>俺)。


まさに秋の森の佇まい。
険道と違って沢沿いを登る。


徐々に先が開けてくる。何だ?。


ああ、矢張り砂防ダム。
あれ?でも知らないぞ?こんなダム!




野乃花園という私有の公園らしきものがあるY字路。

●国策迷走の副産物?
 県道福島微温湯線、前回のあの桜元字愛宕前のY字路を覚えているだろうか?県道を右折すると、パイロットファームの基幹林道7号線に出る林道である。地図上は無論実線道路表記の林道である。

 パイロットファームは昭和40年代に畜産振興を目的に、農林水産省が国の事業として吾妻山の麓の国有林を民間に開放し、これを開墾して放牧場とし、食肉牛や乳牛を育成しようと計画された地域である。

 この微温湯温泉南東側周辺には、基幹林道7号線を主軸に広大な放牧場や関連施設が作られ、区画に併せて相当数の林道や牧道が 整備された。
 だが、昭和末期から畜産はその高コスト故に国産牛が衰退を始める。
 一部の生産地は試行錯誤の末により高級ブランド肉として売り出す事に成功するが、それ以外は事実上の失敗と言わざるを得ない程の打撃を受ける。
 また、乳牛も海外からの安い乳製品に押され、まさにイバラの道とも言える惨状に陥ってゆく。
 
 現在のパイロットファームはその7割近くがほぼ放置状態の様子で、基幹林道7号線も畜産より営林関連の利用が多い程の様だ。
 そして、民家も殆どない通行の少なさから、基幹林道7号は冬場に地元の愛好家らがスパイクタイヤの時代か走り続けられる場所でもある。道幅こそ狭いが見通しの良さから今も冬場のシェイクダウンに使われる道の様だ。
 積雪初期にラリー関連の車両が見受けられる。中期には4x4系が、最盛期にはスノーモービルが入る暗黙のステージであるが、そこから紹介の枝道には四駆とスノーモービルが入るのみである。

TouringMapple2008.3版は勿論県道表記。だが一部の広域地図には県道のクセにやや細めの表記がされている場合もある(核爆!

基幹林道7号線支線
 会沢愛宕前線(仮)

総延長   :5.4Km
 舗装区間 :1.8Km
 未舗装区間:3.6Km



険道からここまで伐採済み。3つの沢がここで一つになっている。


新品のゲートがある!
でも林道表記は無い?取り敢えず先へ。


まずは一番下の第四ターン?
うお、滝?。 でも何か変だな?

概要
 林道の正式名称に付いては、現場に一切の標識が無く不明である。
 だが、この道が通れる様になったのは、ここ1〜2年の事である。
 昭和50年代末、この林道は既に落石のため通行止めだった。MR自身も何度かアタックしていた。多分最後の来訪は世紀末199X年、一説には世界が核の炎に包まれた頃だったと思う(爆
 近年、多分20年ぶりに林道が直され、開通したらしいと小耳に挟んだので、
実際に行ってみた。


永年崩落継続中に付、駐停車禁止。通過中は停まらないで下さい。(笑

 まず目を見張ったのは、右折して200m程入った所に出来た廃品回収業の作業場だ。これがまた主に農機具を中心にガッツリ置かれていた。
 ここを過ぎると路面はダートとなり、やがて心地よい森の道となる。路肩には苔むした農業用の水路が美味しそうな冷たい水を流している。




「ここは・・!崩落場所だ」魔の第三ターン。
カメラ位置に撤去された岩が在る。バイクの位置がまさに最終位置かな?



微温湯第弐洗車場。


バイク専用
ウォータースライダー



『こんなの初めて!!』


 林道は沢沿いに出ると展望も開け、西に真っ直ぐに登り始める。砂防ダムを越えた所で急速に蛇行を開始し、比例するかの様に登りの角度が増えて行く。ジャンプ台を過ぎるとゲートが現れた。解放なので難無く通過すると、水路は何時しか林道の足下を幅1m程のU字構となっていた。フタの上が林道である。
「右隣の沢から水を取っているのか?」ところが、沢と平行に登る林道の視界が拓け、ヘアピンと共に左手山側に滝が現れた。流れ落ちた水が足下のU字構に吸い込まれている。写真を撮る為に高台に登ると更に驚いた。
「滝を林道が串刺ししてる・・?」
 今イチ事態が把握出来ずにあわててヘアピンを登ると、それはかつて自分が進行した最上位部分だった。
崖崩れで封鎖だったヘアピンコーナーがここである。
「滝なんて全然知らねーよぉ」まあもっとも晩秋とは思えない程の激薮だったがな。撮影すると自体の核心部分へ進む。
「バイク用ウォータースライダー?」
うわぁ、ホントに串刺しだよ。しかも「湯気が出てる・」
温泉が混入してるのか?と思う程に水が暖かいのだ。



「うわぁ・・広!!」 第二ターンを越える。事実上の「ふきとり場」?


微温湯第壱洗車場。


冬でも手に優しい温泉水で洗浄
でも愛車に良いかは不明。(TwT;)


こちらの「ふきとり場」は、
落石注意(爆

 どうやら営林署は人間だけに留まらず車やバイクも洗うスペースを確保してくれていた様だ。まあお湯が温泉はどうかと思うが(爆
 ま、とにかく次は洗車ブラシや折りたたみバケツも持参しなくては。
(ホントに洗う気か?>俺)
 実際に林道は滝(というか沢?)を挟んで都合4ターンをすると、どう見ても最終土場の様な感じの伐採道に繋がった。
 
無論、第二ターンから上のパイロットファーム迄は初めての林道である。
 4連ヘアピンまでは比較的新しい砕石が散見されてが、今度はモロにギタギタの泥にまみれた。



「最終土場?」
砕石が途切れる広いカーブだが、実はT字路になっている。道なり左折、直進は未見。



三度深い森へ・・・しかしさほど暗くない。

 どうやら、上の7号線からこの土場?までは繋がっている様である。

 砕石の少ない、伐採道の様な切り通しをさらに南西方向に登る。柔らかい路盤にリアが滑っている。排水路が無い為、自然と道路に水が集まってくるのだ。左右に幾つものヌタ道が切り開かれているがどれも伐採道なのだろう。路肩には選定に漏れた木々が置いてあった。

 黒赤の路面に鮮やかな白い初雪が被る頃、回りの木々は針葉樹から雑木林に変わり始め、回りに高い山が無い事も手伝って林道が明るくなる。



紅葉に染まる美しい林道。「でも泥濘だがな(爆!!」


コーナー一つが丸々切り通し



S字に南東へ道は続く。
途中、幾つもの伐採分岐が在る。

 何処かで見た様な後ろ姿に思わずフルブレーキングすると、振り返る視線の先に古びたマークだ。。
「ナローゲージ!」
 着目点はそこかい?と自らにツッ込みつつバイクを降りると、それは紛れも無く昭和30年代に県北で使われた森林鉄道時代の古レールだ。
 何処かで鉄分を摂り過ぎたな?などと一人細く笑む。


パイロットロードと県道の重複区間?なのか?T路があり、延々北への直線がある。これが7-1号支線道路?
 写真撮影のため降りた路盤には再び砕石の路面が復活していた。



「レールだ(爆!!」思わずフルブレーキングだよ>俺。道自体は古くからあるのだろう。



顔を上げるとその先に簡易ゲートが在った。舗装路の様なのであれが基幹林道7号線なのだろう。
 最後に10m程舗装を受け、名の知らぬ林道は終了した。因みにT字路を右(北)は福島微温線(K126)、左(東)があづま運動公園(またはあづま温泉)という道筋である。

調査日(09/11/3)の状況:
 路面状況は基本的に良。砂利ダートを基本に泥や溝、ジャンプスポットなどがあります。バイクで走るなら登り、車なら下りかな?道のイメージは判りやすいので初心者向きかな?。
 アベレージの高いダウンヒルは面白そうなルートです。ハイトの高いタイヤを履く方は滝やその下の側溝のフタが良く滑りそうなので注意です。
 真冬でもゲートは開きっぱなしでした。m(_ _ )m

調査日(09/12/11)の状況:
 路面状況は基本的に良。完全なハイスピードコースに変貌しておりますが、だれも通っていませんでした。
7号線と違ってまだ道が判らない人が多い様です。雪の深さは写真参照。


基幹林道7号線に合流。
こちらのゲートは大分草臥れているナ。


「走行注意」などの警告看板はあるものの、
肝心の道の名前は判らない(爆。



「真冬でも営業中!!?」冬の楽しみが増えたな。