夏井の千本桜
町民の努力の結晶とも言える美しい花びらが風にそよぐ。
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町の広報資料に因れば
由来
夏井川は、福島県東部の阿武隈山地中央部に源を発し、西流して小野町夏井地区で南東に向きを変え、いわき市を北部を横断し太平洋に注いでいる67.1キロメートルの2級河川です。河川沿いの耕地が土地改良事業により構造改善され、同地区の河川の改修を契機に、地区有志のみなさんが昭和50年4月に植樹したのが始まりでした。夏井地区、南田原井地区の有志の方々が夏井川の両岸5キロメートルに渡り、ソメイ吉野の苗木1,150本を植樹したのが、今日の夏井千本桜です。
この桜の植樹は地区有志の皆さんが「美しい環境をつくりろう」「緑を求め、花を愛し情緒豊かな人間性を育てよう」そして「郷土の発展を図ろう」と、地域住民の皆さんに呼かけ、その結果、地域のほぼ全戸の協力や事業所、同地区出身者などからの寄付がよせられ実現したものです。
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現在、この地区では、2つの行政区、地元商工会、神社の集合組織から「夏井千本桜祭実行委員会」を組織し、千本桜の手入れや、保存に力を注いでおります。地区の皆さんがボランティアにより「自分たちの地区の桜は自分たちの手で」という気持ちで手入れをし、病気に弱いソメイヨシノを守っています。
(一部抜粋)
ということだが、31年前という割と若い並木であることが伺える。また、夏井川河川敷両岸5Kmに渡ってと解説されるも実際には支流流域にも両岸に植樹され、その延長は直線に直すと片側12Kmはあろうかという並木になっている。有名になったのは1995年に磐越自動車道が開通した折りで、この頃から町の観光課も本腰を入れたようだ。因みにGWに満開だったのは2000年以来とのこと、今年は運が良かったと言える。
小野町指定の駐車場は看板と露店で一目で確認できた。さて、どこからバイクで入ろう?と思ったところ、いきなりジモティのタウンエースとおぼしき車両が指定駐車場の前にある夏井小学校と夏井川の間の道路に橋の欄干に追突しそうな感じで右折、これだ!とばかりに後を追う。
進入禁止になっていないのは公共施設があるためだが、先へ行くと小さな橋がもう一つあり、そこまでは舗装、その先は護岸工事がされてない未舗装区間があり、程なく磐越東線の足下で桜並木が終わる。おお、鉄道ファンには溜まらないであろう桜の中を走るヂーゼル機関車が見れそうな風情だ。引き返して小学校の奥にある小さな橋から対岸に渡る。
ハザードを挙げながら2速アイドリングのみで走る零度の車速は時速5〜7Km、自転車並で並木を楽しむ。時折バイクを停めて桜を撮影する。先ほどの露店が列ぶ駐車場には朝6時だというのに人影が多く見られるが、こちらは誰も通らない。
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桜堤の最後は磐越東線にぶつかっておわる。右手奥の一段高いところが線路。
桜堤の最も西側(上流側)にある橋。正面の橋は県道286号。
護岸左手の影は夏井小学校校舎の影で、286号を挟んで正面に町営駐車場がある。
県道286号沿いの支流にも植樹がされている。延々と桜並木が続く。
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もしあなたがロードバイクで見に来たなら夏井小学校側(上流西側)はお勧めである。
この後、対岸(川の北側)を延々走ってゆく。夏井川に流れ込む支流に工事中の橋があり、その袂から田圃道と同義語と化した未舗装の堤防に入る。支流部分のこちらも人影はない。気にせず前進を続けるがメインだから途中で戻ることになるだろう。
と、思っていたら露店の対岸に難なく入ってしまった。近くに田圃を耕すトラクターのおっちゃんと目が合い、思わずにこやかに会釈すると相手も笑って返したくれた。
これは…
「逝って良し!」
という意味か?!(大違w〜
とかいって鯉のぼりが連なる中央の橋まで来てしまった。
時計は朝7時を指しているのにご覧のように大勢の人が既に桜を楽しんでいた。バイクおやじがこの中に乱入するのはあまりに常識を逸している。橋は渡れないのでこのまま川沿いに前進するしかない。じゃあさっきのトラクターおっちゃんの微笑みは…?(まだ違w〜
かくして結局北側のメインは総て通り抜けしてしまった。そして気が付く!
「通行禁止の看板がある」
そう、あまりにマイナーで普通入らないところからスルーしたため解らなかったが、実は一般観覧“車”通行禁止だったのである。
じゃあ、さっきのトラクターおっちゃんの微笑みは…(ぐるぐる>思考が彷徨う音)
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清々しい香漂う朝の桜堤。必見の価値ある物件です。
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何げに犯罪を犯しつつ、今度は先ほどのような事もなく川沿いを桜が無くなるまで抜けてみた。
最後に、名残惜しく零度を撮影して帰り足となる。
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