温泉ツーリングスポット




横向温泉 露天風呂


(福島県)



「大温泉時代の残照」
かつて、
リゾート温泉時代の名残りが薫る。






作りは普通に「観光ホテル?」
70~80年代の典型的地方観光ホテルの見本的設計?。


●温泉文化の末裔。
「その昔、奥州征伐の折、八幡太郎義家が、弓で目を射られた白蛇が岩の割れ目から湧き出る湯で傷を癒しているのを発見したことであると言われてます」由緒正しい古くからの湯治湯によく在る謳い文句から始まる横向温泉。

 巷で噂の活火山である吾妻山周辺には、豊富な湯量を誇る名湯秘湯も揃い踏みの状態で皆様のお越しをお待ちしている訳である。
 当ページでも幾つかの温泉をご紹介しているが、今回は古くからあったのに行った事が無かった「横向温泉」に露天風呂があるので行ってみた。
と言ってもまだ残雪残る5月のGWの話である。
 いつもの様に今回のお供は息子レッドである。もはやショートツーリングと言うよりお散歩と言うべきか?
 そんな訳でTTR269でリニューアル工事の終わった横向温泉にやってきた。

 旅館の玄関前には除雪で積み上げられた残雪が未だに残っていた。14’2豪雪の名残りである。
 この横向温泉は国道115号土湯トンネルのそば、箕輪スキー場の隣である県道30号線沿いに立つ。標高は1020m、冬場には猪苗代と磐梯山の方角から暴風雪と言う立地条件である。


今日の大浴場は男性用です。
無論付属の露天風呂も男性専用だ。


「源泉掛け流し100%」
認定基準が何故浴槽なのか?全く不明な認定書


「鉄分100%!!!」君も入れば鉄道通!(その鉄分じゃねぇ。
文字通り加水無しの源泉掛け流しが自慢。


西日が暖かく感じる冬の脱衣所。
窓際に椅子が並ぶ。


直角に組まれたボックスは32人分の
脱衣をまかなう。裏は洗面所。


 さて、鉄筋コンクリート5階建てと思われるちょっと前(70年代?)の温泉旅館、玄関は建物の2階部分に相当し、温泉は1階フロアにある。
 フロントで入浴料650円を払い、下の階である一階大浴場にエレベーターで下りて行く。
 一階には、大浴場の他に幾つか別の湯船があり、泉質の違う5つの温泉と13の湯船があるそうだ。
 取り合えず、タイトル通りに露天風呂目指して大浴場に入って行く。
広い!脱衣所から見える湯船は2〜30人は入れそうなまさに大浴場だ。
 レッド共々慌てる様に服を脱いで大浴場に入る。


流石ホテルだけあってドライヤーから櫛、
コロンまで揃える。


内湯「子宝の湯」
30人は入れる大浴場、浅瀬が広いので下半身浴に最適
整然と9セットの洗い場が並ぶ。お湯のだし口が(爆


情緒溢るる露天風呂への階段
洋風か和風か?良く判らない造りだなぁ〜。


凄いセンスだな?コレ!。
土壁に岩風呂に底を青く塗った湯舟?何だこりゃ。



すると、その右手に「露天風呂入口」のサインを発見!間髪入れずに扉を開ける!てゆーか、シリ洗えよ>俺。
「さむ〜〜〜〜〜〜!」
「当たり前だろ!」
と間髪入れずに息子レッドに突っ込まれる親の俺(爆!
そんな寒さもなんのその、大浴場からさらに下る岩風呂風のコンクリート階段をタオル片手にワシワシ降りて行く。



「露天風呂"天恵の湯"
大浴場と同じお湯なのに"青"がいいの?!。
なんで?


お湯に浸かって見る冬枯れの山はいいんだけどね。
なんで青?


10段程の階段を下りて左手に露天・・・
「お湯がな〜〜〜〜〜〜〜〜い!」
 時間は大体11時前という所、露天風呂は朝の客がチェックアウトしたあと、係の方が洗って磨いて、再びお湯を入れている所だった。
 大体膝下ぐらいで、座ってもおへそくらいしか水位がない!おかげで非常に寒い!入ってもいいが、仕方が無いので写真を撮って、
大浴場に戻る事にする。
 まあ、源泉掛け流しが滝の様にガンガン出てるので、上で暖まっているうちにお湯も溜まるだろう。

 大浴場では親に比べて実に冷静なレッドが、湯舟に浸かって寛いでいた。大人と子供の反応が完全に逆である。
 大浴場でゆったりと親子だけで入りつつ、MRはふと首を傾げた。
 
川沿いに縦並びに造られた露天風呂は隣に流れる 川を見通せる様にレイアウトされ・・・アレ?お湯の注ぎ口が一つしかなかったような?
「とーちゃん何かヤラシイ」
 見ると、神社の灯籠の様な作りの石段の上に玉が載っていて、その先端からこんこんとお湯が沸き出していた。
 流れ出るお湯は掛け値無しの源泉掛け流しなのだが、言われてみれば何となくヤらしい。
「まぁ子宝の湯にはありがちなモニュメントだと思ってくれ」
「そーなのか?」
とその真意を何となーく適当にのたまう。納得したかは不明だ。
いやいや、それよりだ!



 ウチの息子から非難された、その形。
名前からして、当然の仕様か?。


 
「源泉ブっ掛け流し」
言い方が悪いので益々エロい。



風景はいい!。薄く小さく、裏磐梯や吾妻の峰が見える。


何げに通路だ、その先は 岩風呂がもう一個!。
「露天風呂"梵天の湯"


 もう一度露天風呂に降りて行くと、取り敢えず一段目の湯舟がいい感じである。
 再び湯船に浸かると、今度は肩程の水位で十分入れる。じっくりと岩風呂に浸かる。10人程が入れる比較的広い湯船だ。
 この露天にはその凡てに屋根が掛かり、雨雪の日でも濡れる事無く温泉に浸かってられる。高い所から見下ろす沢の風情と磐梯吾妻スカイラインが通る尾根を遠望出来る。そしてこの時初めて、岩風呂と沢の間に手すりの付いた通路がある事を理解した。
 カメラを持って歩いて覗くと、
さらに下の段に小さな湯舟があるではないか!
「なにぃ〜〜〜!」
 
ところが残念な事に、そこはまだ全然お湯が無かったのだ。
 それでも根性で露天風呂の湯船に寝転がって「寝湯」気分を味わおうと努力するが、一度風が吹くと湯船からはみ出す足先や原がめちゃくちゃ寒い!
 折角暖まったのに、このままではお湯にかぶる前に下痢になってしまう、何の為の温泉なんだよ。
コレはまずい!子供の方が先にのぼせるぞ。 

でもお湯が
来ない!。



  そんな気持ちを見透かした様に息子レッドが大浴場から降りてきて、
「さむ〜〜〜!、とうちゃん暖まったから出ようよ」

 どうやら運が悪かったようだ、お湯の溜まらない温泉と泣く子には勝てそうも無い。
MRは泣きながら露天風呂を痕にするのだった。



温泉成分分析表。鉄分100%だけど「単純温泉」扱いになっている。

横向温泉「露天風呂」(上の湯)

入浴料:大人650円 子供:350円
日帰り入浴/時間帯:
      朝10時〜午後4時まで
●泉質:単純温泉
    (鉄泉/低張性中性高温泉)
    源泉温度44.9度
    406L/毎分



GWでは、まだまだ残雪が多い。
厨房レッドの身長は140ちょいだ。