これを縁(えにし)というのか「ふるさと緑の道」


ご使用上の注意!
このデータは、あくまでおいらの走ったルートの
覚え書きです。
走行距離は主にバイクで測定し、
旺文社発行のツーリングマップルにて無断で補正しています。

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 プロローグ 1

 足下が滑る中、汗だくでセローを起こして木の根もとで一息ついてイオン飲料を買った事を思い出し、飲む。
ふむ、奇跡的に土が付いただけでセローに破損は無いな。
取り敢えず一安心、
MRの人生史上こんな穏やかな転倒は立ちゴケを入れても無いと断言出来る(爆、しかも自爆
 だがしかし、KLX125で登れるかな?この激坂・・?

 
リベンジを誓いつつも、不安を隠しきれないMRだった。



〜其の壱 "爽快天空林道"〜


 三度、石巻へ 2

 目を覚ますと、明るいながらも深い霧に包まれていた。
 車内温度が下がったので三度舞ちゃんのエンジンを回し、暖房をかける。そのアイドリングの高さ加減から、前に切ってから1時間くらいで再始動かな?とうつろに考える。
 霧が深い理由をおぼろげながら考える。霧は空気中の水分が温度差で変容する過程の一つだ。温度差が発生するのは山と川、川と海、山と都市だ。
 なんだ、牡鹿半島全域が、この三つ総てに当て嵌まるではないか?漠然と考えながら横になっていると、遠くで今度は音楽が流れて来る。iPadmini4が山下達郎を流していた。

 次に携帯電話のアラームが鳴ったので、起きて車外に出る。
少しずつ霧が晴れては来ている物の、情景はイマイチ解らない。
取り敢えず撮り逃しの道の駅の看板と全景を納めにカメラをポケットに入れてトイレに向かう。

旅先Photo !

今年やたらリピート率の高い「道の駅上品の郷」
その秘密は併設の温泉「ふたごの湯」だが、今回も入浴時間
に間に合わなかった!くすん。
 朝のお勤めが終わると舞ちゃんのリアゲートを開けて屋根代わりにして折り畳みイスを出して、ついでにバーナーとコッヘルも出してお湯を沸かし、質素なレトルトの朝食を食らう。

 そう、
ここは道の駅「上品(じょうぽん)の郷」
 コンビニや"ふたごの湯"という温泉施設もあるせいか?早朝だというのに200台は停まれそうな駐車場にもかかわらず、6割近くが埋まっていて車中泊しているのだ、もといその内の1割はキャンピングカーで、もはや立派に宿泊である。
 ここから南東に見える山が「上品山」標高600m程度の牧草地である。



KLX125を積載。まあ、いつも通り。
お湯を沸かしてレトルトのご飯とさんま缶とコーヒーの朝食。


あそこが、今日の遊び場だ。
 7時半に道の駅を撤収すると、クルマでこの時間だと15分かかる牧山キャンプ場に向かう。
ああ、今日はいい天気の様だな。
 道沿い、市民グランドの交差点を右折して旧北上川を渡る頃には霧も切れぎれに青い空と蛇行する川をダイナミックに見せ付ける。
 件のキャンプ場は夏に利用して管理者らが出社?するのが8時と判っているので、まずは今夜のねぐらを確保しクルマを置いて、上品山に行くべきだろう。
「とにかく身軽にならなければ」


こうしたアングルで撮影すると、ウチの舞ちゃん(エヴリィ)はホント真四角だよな。


 第二駐車場の目だたぬ所に舞ちゃんことエヴリィを駐車し、積載して来た圭子ちゃんことKLX125を降ろし、出撃準備していると一台のクルマが上って来た。
 案の定それは、キャンプ場に出勤するの管理人さんの一人のクルマだ、彼は駐車場の脇にある道の鍵を外してクルマを園内に入れる
 その10分後ぐらいに戦闘準備が完了したMRは、キャンプ場の直接予約に同じ道をKLXで下りてゆく。
 管理棟に付くと早速受付が可能と言う事で書類にサインする。歩くと汗が出る程に暑い。
 
この暑さ寒さが、キャンプ場に帰ってからの騒動の発端になるのだが・・・?
 今回もまた例のBBQ棟を使って良いという事だが、まずはクルマを駐車場から場内に入れて下さいとの事だったので、第二駐車場のエヴリィを管理棟まで入れてから出発した。



コレから行く所"全景"県道192号線は「鶴翼の陣」の様に峠と峰に包囲され、まさに「逃げ道のない」状態だ。(青色表記は山陰)
撮影写真データ欠損の為、今回はグーグルストリートビューより転載。




まずは左端の籠峰山への林道を見つける。
逝けるか?


 上品山へ。 3

一本目/籠峰山林道(仮)
 
まずは前回同様に県道192号線を目指す。
 
旧北上川と真野川との分岐では真野川を渡る県道234号線の橋が工事中である(H9.10.8)。この橋の袂から分岐するのが件の県道192号線である。
 
 田圃の直線で停まって地図を確認しつつ写真を撮影する。



さるデイサービスセンター入口の、向かい側。
それまでの、つーかセンターの入口の半分のみすぼらしい舗装林道が、ある。


みすぼらしい、は、言い過ぎだな。
まあ、それなりに通行量があるかな?

 県道の正面にある山塊は左手の最初の山である籠峰山から始まって上品山、水沼山、雄勝峠(県道192号)、硯上山の麓を抜けて延々と繋がっていると思われる。
 県道を適当に左折し左手の山の麓から登る為、箕輪地区から入る。立派な老人介護施設の入口横にいきなりの舗装林道がある。
 地図には沢山のお墓のマーク、どうやら市営の墓地か?しかしそこに出るまではほぼ人通りの無い狭い舗装林道だ。




「おいおいおい」交通量がすべてゴルフ練習場に流れてるぞ。


「これだよ本線」
やっとダートになった、これが本来の道か?
(実は舗装路に腐葉土の組み合わせ)


でもこんな場所に
「ゴルフプラザ」って?
流行っているのか?


そんな山道から分岐してゴルフ練習場があるので驚いた。
 
妖怪ゴルフ場とか?ポストもちかくにありそうだ。
 舗装が切れて砂利かと思ったら、廃道と化した舗装林道に体積する腐葉土だと判る。




「これが本来の?廃林道」
林道用仮舗装に腐葉土の組み合わせが物語る。年何台通るだろう?。


「なんか出た」何処だ?ここは。

カタチこそダブルトラックになっているが、最後にクルマが通ったのは何ヶ月も前だろう。
 
そんな廃林道区間はいいとこ300mくらいで道は案の定墓地に出た。

 その後もしつこく地図通りの裏道と化した林道は流石に廃道状態ではなく舗装路面が復帰し、楽にトレースしてゆく事が出来た。
 
やがて道は墓地駐車場に辿りつく、



「墓地を挟んで市道と合流する」清掃業者の看板のS字路に飛び出す。
しばらく使わせて貰おう。


もう一本裏の林道を進んでみる。
左が市道、右が林道。

 
納骨でもないのに6〜7台のクルマが停まっている。
 地図を見ると市営墓地が連なる市道とはここでサヨナラして、林道はいよいよ籠峰山にトツゲキしていく模様だ。
確認すると緩やかに舗装林道を登り始める。
 激坂と呼んで差し支えなさそうな長く険しい道の中程に中高年の団体10数名が徒歩で登っていた。ハイキングか?



「再び墓地駐車場へ」駐車多いな?法事か。




みたび舗装林道。
急速に山を掛け登る林道。


 通り過ぎる刹那、市町村ナンバーをみた人から驚きの声が上がる。
まあいいけどね。
  結局舗装は山頂近くの「東北電力 
籠峰山無線中継所」の先まで、ほぼ全線舗装林道の様だ。
 その無線中継所から上品山への分岐ルートでいよいよダートとなる。


「電波塔だ!」
……見た事無い、
何の電波塔だ?



東北電力の無線中継所だ?
1978年製か。




斜向かいの三叉路に看板!。
おお、これは7月に水沼山で見たのと同じだ。


三叉路が現われる「上品山への牧場道だ」
いよいよ本格的なダートか?。


視界の余り無い尾根伝いの林道を北へ。


 爽快林道へ。 4

2本目/河北町営牧場北線(仮)

 すでに昨日午後から今朝ぐらいに単車で飛ばした足跡を確認する。台数は2!
 2台のうち1台はシーエリアの広いブロックパターンだ、スプリントタイヤだな?もう一方はEDタイヤか?ハイペースで飛ばしている。




「視界が開けてゆく」道沿いに山脈を跨いで巡る高圧鉄塔。


これかな?町営牧場、道は写真右に曲がるが……
「先の二台は左の牧草地を直登してるw」


町営牧場の南端に到達した様だ「石巻港を一望」


「これは爽快林道だ」単車乗りはつくづく突端主義だな。


支線は多分左。本線は多分直進?。
地図上直線の先に上品山がある筈。

 いい道案内が出来て快調に飛ばしてゆく。時折、思い出した様に写真を撮りながら進んでゆく。下から上がって来る枝道を確認し、撮影してはまた飛ばしてゆく。

 
すると県業造林から突然牧草地に踊り出た。
 
足跡は道沿いに曲がらず、まっすぐ牧草地に入り込んでゆく。
  恐るおそる牧草地をKLXで登ってゆくと石巻市を一望する丘の上にたどり着いた。
「おお、見晴らしいいねぇ」



「友好の森」震災後に林業を通じて姉妹都市となった
宮崎県南那珂森林組合との記念植樹林がある。

あれだ!上品山。
本当にレーダードームがあるよ。

 
先人の足跡が無ければここの牧草地通り抜けルートだと気が付かなかった、地元ライダーに感謝である。
 写真を撮りつつ、この2台が何処に行くかも楽しみだ。
 牧草地から無事林道に脱出?すると道は尾根つたいのスカイライン的林道と成り、木が伐採された所では山並みの合間に石巻市を眺める事が出来た。
 
「友好の森」を過ぎると、
これがまた見事なまでの直線ダートがあり、スロットルを開けるに気持ちの良い青空と共にカッ飛んでゆく。
 地図通りに正面の山に電波塔やらレーダードームやらが視認できる。
 125で三桁出ちゃうロングダートつーのもたまには好いな。
 
やがて柵のある三叉路に到着する、



「着!河北町営牧場!」
写真左側から隣山の放牧地に繋がる道が在る。先人は直進している。


あれに見えるが地図に在る電波塔。
先の三叉路から舗装で、多分あそこが路線分岐。


案内版が在るが殆ど字が消えている。
下は「山火事厳禁」


 北西から合流するダート道は震災の津波で有名な大川小学校のある北上川の方から登って来る道だ。
 
正面に巨大な電波塔が幾つも連なる馬ノ背の道が現れる。一番デカいのが上品山頂上に建てられたレーダーサイトだ。
 地図で最終現在位置を確認し、上品山に向かうと同じ北上側から上がって来る舗装路が再び合流、ここで壮快ダートコースも終了する。




「最初の電波塔に到達」
見た事も無い電波塔が特殊な用途を連想させる。


「眼下に広がる河北町」
港湾、河川、高速道路、都市と田園……すばらしい風景だ。


む、クルマの後ろに
「上品山林道、終点」
看板があった。

そこからは舗装路だ。5本目/河北町営牧場本線(仮)
 見渡す限り直線の舗装路が続く馬の背スカイライン、その先は上品山山頂の丸いレーダーサイトだ。
 
まずは手前の電波塔に到着。その西側には牧草地の導入路があり目前に河北町を一望出来る。



山頂近くの三叉路。右が上品山林道。
当HPでは基本舗装林道は割愛させて頂きます。


その先に小さな電波塔と、もう一つ三叉路がある。
この時点でレーダードーム脇を通り過ぎている。


右折が「上品山」らしい。
行ってみよう。


 北上川の流れが圧巻の風景だ。こうしてみると暴れ川だったんだな、北上川。
 
石巻港、石ノ森漫画館と、
おおっ!うっすらと航空自衛隊松島基地か?あれは!(実は良く解らない<俺。
三陸道の3つのインターや道の駅も見える、すげーな、ここ。
 ひとしきり感動するといよいよ上品山だ。といってもフツーに舗装路なんだが進んで行く。
 
そのレーダーの下に三叉路があり駐車した軽の裏に「上品林道、終点」の看板があった。


振り返るとレーダードームがある。



「おお、レーダードーム」


「立入禁止」国土交通省/東京交通局


「上品山 山頂」小さな立て札があるぞ。



そしてKLX125は再び戻る事のない地獄へ。


基本測量点からドームを望む。


上品山からさらに東南東へ。


「水沼山」の小さな案内がある。


山頂三角点、確認。


  どうやら下の部落側が林道の起点なのだろう。だがMR的に舗装林道には興味がないので割愛する。
 そのまま直進して次のY字路に到達する。進行方向右手の道はレーダーサイトの導入路だ。
レーダードームなんて見た事無いから行って見よう。
 当然、施設はフェンスに囲まれていて施錠されている。国土交通省の看板から一般航空用のレーダーサイトだろうが、
入口の右手に小さな立て札が「上品山山頂」を主張してるではないか?
 
フェンス越しだが無論トツゲキだ。
 
案の定裏側に三角点にたどり着いた!標高466.8m、山頂到達である。
 
そしてレーダーサイトを一周するかのように道は続いていた。
 KLX圭子ちゃんは問題なく入口左手のフェンスから出て来た。
 さて、お次は・・地図にはその先にもう一つ電波塔があるようだ、行ってみよう。
 
すると、先ほどと同じ電波塔が見えて来た。



「最初と同じ電波塔がある」写真右手に山道が在る。


その手前に林道?もある。
先行した2台は、果たしてどちらに行った?


こ、これは?この足跡はタイヤ痕!。


 突入するもウデは
 無し。
(その1)
5

6本目/上品林道北支線(仮)

 茅葺き屋根に使われる日本伝統の屋根材である「茅」、ステンレス製の立派な看板には環境庁が個人名義の山野を了解を頂いて自然生息地に指定した旨と地図が描かれていた。
 舗装林道は同じ電波塔が現れた時と同じ様に電波塔までで終了していた。
 この茅の看板の所にも枝道があり、これはこれで下界に繋がっている様な感じの林道であるが、看板の地図には路線名などはない。

  
そして二台の轍はこの林道ではなく、電波塔の右手にある山道にその足跡を残していた。



「ここ行ったのかよ…」(笑泣