温泉ツーリングスポット






岳温泉 奥岳の湯
露天風呂

(福島県)



遅れて来た
天空露天風呂





外観が山小屋風味の奥岳の湯。
かつてここにはリゾートホテルがあったらしい。



●"天空の露天"?
 灯台もと暗しという格言が有る。
 
奥岳とは地元民の自分にとって湯元である「くろがね小屋」であり、そこに露天風呂が出来てもバイクじゃイケない登山者御用達の秘湯というイメージがあり、そんなニュースを聞いても今一ピンと来なかったのが正直な印象だ。
 だから改めて友人から聞き及んだ時もくろがね小屋と勘違いしたままで、何か噛み合ないと思ったら……?



2017年の11月に始めて来た。



やっぱり新しい温泉はいいね!。
いや、詫び錆び溢るる温泉もそれはそれで好いんだけどね。

 
 
全く別の湯舟だった訳だ、いや失敬。(失敗の間違いだろ<俺
 
そんな誤解と齟齬を経て、取り敢えず温泉に行ってみる事とした。
“奥岳の湯”は富○急グループが振るわなくなったスキーリゾート事業の借金を清算して、処分したリゾートホテルの跡地を有効利用すべく建設された
標高950mにある日帰り温泉施設である。
 営業は2015年12月というからかれこれ3年目に突入した訳だが、このレポ写真は2017年11月に撮影した物だ。
 初めて入ってからもう6回入浴しているので、均しで月一の入浴と成る(レポ書きはH18年4月)おお、正に湯治!)違w

では改めて温泉に入ってみよう。
 奥岳の湯は基本
「玄関ホール(受付)・脱衣所・浴室・露天」という構成の平屋である。
 雨雪の日に重宝する長い犬走りの屋根がアクセントになって山小屋風の演出をしていると思われる。
 風除湿を経て入る玄関ホールの中央には番台に相当する受付があり、MRが行った時には60歳前後のオバさん?がカウンター向かって右手の券売機を案内してくれている。
 この券売機が煩雑なのだが、要はJAF会員証か福島県のコープマートの会員章を提示すれば一枚で最大4人まで一人50円引きという珍しい割引システムが有るのだ。


綺麗な洗面台が2つ、想定人員が見えるな。


入口には温泉心得と源泉明記。


内湯入口から左手に掛け湯と洗い場5。


「正面湯舟ど〜〜ん!!!」
しかもガラス越しに露天もどーん!!。

 
 男湯ののれんを潜って脱衣所に入る。奇麗だ、新しい建物だからと言う訳では無くちゃんと清掃出来てる。
 立地条件が反映しているせいか鍵の付くBOXの他に登山客対応の大荷物用のカラーBOXがあり、貴重品以外の大荷物に対応しているのがいい。
 
脱衣所から引き戸を開けると二つの湯舟が同時に視界に飛び込む。
 手前の大理石仕様の内風呂と、大きなガラス窓を挟んで
大きな露天風呂がまるでオープンデッキの様に見えるのだ。{まあ露天だからオープンデッキなんだが)


内湯入口から右手に露天入口と洗い場3。




「天・空・風・呂」スゲェ。

 
 
入口左手にある掛け湯で体を荒いそのまま内風呂に腰を下ろす。
 この時点では岳温泉の他の日帰り温泉となんら変わらない泉質だ、HP上では
やたら酸性泉と言うが、湯元が同じなんだから変わらない筈だ。
 
ところが内風呂は思ったより効き?が早いのである。
岳温泉の他のふろとちがって暖まるのが早いのだ。
 
これはずっと疑問に思っていたが同じ湯元で何故成分が変わってしまうのか?
 一つ思いついたのが
「距離」だ。
 
現在の岳温泉まで湯元から8Km、戊辰戦争後現在の温泉街までは確か樫の木を刳り貫いて作った管を埋設し温泉を流していた。(現在はヒューム管?)
 
奥岳の湯は恐らく半分程度の元湯まで4Kmくらいあるだろう。当然距離が短い方がガスの曝気も甘く、成分を多く含んだまま湯舟に出されるやも知れない。(妄想?)


内風呂より広いっ!。


掛け流しの先にはフェンスなどない。
落ちたら裸一貫の終わり?


「この空と山だけで十分豪華」
極めて個人的な意見だが、女風呂の露天から安達太良山が見えるのかな?


 中央に湯舟がある内風呂の両脇には洗い場があり5個ずつシャワーとカランが並んでいる、いやもとい、右は3つだ露天風呂に通ずる出入り口がある。
「カメラもそこに行ってみましょう(by峰不二子)と独り呟き外に出る。
 まるでウッドデッキに誂えた内風呂より一回り大きな大天空展望露天風呂が横たわっていた。
さぶっ!
(初見は11月末)



正月来訪!


ちなみに真冬でも絶賛営業中」
コレぞ露天の真骨頂!いいね、雪景色。




入口フロアには並びに休憩スペースがある。
フルーツ牛乳を一気飲みしてしまう。



吹き込んだ落ち葉が流れてゆく。


 すぐさま湯舟に身を委ねる。
 吹き荒ぶ寒風が頬に平手打ち、後頭部に延髄蹴りを喰らわせるが首から下はぬくい春………。 久しぶりに「頭寒足熱」の四文字熟語を体で堪能す
る。
これぞ!温泉、これぞ!露天なのだ。面倒な説明は不要!これでいいのだ!
「ハァ〜極楽ごくらく」
晩秋の露天はこうでなくては!


奥岳温泉露天風呂」
日帰り入浴/時間帯
     4/21〜11/4:AM10:00~PM8:00 最終受け付け:PM19:30
     11/5〜4/20:AM10:00~PM5:00 最終受け付け:PM16:30 
入浴料:大人600円 子供:300円。
   
(二本松市民、福島Coop会員及びJAF会員証提示にて1枚に付き4名まで50円引き)
温泉成分
●泉質:単純酸性温泉 低張性酸性高温泉(掛け流し) 
●源泉:岳温泉 元湯 56.7℃ pH2.5 
    硫酸水素 3.8, 硫酸 362, メタケイ酸 137
(平成21年分析)
    露天に撹拌用循環装置と加温、内湯・露天ともに加水あり、毎日入れ替え
●適応症:神経痛、腰痛、関節痛、運動麻痺。慢性消化器病、慢性皮膚病、冷え性。
    そのほか疲労回復、健康増進。


追伸。
 真冬にも行ってみました。
当日はほぼ吹雪き時々曇りという天気で、更なる頭寒足熱を体験しました。
 入浴中に頭に積雪する。吹雪で頬に着雪するという、寒いというより最早
「ちべたい」
あまりの温度差(外/ー8℃前後、湯温/+42℃前後)に、長年愛用の
NikonAW100が
水没した事だけ明記しよう。
愛機AW100、奥岳に散る(涙w



露天風呂でホワイトアウトを堪能」
結構な吹雪の筈だが、フツーに営業してるのがいい。
温泉で三度笠が必要とはな?