Jimny-Topに戻る。

ジムニー慣用語大辞典

◆取扱説明者(Macx Rider)◆

この辞典は、
あくまでMRの主観的覚え書きであり、実際の史実、事実、固有名詞、使用用法と
若干異なる場合がありますが、
メーカーサイド以外のクレームは一切お断り致します。
また、明らかに事実誤認の場合は随時、訂正・是正を行いますので、
そのような項目を発見した場合は、ぜひお知らせ下さい。
最終更新2010.7.22


●550 EPI Intercooler Turbo(JA71-C3)

1987年Debut、現行型JB23から数えて3代前のジム二ー、550ccジム二ーの最終形態。フレーム/ボディ自体は1981年登場のSJ30まで溯る。ただ、この最終型にはパノラミックルーフと呼ばれるハイルーフ車がラインナップされ、一説には最も乗り心地の良い550と酷評された。筆者は当然幌車である。購入時にロールバー、LSDをオプション装備する。のちに同型でバンタイプ(JA71-V3)を友人Oka氏が購入、MRとともに県内の林道を暴れ回る。
ちなみに、彼のJA71-V3にはLSDがなく、モーグルやカントのついた段差越えなどでは、大変苦労していたが、おかげで彼のテクニックは培われていったのではないか?と思っている。後にT2くんのサスペンションを移植、現在に至る。

●550 EPI Turbo(JA71-C2)

1986年Debut、ジム二ー初の4ストローク3気筒エンジンにEPIターボを装備したジム二ー、親友T2君の愛機だった。この時ジム二ーにはまだ2ストローク3気筒エンジンもラインナップがあり、今となってはそっちの方が高価買い取りされている。T2君の走りは非力な71Cで14馬力の差をなくす程だった。
後に足回りを一新、最強JA71c-2を目指す。トライアルウィンショックアブソーバ・テーパーリーフサスペンション・ウレタンブッシュなど、後に筆者を含めた友人たちに多大な影響を与えることとなる。しかしバンパーで武装した後、酷使がたたってエンジントラブルであえなく廃車となり、友人たちのパーツ提供車両と化す。ありがとうT2くん!
ちなみに某コミケ会場で彼にナンパされたのが彼との出会いだが、「同じクルマで同じく幌を外して乗っていたから」というのがその理由である。

●ジムニー550(SJ30シリーズ)

1981年Debut、2ストローク3気筒エンジン、その後16年も使われる先進?のボディ、伝統の脚周りを受け継ぎ鈴木が満を持して世に送った不朽(普及?)の名作。日本初のメタルヒーロー、宇宙刑事たちの地球活動におけるアシ。ボディはメタルトップバン・ハーフメタルドア・フルメタルドア・キャンパスドアとドアだけでラインナップ構成される。個人的にボディのワイルドさだけを見れば、キャンパスドアにロールバーで止めを刺す。非力ながらも自慢の軽量とバランス、2ストならではのトルク特性は根強いファンが多い。友人の多くはフルメタルドアで、過去4人の個性的SJ30乗りを輩出、現在は当ページ常連のSJ30Vさん(左写真)だけ出会ったが、昨年乗り換え本当に伝説となってしまった。
因みに写真は各氏の愛機、様々な輝かしい伝説を作ってくれた友人たちである。

jun&SJ30FM ファナティック&SJ30FM Rei&SJ30FM

●660 EPI Intercooler Turbo(JA11-C1)

1990年3月に軽規格が変更され登場したのがJA11である。筆者は当然幌車を購入。ロールバー、LSD、モモ製ステアリング、ブースト/電圧計をオプション装備する初期型は55馬力、仲間うちのこーきゃんが3型の58馬力仕様だった。ハイルーフなどは勿論、3速オートマの導入、今や定番の特別仕様車(ランドベンチャーなど)で売り上げ台数を増やした。オフ仕様をジムニー、オン仕様をパ○ェロミニという(うそうそ)素性の良さから今でも初心者/経験者を問わず人気が高く中古車も高い。リーフリジットサスの最終型で新型BJシリーズが出てからもその人気は衰える事はなく、擦り傷や凹みが百戦錬磨を語れる最後のジム二ーである。(と思う)
この後、JA12/22シリーズとなりツインカムエンジン&コイルリジットサスの時代が到来する。

●660 EPI Intercooler Turbo(JA11-V1)

1990年3月に軽規格が変更され登場したのがJA11である。14年の時を経て、現在のMRのアシである。
20010年、ついに車歴20年、総走行距離10万Kmで『二十歳の春』を迎えた初期型の55馬力仕様である。
流石は事故車、フロントグリル・フロントバンパー・座席全部が
JA11-V3と交換してある。先のレポートから7年が経過したにもかかわらず、相変わらず値段が高騰しているマシンである。
ちなみにMRは2台のジムニーとJトップを購入したが、今回初めてやむなく四駆の「バン」を購入した。しかも、お買い得仕様のWild Window Limiteである。購入時走行距離3万2千Km、車体価格29万円(諸経費・税別)。

●660 EPI Intercooler Turbo(JA22-V1)

現在(H17)のSJ30V氏のマシン。1996年に登場したのがJA22である。当時はカプチーノ用アルミエンジンK6Aを載せた22と、名機F6Aを載せた12がラインナップされていた。特筆すべきは本家ジープと時を同じくして変更されたコイルリジットサスペンションで、当時雑誌などで「短いながらも正常進化」と酷評されたが、販売僅か3年たたずにJB23シリーズにCHANGEされてしまう。別名「未完の大器」完成にはあと最低30万ほどの改造が必要と思われる。
氏いわく「2Stの方が良いマシン」は、もはや口癖となった。

●660 EPI Intercooler Turbo(JB23w-1)

1998年についに登場したのがJB23Wである。半年前に先行して発売されたジムニーワイドのオリジナルとしてファンの意見を真っ二つにした記念すべき名車である。気合いのはいる鈴木はCMに名優織田祐二を起用するが、怪しい恐竜も同時にCM化した為、折角の威力も半減してしまう。しかし、ファイナルGEARを落とした効果は絶大で、ツインカムエンジンはようやくこの型から「使える魅力的な」エンジン?へと進化した。仲間内ではこーきゃんがこの車体に新調している。

●660 EPI Intercooler Turbo リミテッド(JB-23w-1)

お買い得・特別仕様車シリーズ最新流行である。ランドベンチャーのJB23W版。ファイナルGEARを落とした効果でようやく「使える魅力的な」エンジン?へと進化したものの、やはり堅牢で重く成りすぎた車体にはもう一つの評価なのに、満を持して発売したデコレーションマシン。仲間内では熊さん/五代勇作さんがこの車体に新調している。
大人4人にエアコン全開で軽々と走るK6Aエンジンではあるか、進化したとはいえ町乗り仕様に振った設定は、OFF-ROADで若干腰砕けになる特性を持つ。やはり50万位かけて足回りの交換は必須事項?しかし、各オーナーとも現状で十分という声がある。
ちなみに写真のKUMA氏のJBはオートマチック車である。

●LSD(リミデット・スリップ・デファレンシャル)

リア側のデフ(車軸真ん中にある動力を左右のタイヤに分ける継ぎ目の部分)に内蔵する。デフは本来、ドライブシャフトから伝わってきた動力(回転)を左右の動輪に分けて伝達し、駆動輪左右の回転差を吸収してコーナーを曲がりやすくしているが、LSDは極端な回転差が出た時にグリップしている側に動力をより強く伝達する。ラリーカーや軽トラにまで違う名前で広く普及し、現在も数種類のタイプがある。鈴木のそれはクセがないヘリカル式で印象は良い。ちなみに550から660に移行する際、デフやホーシングが太くなっているが、あれはジムニー1000の在庫流用ではないかと筆者は思っている。(その理由はエンジンの項目で再解説)

●EPI(EPI Turbo &EPI Intercooler Turbo)

エレクトリック・ペトロール・インジェクション(Electrnic Petrol Injection)の略。電子燃料噴射装置。メーカーによっていろいろ呼び名がある。これにターボを組み合わせ ISC(アイドルスピードコントロール) ESA(電子進角)でエンジンを電子制御する。ターボはIHI(石川島播磨重工)製、インタークーラーはオイルエレメントの前にある小さなものでスズキのバイク用かと思った。

●F5A/F6A

ジムニーの名機。5Aが543cc、6Aが657ccある。ともに同じ直列3気筒エンジンだが、660のエンジンブロックのボア(太さ)xストローク(気筒の長さ)が62x66から65x66と拡大されており低速トルク向上の要因である。
その源流はジムニー8(SJ20)に搭載されたF8A(797cc)。このボアxストローク拡大したのが
F10A(970cc)エンジンでジムニー1000(SJ40)に搭載されたのだが、単純にこのF8A/4気筒エンジンから1気筒抜いたのがF5A(543cc)エンジンとなるのだ。因みにF10Aのボアが65.5なのでF10Aを3気筒化したのがF6Aだろうか。
F6Aは1カム6バルブ(OHC)で、このエンジンをオールアルミ・
ツインカム(DOHC)エンジン化したのが現行型のK6Aエンジンであるが、こちらはハイギアードされてしまいオフ向きになるのはJB23になってからである。

●幌車

ジムニーには当時3ボディ(パノラマ/ハードトップバン/オープン”幌”)があった。ジープ=幌ボディの図式で迷わず購入、すっかりオープンエアにはまり込み、その後10年に渡って3台の幌車を乗り継ぐ事となる。当時から幌車は少なく、現行モデルにラインナップがない。因みにこの頃友人が集まると幌車ばかり5〜6台が集結した。


●バン(箱車)

トラッカー用語でアルミ製のボックス(箱)を架装したトラックの事。ジムニーの場合はハードトップバンを指す。ジープ=幌ボディの反対語。生産・販売されたジムニーの実に7割り近くを占めるジムニーの主流ボディ。しかしMR的には基本あくまで幌でありバンは派生であるという認識を未だに持っている。そう思いつつ、エアコンが無いと生きていけない困ったオヤジがよく乗っているタイプ、それがバンボディである。尚、亜種にパノラミックルーフがあり、現在ではレッドアラームボディ(絶滅危惧車体)となっている。

●特別仕様車

ジムニーに付加価値を付けて売る販売戦略車。
お買い得仕様を名前を変えて売るという豊田的発想の二番煎じ的販売戦略だが、現在でも常用される程の伝統的販売形態。既に一つのマーケットと言えるほど売り上げがある。
現在までに販売された特別仕様車の代表格は「ランドベンチャー」であり、通年販売された。他には筆者の乗る期間限定バージョンとして「ワイルドウインドーリミテッド」(主に春先)「サマーウインドーリミテッド」(夏頃)スポーツメーカー等とのコラボレーションとして「スコットリミデット」「FIS(フリースタイルワールドカップ)リミテッド」「エルク(シエラ専売)」(冬頃)などが存在する。この頃の鈴木はエスクードなどでも「ヘリーハンセンリミデット」(冬頃)等を展開した。まさに「通年」特別仕様車販売だ。
初期の企画ではアルミホイールを筆頭にキャリア、フォグランプ(グリルガード)、マット、エアコン(爆 等を装備したが、現在では 専用ボディカラー、全席本革シート&ステアリング、運転席/助手席シートヒーターなどを装備する。今も昔も専用スペアタイヤハウジング(ハードカバー/ロゴ入り)というのが付いてくる。
だからといって、本体の走破性が向上する程ではないし、よくよく計算すると不必要な装備で割高だったと思われる企画も少なからず存在する。
一方で虚飾を廃し走りに振ったエスクード「Sリミテッド」などやジムニー生誕40周年モデル「X(クロス)アドベンチャー」(特に改造を前提としたXA)など、走りのユーザーには販売戦略以上の価値がある場合もある。

●サムライ

江戸時代の「士」にあたる剣を持つ事ができる特権階級の事。ではなく、ジムニーの北米仕様車名。左ハンドルの幌車は大抵そうらしい。わざわざ部品を取り寄せて付け替えるのが流行ったようだ。因みに660のダッシュボードはメーターとグローブボックスが左右正対の位置にありサムライと共用部品のようだ。筆者は名前がカッコイイのでそれだけ流用した。ちなみに同じ理由で京セラのカメラも購入した。

●雨漏り

ジムニー(JA-11まで)は当時3ボディ(パノラマ/ハードトップバン/オープン”幌”)があったが、そのどれもに雨漏りの傾向がある。これはフロントウィンド直下のエアインテイクから入った水が内部の雨樋をあふれ出し、室内に入り込んでくるのが主な理由と思われる。(フロントガラスのシールから、という説もある)設計が古い昭和56年の乗り物とはいえ、16年間改良される事無く無事生産を終了できたのも、鈴木の事なかれ主義の一端ではないかと思われる。JA-12以降、フロントガラスが一体化するとともに雨漏りはパタリと聞かなくなったので、多分改良した物と思われる。

●板金加工

ジムニーが現代の車と同じ作りになって「アッセンブリ交換」なる方法が採られるのは他の四輪駆動車の中でも最後であり、JA-12/22までは昭和生まれの自動車同様部品の単体交換と板金加工が当たり前の車である。
例えばフロントフェンダーなどはエンジンルームやドアパネル裏でビス(またはボルト)留めであり、フェンダーに繋がるフロントグリルは溶着(いわゆる防水シール留めである。FRPは言うに及ばず、アルミや他の軽量合金に身を委ねる事無く、ひたすら薄型鉄板を主にビス留めで構成するボディには、めまいすら感じるが、それゆえジムニーという存在感を醸し出す。その代償としてボディは錆びやすく、利点として部分それぞれの板金修理が可能とも言えるが、その判断は分かれるところだ。ちなみに今回はワイパーだった。

●SF401/デザートデューラー

ジムニーは基本タイヤサイズが175/80R/16という細身大径タイヤを標準装備する。もちろんこれは高い悪路走破性と走行抵抗の軽減のためである。同じ力なら半径の大きいほうが段差を上がるもので、またその為に空気のたくさん入る幅の広いタイヤを空気を減らして接地面積を広げて使う(違う場合もある)。SF401は550時代からの純正で大変バランスが良いと思う。現在のスタッドレスタイヤに近いトレッドパターンを持ち、斜方向のグリップ力に優れ、8分山まではスノータイヤとしても使用できたまさに万能タイヤだった。しかし660のランドベンチャー以降はすべてデューラー682などのロード比の高いタイヤで、682は斜め方向に大変弱かった。一時下取りして履いたが、すぐにノマディックマッドテレーンに交換した。ちなみに空気圧を通常2.2で使用し、軽いハンドリングと低燃費を実現し、オフでは空気圧を1.5でグリップ重視にして、ワンセット約2万7千キロ/3年ほど使用した。

●ノマディックマッドテレーン

ジムニー最強タイヤ。当時他社でもマッテレ系タイヤがあったが、どれもワイドサイズ(狭くて235/15Rとか)すぎていた。当然フルバンプでハンドルを切るとタイヤがフェンダーに当たってしまう。ノマディックは205/80R/16と当時最も幅が狭く、当然軽量である。その駆動力は恐ろしく、ノーマルでクロスカントリーコースや伐採道をを走りきる。まさに横転するまで回転し続けるのだ。そのグリップ力のためフリーホイールハブが逆トルクで外れる事件が起きる。また、強いショルダーでビート落ちがなく空気圧1Kを切っても走っていた。

●グラントレックMT2

ジムニー最強タイヤその2。現在はメーカー各社でマッテレ系タイヤが出揃い、どれもジャストサイズ(195/16R〜205/26R辺り)がラインナップされるようになった。今回、ダンロップデジタイヤテクノロジーを駆使したMT2はこれ程のシーランド比(ブロックタイヤにおけるタイヤベースとブロックの面積比率。これが高いとは、つまりより荒いパターンであることを意味する)の高さの割に大変静かなタイヤである。ノマデックとは違い、割と硬く重い印象があるのも、大型四駆のタイヤ製法と性能を小型化したために軽量なタイヤを作る事が出来なかったと思われる。折角アルミホイール履いても、純正より、ノマデックMTよりも重いのは考え物である。
値引き率で決めたのだが、勿論その駆動力は恐ろしく、LSD無しでもクロスカントリーコースや伐採道を走りきる。ちなみにタイヤサイズは195R16C 104/102Q 外形727 幅195 標準リム5の1/2、外形が標準タイヤに近いのはいい。

●トランパスM/T

ジムニー最強タイヤその3。現在はメーカー各社でマッテレ系タイヤが出揃い、さらにジャストサイズ(195/16R〜205/16R辺り)がラインナップされるようになった。
ところが今回、噂に名高いトランパスM/Tを注文しようとカタログを開いた所、タイヤサイズ195R80/16が無いのである、いやいや標準は175R80/16なのだが勿論無い(爆。
メーカーに問い合わせると在庫がちゃんと在る不思議なタイヤである。因みにYOKOHAMAのHPにユーザーレポートが在りそこで購入したと書いてあるのにHP上でも指定サイズがない。
きっと余りの鬼タイヤの為メーカーが自主規制していると勝手に決めつけている。ノマデックに勝るとも劣らない強大なグリップ力を同社のスタッドレスタイヤより軽量に造ってしまった傑作タイヤ。燃費、フットワーク、コーナリング時の旋回性能において、軽量化を遺憾なく発揮する新次元のマッテレである。

●ザブングル

 アニメ界の重鎮、富野由悠季(代表作:機動戦士ガンダムなど)監督のテレビアニメ「戦闘メカ ザブングル」(昭和57年2月放映)の主役ロボット。物語は荒廃したもとの地球である「惑星ゾラ」での新人類の活躍を描くウエスタン調ロボットアニメであり、決してタマネギのような3段収納するラグビー型ロボの話しではない(なんか違わないか?それ)。番組終了後も根強い人気を誇った。買ったジムニーの色(色番号ORY)があまりにそっくりだった為命名する。実際改造されてしまうとまさにそれは「(トライアル)戦闘メカ」だった。ちなみに友人$500の赤いエスクードコンバーチブルの愛称は「アイアンギアー」。

●APIOオノウエ自動車

ジムニーのアフターパーツメーカーの大御所。ジムニストと呼ばれる人間の心の拠り所。テーパーリーフサスペンションとトライアルウィンショックアブソーバーはジムニーの走破能力を飛躍的に上げた。しかもノーマルの3倍保つ(核爆)。
その他各種パーツの開発/販売を行っている。


●オフロードパイプバンパー

クロカンを本格的にやると必ずぶつけてしまうのがバンパーだ。そこで鋼鉄製のものに交換してしまう。ザブングルの場合前に付けたパイプバンパーはスージースポーツ製、後ろはINPS製だった。何故かウインカーは純正を流用出来ない。重量は660のフロントなら半分程だ。因みに前後とも廃車したT2君のJA71から半額で買い取った。


●タンクガード

クロカンを本格的にやると必ずぶつけてしまうのがタンクガードだ。そこでステンレス・アルミ・ジュラルミン製のものに交換してしまう。今回Vにつけた自作タンクガードは厚手5m/m!。本来ならタンクとガードの隙間に砂利が入るのを防ぐパットも入れるべきだったが、寸法の関係から割愛した(核爆)しかもアルミ素材の関係から磨く事が出来ず、アトムペイント製外構用スプレー(370円)のつや銀で塗装してある。が、その割には良い出来だった。(ホントか>俺)
市販品ならアルミ・ステンで8000〜15000円、強度を誇るジュラルミンなら20000円前後する。


●オフロードクロウリング

文字どおり「這う様に」走る事。ラリーと違いクロスカントリーは「1本のラインを正確に走る」事なので、どんな地形でも蛇のような低速グリップ走行となる。正確にはジムニーならローセコ、ローサード(低いギアの2〜3速)時速5〜15キロ辺りで三点接地で走る事。因みにローサードとハイロー(高いギアの1速)は同じくらいだった。


●ビキニトップ/トノカバー

トノカバーは言うなれば荷台用のシートの事だ。ジムニーに限らず帆車は大抵商用車扱いなので当然荷台があり、そこにかけて雨風をしのぐ。
ビキニトップはハードトップ型の幌でフロント屋根部分を左右のヒモ1本づつ後ろで引っ張り、後部ががらあきの物だ。サードパーティで沢山作られ、似た様な名前(ハイレグトップなど)の幌がやたらとある。だからといって水着のねーちゃんが乗る訳もなく、大抵はおっさんが乗っている。

●ラッセル走行

雪国で4x4を語る上で外せない風物詩。個人的に降雪時からラッセル時までの気温が氷点下を維持し、ルートに比較的日陰が多く、降り積もった雪がパウダースノーである事が最低条件である。この場合のラッセル最大深度は70~80センチ(ヘッドライトと同じ高さ。当然ドアは脚で押しあける)ほど、時速15~20Km/hで雪の壁に突っ込むのだから舞い上がったパウダースノーはラジエターグリルを塞ぎ、ボンネットとフロントガラスに降り積もる。同じ条件でエスクードなどはオーバーヒートを起こす程だ。
記録に残る距離は最長片道6Km(しかも登り)である。因みに到達、レスキュー、撤退開始を含めた所要時間は4台で3時間だった。(時間2kmかい!)

●フリーホイールハブ

沖縄のトグロを巻くヘビではなく、燃費向上とハンドリングを両立したフロントハブのこと。通常ホイールはフロントディスクブレーキ、ドライブシャフトなど駆動系と共に回転する。しかしこれだとFRによる2輪駆動の際フロント側の駆動抵抗も引きずってしまい結果として燃費も悪く、ステアリングの応答性も悪い。そこでフロントホイール内側に手動式のハブを組んでそこで繋いだり切ったりしたのだ。電動ハブやオートフリーデフ(デフ側で電動断続する)がでるまで80年代後半から90年代まで殆どのクロカン4WDはこのシステムだ。SJ30が当初は完全固定で、その後オプションを経て標準装備となる。
ちなみに2輪駆動がFFの場合はリアに付いていた、筆者は代車のアルトでそれに気付かないで「やけに滑るヨンクだな」と思った事がある。尚、現在の軽4WDはその殆どがビスカス型フルタイム4WDなので、そんな心配すらいらない。

●足長スライドレール

ジムニーは商用車でありSJ30認可の際に法律に併せ貨客室の人が乗る場所と荷物を乗る場所を均等分断した。ゆえにリアシートはまさにチャイルドシートと化し、とても大人が乗れない。また、身長1m90を越えると運転席も窮屈だ。そこで考え出されたのが延長レールである。筆者が購入したのはタニグチ製だが、車検認定品ではないので都合4回も付けたり外したりしてしまった。ちなみにリアスペアタイヤも当時は認可されず、SJ/JAジムニーはすべて「規定内全長超過(車体長の1割以内)」で売られていた筈である。

●改造申請

法定内車検認可部品(または相当と認められるもの)を装着する事を申請、認可してもらう事。いわゆる改造車で車検証にマル改の印章が付く。ジムニー(JA11/12迄の旧型)の場合は法定上商用車(貨物車)扱いのため、交換するリーフリジットがそれに当たり申請した。書類さえ揃えば難なくクリアーできるという。まあロングシャックルなどは使わなかったので、普通見ただけじゃ解らないかも。
ところで藤原卓巳のAE86がエンジンを積み換えた時には改造申請は車検まで引き延ばすつもりで書いてないのか?それって現状法律違反の改造車ではないでしょうか?(ほとんどラックバードのポルシェ状態?)


●リーフリジットサスペンション「やわらちゃん」

正確にはリーフスプリング/リジットアクスルと言うべきか?車の車軸を留める、いわゆる板バネ型衝撃緩和装置。長さの違う幅の板を数枚組み合わせて堅さを決めるもので、シンプルで頑丈が取り柄だ。ジムニーに限らずトラックや電車などに広く使われる足回りの基本形式。
正確にはこれにダンパー(ショックアブソーバー)を組み合わせ、縮みを板バネが、伸びをダンパーが引き締める。ノーマルは乗り心地優先に振られる為に耐久性が無く凡そ2万5千Km程でリーフがエビぞりしてしまう。
(最初から湾曲せずに水平という話もある?)しかもヘルパースプリングが分離しているタイプなのでオフロードでのバックの時にブツける傾向が在った。
今回、オノウエ伝統のトライアルウィンとやわらちゃん板バネセットを組み込み、ようやく本来の性能?に復帰した(爆。
しかもノーマルの3倍保つ!(核爆。まさに「獣欲 柔よく剛を制す」の例え通りにロードでよく踏ん張り、オフでよく伸びるサスペンションとなった。リフトアップ量は5インチ。ジムニーの基本外観を損なわない程度の高さで、ノーマルサスペンションを遥かに凌ぐ性能と耐久性を兼ね備えた逸品である。

●フロントスタビライザー

吹雪裕也がよく壊す懸架装置の部品。ジムニーのフリントアクスル付近に純正装着される安全装備。開発当時のSJ30はスポーツカーなみの重量配分(前後50/50、タイヤ1本当たりの加重率約200Kg)だったが、エンジンの4スト化以降フロントヘビーなのにリーフスプリングは乗り心地重視で柔らかくなる。故にフロントに加重移動がしやすく、制動時やコーナーリング時に安定感が欠如するのだ。これを防ぐためスタビで補強し、フロントの剛性を高めている訳だ。2ストジムニーには無い装備。同じような理由で、筆者は改造後にスタビを外すが、それだけリーフの剛性が高いとも言える。

●可変フロントスタビライザー「悟空」

ジムニーのフリントアクスル付近に純正装着される安全装備の保安適合改造部品。ジムニーの足回りを交換しつつ日常生活を営もうとする場合、スタビライザーはオンロードでは有効な制御支援デバイスだが、ひとたびOFF-ROADに突入すれば孫悟空の金の輪並に制約の多い機能である。そこで考え出されたのが「悟空」(写真の赤い棒)だ。センターピンを外す事によりスタビの制約を外されたフロントアクスルは左右の連動がより柔軟に地形をトレースし、走破性を高める。
今回、ノーマルサスとの組み合わせでもかなり操作性・グリップ力が高まる実験結果が出た。さらにオンロードに置いての加重移動の作りやすさからコーナーリングが極めて楽しく曲げやすいバランスである事も解り、投資金額以上に収穫が多い部品と認識するに至った。
ただし、一般のドライバーにはその尋常ならざる腰砕けのコーナリングフォームで全くお勧め出来ない事と、ロードコーナリングも楽しいけれど「速くない」事も、また事実である。


●ルーフキャリア

ジムニーの特別お買い得仕様車がランドベンチャーに代表される特別仕様車である。そのアイテムの中でさりげなく深化、いや新陳代謝を続けるのが純正ルーフキャリアである。初期型は鈴木自動車独自の設計によるモノで耐荷重量が5kgと爆小な事以外は、ジムニーにマッチしたデザインで、かつランプなどの設置もしやすい10m/mアルミパイプで構成される。だからといって決してTough&Neatな素材ではないので、筆者のように12尺の梯子などを積むことは避けるべきだ。実験によると指定最大積載量を大幅に越える100kgの過積載が報告されているが、決してマネをしてはいけない。現在のJB23でもカタログに在籍し、寺蔵よりも種類が豊富で低価格だが寺蔵のエンブレムがないと見分けが付かないのが泣き所だ。因みに耐荷重は6Kgにまでアップした。

●転倒

転がりつつ倒れる事。ジムニーのお茶目な挙動。オートバイでは割と身近な出来事。「このクルマに乗ってこの事象を体験出来た人は、幸せである」とミ・フェラリオに言わしめた、林道トライアルの極上な見せ場。そこには人間心理のあらゆる側面が凝縮されている一つのドラマである。これを克服すると、ボディの傷や凹みが愛おしくなると言う実験結果もある。従って殆どの人が修理をしないと思われる。ちなみに筆者は2度程横転を経験したが、その時の写真がないので、友人こーきゃん氏の横転「寸前」写真を掲載(こーきゃん、ごめんなさい)付け加えるなら、幌車における横転時の最大のメリットは、1)サイドのガラスが割れない。(破片も散らばらない)2)屋根が壊れない(雨漏りがしにくい)事である。