★林道が常波川を渡り川に沿って登るところで、工事中通行止看板と真新しい舗装に出会う。
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しかしそこから津川までが移動、給油と30分以上掛かって仕舞い、林道の入口と言える新潟県道227号線の最終部落となる室谷で一服する頃には、しっかり2時間がたとうとしていた。ここで意見の相違を見たのは、
MRは林道通過、
SJさんは林道往復
を目論んで居たところである。
まあいきなり昨晩に決まったこの話、最初から破綻していた訳だが・・・?
「まあ、風呂は只見川沿いの何処でもイケるので、まづは通り抜けて、飯喰って考えましょう」
とMR。
実はこの無計画さが更なるジレンマを生むコトになろうとは・・無論知る由もない。
「そーですね・・・」とSJさん。今考えると、1時間後には正反対の意見を聞くコトになるのだが・・・?。
とその時、林道の方から元パンを穿いた50歳代とおぼしき初老の方が山から下りて来て、林道の状況を教えてくれました。通過は確実のようだ、情報交換して再出発する。
そして二人は、今年8月に再走行可能となった「大規模林道本名津川線」に突入した。時計は11時半を間もなく指すところである。しかし、二人の予想以上に本名津川林道は「甘くなっていた」のである。
津川側から林道inすると、予想以上に舗装路が延び、その状況から比較的新しい舗装工事で在ることが見て取れた。
「ここ、1〜2年かな・・・???」
だが、林道が常波川を渡り川に沿って登るところで工事中通行止めの看板と真新しい舗装に出会うと、二人の顔色はにわかに曇ってゆく。
「一体、何処まで(舗装は)続くんだ?」
常波川が遙か彼方の下に流れるようになっても断続的に舗装が続く。川が沢の様な状態まで登って来たが、ここまで8割方舗装である。
例によってSJさんを先行させ、ゆっくり後追いしながら写真やデータを取って歩くMRお得意の戦略だが、流石にガッカリしたのか、見晴らしの良い所でMRを待っていた。
「さっきのオジサンに聞いていたが、ここまで舗装とは・・・」
「嬉しくない誤算だね」
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★真新しい舗装が終わり、
漸くダートに。
★しかしまた、旧いながらも
舗装となる。
★延々と舗装、だが、
相当荒れてる。
★尾根沿いまで出ても、
まだ舗装が続く。
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★本名津川林道を、3年間も息の根を止めさせていた大崩落。
SJさんのいる地点からおおよそ150mがそっくり落ちている。
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途中、本名津川林道に事実上3年近い通行止めを喰らわせた大崩壊部分に出る。
成る程、山の斜面ごと道路が滑落したようだ、これは路肩補強だけでも難工事だわい。尾根沿いなのでエスケープも作れない。
結局県境の直前1Km位までほぼ舗装。標高が上がる毎にテンションは下がり続けるという事態となった。
「俺の愛して病まない津川林道は・・・消滅しましたね」
頂上ではないが、県境の広場に到着した二人はヘルメットを脱いで、SJさんにタバコを頂きながらMRが呟いた。SJさんの吐く煙は胸元を彷徨い、霧散してゆく。
「ツマンナイ道になっちゃいましたね・・・、MRさん、下り(福島側)は?」
「一応未舗装と言うコトだが・・津川側も9割近く舗装だと危ないかも?」
写真を撮りながら受け答える二人の耳に、遠くエキゾーストが聞こえる・・・?
「2st・・?」
顔を合わせ、MRは再びカメラを向けると、青白のマシンが広場に飛び込んできた。続いてもう1台、緑のマシン。新潟ナンバーのCRMとKDXのお兄さん達と、情報交換して再出発する。
福島側は延々と砂利道となり、たいした時間も掛からずにSJ30VさんはまさにVスペックの走りで視界から消えた。いや、消し飛んだと言うべきか?MRは相変わらず写真を撮りつつ、高原のような尾根沿いの箱庭を堪能する。いやほんと、ダートで良かった。
しかし、思った以上に路肩や法面の崩壊があり、その度に100m・200mと舗装化している。いずれ近い将来には完全舗装化という最悪の事態に成りそうだ。
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★尾根越え見えた!
★おお、他にもマシンが
★県境の表記がある。
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